管理職や社員として、会社の未来を背負い、誇りと責任を持って働く。
会社はそんな社員たちの「志」につけ入り、過重労働を強いる。
彼らの心や体が疲弊し働けなくなれば、ボロ雑巾のように簡単に捨て、別の「雑巾」を補充する。
働く人の人生すべてが仕事に奪われる「全人格労働」について考えるこの連載で、まずは企業の「社畜」となった管理職や新入社員のケースを例に、働き方を再考したい。
(Yahoo!ニュース編集部/AERA編集部)
通勤電車で胸が締め付けられる
深夜にもかかわらず鳴り響く携帯電話。都内のソフトウェア会社でプロジェクトリーダーを務める男性(46)の体がこわばる。画面に映るのは顧客の担当者の名前だ。電話に出ると、罵声が飛んできた。
「俺の顔に泥を塗る気か!」
「お前たちの会社なんか、すぐにでも切ってやる」
そのプロジェクトは進捗が予定より3カ月遅れていた。納期に間に合わせようと徹夜が続き、睡眠は2時間取れればいいほう。もちろん土日も休めない。しかも、会社に残業代を正直に申告すれば原価率が上がり、給与やボーナスの査定に影響するから、報告は「定時帰宅」。
そんな日々が4カ月続いたある朝、通勤電車の中でのどと胸が締め
ボロ雑巾になって捨てられる社畜たち
会社はそんな社員たちの「志」につけ入り、過重労働を強いる。
彼らの心や体が疲弊し働けなくなれば、ボロ雑巾のように簡単に捨て、別の「雑巾」を補充する。
働く人の人生すべてが仕事に奪われる「全人格労働」について考えるこの連載で、まずは企業の「社畜」となった管理職や新入社員のケースを例に、働き方を再考したい。
(Yahoo!ニュース編集部/AERA編集部)
通勤電車で胸が締め付けられる
深夜にもかかわらず鳴り響く携帯電話。都内のソフトウェア会社でプロジェクトリーダーを務める男性(46)の体がこわばる。画面に映るのは顧客の担当者の名前だ。電話に出ると、罵声が飛んできた。
「俺の顔に泥を塗る気か!」
「お前たちの会社なんか、すぐにでも切ってやる」
そのプロジェクトは進捗が予定より3カ月遅れていた。納期に間に合わせようと徹夜が続き、睡眠は2時間取れればいいほう。もちろん土日も休めない。しかも、会社に残業代を正直に申告すれば原価率が上がり、給与やボーナスの査定に影響するから、報告は「定時帰宅」。
そんな日々が4カ月続いたある朝、通勤電車の中でのどと胸が締め
ボロ雑巾になって捨てられる社畜たち