2016年1発目のライブでバックドロップシンデレラと打首獄門同好会主催のレコ発ツアーに行ってきました。
バックドロップシンデレラを何かのきっかけで知って、それで行ってみようというところです。事前にほかのバンドも全て視聴したうえで行きました。会場のQueblickも初めての会場だったしバンドも全て初めて見るのでお初尽くしのライブになりました。
定刻通り行くつもりだったのですが職場で何と飛沫感染した職員がいて急きょ周囲の職員の対応ということで処方箋が出され、それが手元に来るまで職場待機を強いられてしまい結局スタートして30分位しての入場となってしまいました。こんなことも初めてです。なんでライブハウスにはあんなにパンクな服装で美人な女性が多いんでしょうかね。こんなことを思ったのも初めてです。
【ビレッジマンズストア】
入場したら超満員で後方列でしか見ることができませんでした。実は本命のバックドロップシンデレラの次にライブで聞いてみたいと思っていたので、まさかのトップバッターだったというショック。「逃げてくあの娘にゃ聞こえない」という曲で僕はノックアウトされたのですが、赤に統一されたスーツという姿も歌い方、メロディ、サウンドの雰囲気も含めて昭和のブルースとか歌謡曲とかの、良い意味で少し古臭い雰囲気が魅力だと思っていて。完成されてますよね。スタイルが。汗だくの中で「ロックンロールをありがとう!!」みたいなことをずっと言ってました。礼儀正しいバンドだなあと。「地獄のメロディー」と最後2曲ほどで終了されましたが、熱いライブを相当こなしているんだなと思うくらいの熱気の入った演奏でした。ボーカルの人は羽毛の羽織をずっとつけて歌ってましたがこれが後々最後まで突っ込みに繋がっていくとは思わなかったでしょうね笑
【SHIMA】
北九州出身の福岡県産のバンドでした。華奢で短く刈り込まれたイケメン兄ちゃん達の中でのボーカルの方のインパクトが凄かったバンドです。どうだったかというのは余計な誤解を招きたくないので書きませんが...。北九州から見に来る人もいたりと熱心なファンもいて、バンド自体も10年くらいやっていてレコードも出してて激ロックまで出ているというしっかりとメジャーで活躍しているバンドでした。なんかバンド好きな悪ガキ達がそのまま大人になってるという印象がしました。良い意味で、ですけどね。ライブは全員でZMAのジャンプから始まる「PARISLOTTE」から始まりました。この曲が一番好きでした。ほかに「REWARD」とか「STORY」とかはやったんじゃないですかね。英語と日本語を織り交ぜた歌詞にラウド~ヘビーな要素を取り入れていて、BEAT CRAUSERSのようなポップパンク、メロコアのような印象を受けました。音楽の嗜好に素直な分突出した何かを感じることは正直無かったのですが、MCで鹿児島の片田舎から都会を求めて北九州の折尾に住んだけどそんなに変わらなかった話や福岡県は全部天神だと思っていたみたいな話は個性的でした。バンド全体で煽ったりと凄く盛り上げるぞってアティチュードは感じました。客席ではモッシュピットが出来ていたりと盛り上がっていましたし、今日のお客さんは暖かいとも言ってたのも印象的でした。ビレッジマンズストアの羽がまだステージに残っていてそれをネタにしていました笑
【バックドロップシンデレラ】
普通楽器転換が終了した後一度捌けて→SE長し→メンバー入場というのが一般なのですがメンバー全員セッティングが終わるとそのまま暗転してギターの人が「泳げたいやき君」の替え歌を披露するという意表を突いた、一方で潔い演出で始まりました。
SET LIST
1.およげたいやきくん
2.台湾フォーチュン
3.さらば青春のパンク
4.アラスカアバンチュール
5.ベルリントロンボーン
6.COOLです
7.一週間
8.池袋のマニア化を防がNIGHT
9.激情とウンザウンザを踊る
10.月明りでウンザウンザを踊る
11.池袋でウンザウンザを踊る
