ボランティアセンターのYさんを支える会

なごやボランティア・NPOセンター(指定管理者NPO法人ワーカーズコープ)の『ホームレス職員』ことYさんを支える会です。

ワーカーズコープに対する仮処分申請。第二回の審尋(審理)の報告。

2009-11-06 | 最新情報
第二回の仮処分の『審尋』は、前回の応援を上回る方々が、応援として参加してくれました。
新しい参加者の中には、名古屋市の指定管理者で今回のような事件が発生していて、大変驚いておられる人もいました。

『仮処分』は、申し立てられた側と一緒に裁判所に出向き、裁判官と同じ部屋に入って、双方の言い分を言う、というものですから、部屋も狭く、傍聴するのは一般的ではありません。
ですから、駆け付けてくれた応援の人たちも審尋が終わるまで外で待っていなければなりません。
そして今回も前回と同じく、裁判官の方が熱心に話を聞くタイプだったため、仮処分としては、やや長にものになりましたが、応援の人たちは全員、審尋が終わるまでYさんを待っていてくれました。支援の輪は、少しづつ拡大しています。


今回ついた裁判官は前回と同じく若い女性。ひきつぎのために、もう一人若い女性の裁判官がつきます。

今回は、前回ワーカーズコープが『答弁書』と、審尋の場で口頭で答えた内容について、裁判官より求められた証拠や書面についての話がメインとなりました。
特に今回話題となったのは…

「労働契約ではなくて就労契約で『集団的自己雇用関係にある』ということは、どういう意味なのか?」
「雇用関係は本当にないのか?」
「解雇事由の中に『団会議に欠席』したことが入れられているが、これは賃金の発生する業務なのか?」
「解雇事由の中に、情報誌の交流感電池の発行禁止に従わなかったとあるが、編集長として業務に当たり、名古屋市に内 容証明などを送ったのは、本当にYさんなのか?」
「Yさんが連絡が取れずにいたのは、どのような事情からか?」

などのことが話題となりました。
割合としては、8:2ほどでワーカーズコープ側への質問がされていました。

今回、ワーカーズコープ側は、厚さとしては2㎝に届きそうな証拠書類を提出してきましたが、
前回、冒頭で主張した『労働者ではなくて集団的自己雇用関係』にある資料としては、
『組合員のしおり(働く時にもらう冊子)』くらいしか提出しておらず、裁判官にも疑問に思われたのでしょうか、かなり詳しく聞かれていました。

裁判官は、雇用関係ではないといっても労基所には届けるだろうし、業務命令も出るのでは? と質問をして、ワーカーズコープ側は、労基所には出せと言われるので書類は出すけども、本当は雇用関係ではない、というようなことを話をしていました。

このはなしには、そんなことってありえるのか? と、さすがにビックリしました。

解雇事由に執拗に入れられている『団会議の欠席』も、裁判官からの質問によって、もともとは就業時間内に行われていたものが、松垣所長が赴任してから、就業時間外の賃金のつかない時間に変更され、Yさんが『無断欠席をした』と言われている部分は、もともと出勤日でも、就業時間でもない時間であることが確認されました。

賃金の発生しない時間に行われる、職場のことを話し合う会議への参加を強制する、というのはトヨタで行われていた『QCサークル』に似ている問題ととえます。

また、こちらも解雇事由の筆頭に挙げられていた『Yさんら』が関わっていたとされる、交流感電池の発禁処分についても、編集長として名古屋市に内容証明を送ったり、8月号の印刷作業を行ったのは、Yさんではなくて柴田委員長であって、 Yさんは、他の職員と同じように関わっていたに過ぎない、という点も確認されていました。

裁判官からのYさん側への質問は、ホームレスとなって自宅を失っていた間、どこにいたのか、というこが分かる書面の提出と、ワーカーズコープによる監禁査問によって、心労からあまり活動できなくなっていた時期に、ワーカーズコープに送った書面や、携帯を紛失した時期の分かる書面の提出が求められました。

そのあと、前回同様、それぞれが裁判官と個別に話をして、和解の可能性を探りましたが、職場復帰をもとめるのは当然としても、他の和解の方向性も検討する、というYさん側にたいして、ワーカーズコープ側は、全く和解には応じない、頑なな姿勢のままでした。

裁判官に話を聞かれた内容としては、こちらが主張している話に対する質問は少なく、ワーカーズコープ側への質問や疑問が多かったです。
順調に進んでいると考えても、良いかもしれません。

今回も、仮処分としては珍しく時間をオーバーする内容となりましたが、支援の人達は審尋が終わるまでYさんを待っていてくれて、終了後の報告集会も無事に開くことができました。


次回の審尋は、12月15日の13:30からになります。



ボランティアセンターのYさんを支える会・準備会
460-0024 名古屋市中区正木4-8-8 メゾン金山303 名古屋ふれあいユニオン気付
TEL:052-679-3079 FAX: 052-679-3080
nagoya_vnpo_mondai@mail.goo.ne.jp
http://blog.goo.ne.jp/nagoya_vnpo_mondai/

当会ではカンパ・賛同人を募集しています。カンパ個人一口1000円。会報も発行予定。
郵便振替 00800-8-126554 名古屋ふれあいユニオン
(「Yさんを支える会」とお書き下さい)

準備会呼びかけ人・酒井徹(名古屋ふれあいユニオン運営委員長)


最新の画像もっと見る