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イビデンでパワハラ自殺 大垣労基署認定、遺族が損賠提訴

2016-03-09 | 労働ニュース
 大手電子機器製造のイビデン(岐阜県大垣市)で働いていた東海地方の30代の男性が2013年に自殺したのは、上司によるパワハラなどで追い詰められたためだとして、大垣労働基準監督署が遺族からの労災保険の請求を認めていたことが分かった。遺族は、自殺の原因となったパワハラや過重労働について「同じことを繰り返してほしくない」と、イビデンと上司に慰謝料など計1億554万円の損害賠償を求めて岐阜地裁に提訴。第1回口頭弁論は10日に開かれる。

 労基署の調査結果をまとめた報告書などによると、男性は岐阜県内の工場で設計業務を担当。13年4月ごろから、当時の上司に「なんでできんのや」「バカヤロー」などと暴言を浴びせられたり、他の社員がいる前で約30分間立たされたまま叱られたりしており、その様子を複数の社員が見聞きした。

 仕事は専門的で量も多く、同年4月から10月までの残業時間は月67~141時間で、「過労死ライン」とされる月80時間を大きく上回ることもあった。男性は10月に滋賀県内で自動車の中で亡くなっているのが見つかった。

 遺族の請求に労基署は15年1月、パワハラの「心理的負荷は強い」と指摘。長時間勤務も重なって、ストレスが原因で情緒不安定になる「適応障害」を生前に発症していたとして、男性の労災を認めた。

 男性の妻は取材に対し、弁護士を通じて「(夫が亡くなっても)会社側の誠意が全く感じられなかった」とコメント。会社の責任を明らかにするため労基署に請求を行って認められたものの、夫が自殺にまで追い込まれる経緯は明らかにされなかったことから、提訴に


イビデンでパワハラ自殺 大垣労基署認定、遺族が損賠提訴
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