バンド名もそうですが曲名にしろメンバーの名前にしろ佇まいにしろいちいちインパクトの強いバンドです。僕はそういう濃いバンドが大好きで、そんなインパクトのあるバンドだからこそライブを見てみたいと思いました。台湾フォーチュンから始まったライブは、いきなりでんでけさんがダイブをかまし、上昇気流を描くように客席を巻き込んでライブ会場全体が揺れるほどの盛り上がりを見せていました。客席はダイブ、ヘドバン、モッシュピットの嵐で、台湾や青春で荒れ狂い、アラスカで酔いしれ、ベルリンでは1,2のサインが掲げられ、COOLでは客が左右にムーブしたりとウンザウンザしてました。メンバーもパワフルなドラミングを見せる鬼ヶ島さん、クールながらも凄まじい指弾きを披露するキャナコさん、アフロを振り乱しながらかきむしるように弾くペリーさん、そして自由奔放にステージ上で動き回り変幻自在のパフォーマンスを魅せるでんでけさんと曲をプレイする度にアクティブ感を増していました。それでいてMCの時に魅せ佇まいは凄く繊細な印象を持ちましたね。YouTubeとかでアップされてる代表曲の殆どを演奏してくれましたが、たぶんこのバンドの魅力は予測がつかない自由な盛り上がりが出きることだと思います。サウンドもメタルが主軸だけど急にテンポチェンジしたり、展開が早いのもあれば遅いのもあるし、パンクスみたいなのもあればムーディーなものあるしで個性を無理くり凝縮してまとめたような、でも良い意味でまとまってないような歌詞と音の世界とかですね。意味のないことでも思わせぶりに感じることもあります。マニア化とはプチ社会風刺なのかなと思ったりするんですけど。
その予測のつかないハラハラ感とスリリングが魅力だと思います。特に終盤のマニア化~激情~月明り~池袋のカオス具合は凄かった。大人しく見ていたかったのに僕も何故かサークルに交じって何かの曲でスキップをやる羽目になりました..。でんでけさんは最後天井に捕まって逆上がりをしてました。メリーのガラも昔やってたやつですね。尋常でない盛り上がりを見せて終演となりました。
【打首獄門同好会】
なんだろう...単純に面白かった。
SET LIST
SE
1.DON-GARA
2.だいたいOKです
3.TAVEMONO NO URAMI
4.ヤキトリズム
5.New Gingeration
6.デリシャスティック
7.私を二郎に連れてって
8.日本の米は世界一
ENCOLE
9.フローネル
メンバーが3人と聞いてたのですが、そして物販コーナーにいた売り子の女の子がサングラスをつけて映像出し兼煽り役みたいな形で上手にいました。格好はみんなパンクロッカーみたいな雰囲気で、演奏される曲はド直球なメタルのサウンドで歌い方もそれを彷彿とさせる歌い方なのに、ひたすら食べ物を賞賛する歌詞を載せ大真面目に演奏しているそのギャップが面白かったです。しかも10年やっているということで完成されてる印象もありました。歌詞ってセンスもあると思うんですよ。なかなか狙ってできるものじゃなくてうまーく昇華しているんだなと。ステージ上にはテレビモニターとプロジェクターを設置して、そこに演出もかねて歌詞テロップが表示されていて盛り上がりに一役買っていたと思います。設置台が揺れまくっていたので映像も揺れ揺れだったんですけど笑 途中でショウガの被り物を被って歌うというパフォーマンスもありましたがきっと機材で運ぶ時に荷物になっているんだろうなと思いました。それに客席にうまい棒を配るアーティストを僕は初めてみました。しかもそれをネタにした曲でみんなヘドバンしているという。実は「デリシャスティック」が結構好きなんですけど、上手の人はサングラスを抑えてヘドバンしていたのをよく覚えています。緊張していたのか当初は黙々と演奏していたボーカルの人が途中からラピュタの話題になり、今日金曜ロードショーでラピュタをやっているのにここに来た貴方達は偉いみたいなことを言っていました。そして客席を使って自分がやりたかったというバルスをみんなでやっていました。バルスバルスと何度もやっていたので相当思い入れがあるんだろうと思いました。凄く満足そうでした。その後もバックドロップシンデレラのアルバムタイトルをオパではなくオーピーエー良いですねと言ったところ暫くネタにされてしまったり、そのアルバムの宣伝をしていたり、ベルリンの替え歌を作って客席に歌わせたりとやりたい放題やってました。最後のフローネルでは物語風のショートムービーと連動して演奏してたのですが、お風呂最高お風呂最高お風呂最高と終演後自宅に向かう我々への手向けのような曲にも聞こえました。バックドロップシンデレラとは違った意味でインパクトのあるバンドでした。
そんなわけで個性的なバンドばかり集まったライブで幸先の良い今年1発目のライブでした。また会いたいですね。
終演後何故か会場に入る階段口のところにでんでけさんがいて何をするでも佇んでいました。とにかく一礼だけして帰ると軽く会釈してくれました。やっぱり不思議な人だなあと思いながら、帰路につきました。お風呂最高!!