稀勢の里の進退をかけた場所が明日13日から始まります。どうか初日に先ずは一勝して欲しい。2017年春場所のような見せ場を作って男泣きして下さい。連勝発信で周囲の雑音を封じて下さい。このままではあまりにもあっけなさすぎる。もう一花咲かせて歴代の横綱に名を連ねて欲しいです。(1/12記) でも現実はきびしかった。初日御嶽海に破れ二日目逸の城三日目栃煌山にも破れもう引退の二文字しか囁かれなくなった稀勢の里。明日はどうなるのだろう。(15日記)
1/16 とうとう稀勢の里引退決断 すべての始まりは2017年新横綱の春場所13日目,今日まで無傷の12戦全勝での日馬富士戦で敗れた際、左胸筋損傷の大怪我で直ちに病院に搬送。これで休場かと思いきや翌日の鶴竜戦に強行出場しあっさり負けて2敗目。まさかの翌千秋楽にも一敗の照ノ富士戦にも強行出場して勝って同点決定戦になり、右手一本での涙の逆転優勝。日本中が感動のこの一戦は相撲史に残る素晴らしい優勝であった。彼は大粒の涙で二度目の賜杯を抱いた。遠く茨城から大阪まで車で駆けつけた両親も大喜び、各誌もこぞって褒め称えた。劇的な優勝人気も絶頂を迎えるが「光」はこの一瞬だけだった。彼の最高の時であった。が強行出場&優勝の代償は大きかった。ここから一場所限りの横綱人生の始まりで、ズッと休場が続き9場所ぶりの出場の2018年秋場所10勝5敗の成績を辛うじて収め復調かと期待されたが素人目にも連日観ていて薄氷を踏む危なげな勝ち方であった。続く九州場所は初日から四連敗で休場。進退場所として出場の日本中の期待の掛かった2019年初場所は、御嶽海・逸ノ城・栃煌山に敗れもはやこれまでと決断の引退であった。2017春場所優勝を諦めて休場していたらどうなっていたのだろう。だが彼の「逃げない」性格からは結局出場していたであろうし、この怪我はなかなか完治が難しくもし優勝を諦め休場していても怪我の前の体躯には戻れなかったのではなかろうかと、今になっては思います。だから強行出場して相撲史に残る涙の逆転優勝を成し遂げた彼の選択は正しかったのです。(この時相手の照ノ富士にもドラマがあった。彼も立っていられないほど足を負傷しその後手術などを経てずっと休場が続き、現在西三段目88枚目に下がっても未だ休場が続いている。)きびしい相撲の世界。横綱昇進時父上の言葉に「このまま大関でいてたらずっと大関でいられる大関でいて欲しかった」とは先見の明有り、大関ならズッとまだ力士を続けていられるがやはり「横綱という最高の地位に就いたら見えるもが違う」とは先代鳴戸親方の弁。彼の生き方・選択は間違っていなかった。「一片の悔いもありません」の言葉がそれを物語っている。これで良かったのだ。短命横綱でも「名横綱」です。 引退記者会見
2009年に取得していた年寄「荒磯」を襲名田子の部屋で後進の指導一年後、秋葉原駅近くで「荒磯部屋」を起こし「怪我をしない力士を育てたい」と。人気横綱の部屋ともなれば多くの新弟子が集まるだろう。そして協会を背負って立つ理事幹事として活躍を期待したい。天晴れ横綱。みんなに愛された稀勢の里さん本当にお疲れ様でした。そして感動を有り難う。私個人では二代目「若乃花」以来のファンだったので贔屓力士がいなくなり相撲観戦のタノシミが大きく減ってしまった。9/29後引退相撲が行われる
引退の翌日国技館に挨拶回りに訪れた元稀勢の里の荒磯親方。志半ばの引退を惜しむファンに揉みくちゃにされる人気ぶり。
引退相撲・断髪式は秋場所千穐楽翌日の9/23の予定