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THE FOREVER YOUNG pre「また逢う日まで」ツアー@福岡Queblick

2017-10-01 19:51:15 | LIVE

今年9月最後のライブはTHE FOREVER YOUNGの47都道府県ツアーの福岡公演でQueblick。
このバンドもきっかけはONTAQですね(笑)結局今年は色々あって行けなかったんだけど...タイムテーブル見る時に知らないバンドばかりなんで一度youtubeで全部調べるんですよ。その時にこのTHE FOREVER YOUNGは丁度「生きる」というアルバムを出して1年近く経っていた頃。PV見たらわかると思うけどとにかくむさい、熱い、激しい、それでいてストレートですごくピュアというか、瑞々しさを感じたんですよね。彼らの素性は分からないけど、音楽に対してはキラキラしたハートを持ってる少年たちのような人達かなと。まあ、グッと来たんですよ。それが念願かなって半年後に実現した訳です。客層もそんな何かを欲しているような、不器用な方々ばかりな印象を受けました。

【ORANGE POST REASON】
1.バックパッカー
2.未タイトル
3.ダージリン
4.アイナラバ
5.エピソード
6.風しるべ
7.エピローグ

 トップバッターは長崎出身のORANGE POST REASON。実は彼らもONTAQで名前は知ってました(笑)ただ、当時はそんなに音楽聞いても何も感じるものがなかったんだけど、今回改めて音楽を聞き直した時に、1stの「BLUE」も最新アルバムの「GREEN」も素晴らしいなと思って。なんで今までライブに行かなかったんだろうと。長崎出身だとBAN’S ENCOUNTERとかも知ってるけど、共通してるのは、土地柄なのかな。音楽が瑞々しいというか、穏やかさを感じるんですよ、個人的に。ライブもバラード、アップテンポ、ミディアムテンポと緩急つけてましたけど、ガツガツ盛り上がるというより、1曲1曲の言葉を大切に紡ぎながら、それを等身大で届けていく感じがしました。染み渡るといったらいいのかな?そんな印象でした。言葉やメロディがスッと入ってくる、そういう感覚は久々だったかな。

【松尾昭彦バンド】
1.喜びの歌
2.群青
3.鳥籠
4.揚羽蝶
5.紅色
6.本当のこと
7.深まる日々に、微笑みを。
8.町
9.午前四時

 全く事前情報も無く音源もライブも初めてでした。が、始まる前からの客席からの「まだか、まだか」という熱気が十二分に伝わってて、いざ登場すると徐に両手を挙げたり、口ずさんだりと明らかにそれまでとは違った風景がありました。どういう人か分からないけど、恐らく相当バンド活動されてて、昔からのファンもたくさんいるんだろうなとと解釈していました(笑)ライブもこの3バンドで一番トリッキーだったと思います。予測がつかないというか。「喜びの歌」でポップに始まったかと思えば、続く「群青」でパンキッシュになり、と思えばメロディアスな「鳥籠」に連なり、さらに「揚羽蝶」「紅色」など、激しさや切なさの中を渦巻いて循環しているようなライブでした。サポートメンバーが熟練した方々なんでしょうね、音のグループ感は一番まとまっていました。殆どMCもなく、メンバーと雑談レベルの掛け合いを少しする程度で非常に不器用..繊細な方なのかなっていう印象でした。最後は「町」という曲でキラキラと終わるかと思いきや、「午前四時」というバーストな1曲で最期はモッシュ、ダイブの嵐が巻き起こり、作り上げたバンドの世界観全てをなぎ倒すような破壊的なフィナーレでした。

【THE FOREVER YOUNG】
1.さらば友よ
2.YOUTH
3.HELLO GOODBYE
4.チュウベイビー
5.普通
6.明日はいらねえ
7.手首
8.今君を迎えに行くんだ
9.BLUE
10.素晴らしき世界
11.WORLD END

ENCOLE
12.GO STRAGHIT

W-ENCOLE
13.I WANNA BE SHINE
14.明日はいらねえ(2回目)

 ラストは主催者のTHE FOREVER YOUNG。威風堂々と一礼をしたのちに始まったのは最新EPからの「さらば友よ」でいきなりのバラードでした。こういう曲をド頭に持ってくることに衝撃を受けたんですよね。だいだいラストとかで皆で合唱して...っていうのが似合う曲調だと思ってたから。アッパーな曲を持ってくるのではなく、聞かせる曲を持ってきてて、それにも関わらず違和感がなかったのは、込められた熱気や想いみたいなものが激しかったからだと思います。そんな激情的音楽は「YOUTH」で「おい!行くぞ!!」の雄たけびと共に本格的に攻撃モードに突入。フロアは待ってましたといわんばかりにファンが前方に押し寄せ、「HELLO GOODBYE」とモッシュやダイブが入り乱れるハードコアさながらの空間に変貌しました。そんなフロアに触発されるようにステージのメンバーの演奏も荒々しくヘドバンや体を激しく動かしながら汗だくで演奏。クニタケさんはダイブかますわ、歌う時の目が凄いわで、あんな目力のあるボーカルはいないんじゃないかという位の三白眼でした。食い入るように歌い、叫び、そして笑っていました。「チュウベイビー」での笑いながら盛り上がれる曲や、「普通」「手首」のように切なく激しく演奏する曲等もありましたが、彼らの魅力って「今君を迎えに行くんだ」にあるように、誰かと繋がることを求めていて、ずっとそれを大切にしているんじゃないかと、音楽と言葉がシンクロしている...感情レベルな部分で鳴らしてる音楽なんだろうと。だからあんなに激しくお互いに求めあって、あの空気が生まれるのかなって感じました。
途中クニタケさんが「7月から47都道府県ツアーをしとるけど、10月まで三か月やけんちょっとおかしいったい俺ら。最近なんでバンドしとるんかって思いよって、売れたいと思ってたけど売れるためしなんて全然無かったし、お前らのためにかそんな感じでもない、でもなんで続けてるかって言ったら思い出だと思うんよ。こうやってこの風景観たくてやってるんじゃないかなって。そんな俺らの想いとお前らの想いが交錯する場所を俺はこう呼んどるっちゃん...素晴らしき世界」といって演奏された「素晴らしき世界」が一番個人的にハイライトだったかな。この曲は自分も歌いました。

「WORLD END」で本編終了し、アンコールに応えて「GO STRAIGHT」での大合唱で終了したんですが、客電が点いても鳴り止まないアンコール。5分過ぎても全く終わる気配がなく、メンバーが「もうちょっとやろうか」ということで登場してのまさかのダブルアンコールとなりました。最期は本当に出し尽くしたけど、体に有り余った力全てを出し尽くすように「I WANNA BE SHINE」そして本日2回目となる「明日はいらねえ」と2曲続けざまに演奏して終演を迎えました。

 こうしてTHE FOREVER YOUNGの47都道府県福岡編は終わりました。どのバンドも人間味みたいなものが出ていて、それゆえ個性的で、その違いを存分に堪能することができました。俺たちはこうだ、これで生きていくんだ的な想いが強く溢れていました。そして、どこか背中を押してくれたような感触を抱きつつ、帰路につきました。ありがとう。