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持ち前のパワーで、1軍入りを虎視眈々と狙っている。ロッテ・山本大斗外野手(21)が10日時点でイースタン・リーグ2位の3本塁打と結果を残している。チームには数少ない長打を打てる打者としてアピールを続けている。
「1軍の試合をみていて、ホームランがでたらもっと楽だろうなと感じることもある。ホームランを打てる打者として自分がそこで出ていきたい。誰よりも多く打ったりとか長打で目立つことでチームに必要とされることができると思う。今のところはいい感じに来ています」
島根・開星高から育成で入団4年目。身長180センチ、90キロで、吉井監督が「起爆剤になってほしい」という思いで名前とかけて「ダイナマイト山本」と命名した右の長距離砲だ。目指す理想像はカブスの鈴木誠也外野手(29)。米大リーグで活躍する動画はもちろんだが広島時代のホームラン集をよく見て足の上げ方などタイミングの取り方を参考にしている。
バットも同じモデルを使用。「打撃はもちろんですけど、足の速さとか守備もうまい。どれをとってもすごい選手。走攻守でレベルの高い選手を目指していきたい」と憧れのまなざしを向ける。
支配下登録されて2年目となった昨季は2試合の出場で打率・143(7打数1安打)に終わった。度重なるケガに苦しみ、昨年10月には右足舟状骨骨折(疲労骨折)と診断され、手術を受けた。「今年こそは1軍に長くいたい」と燃えている。
このオフはリハビリ期間が長かったがプラスに捉えた。まずは1年間故障しない体づくりを中心に上半身の柔軟性を意識し、一番体の動きやすい状態を求めて体脂肪も減らした。「リハビリ期間は長かったですけど、その分自分に必要なことはできた」。数字で成果としても現れており、スイングスピードは2月の春季キャンプなどで図るとチームトップクラスだった。
憧れの存在はもう一人いる。同じ鳥取・米子市出身で元K-1史上初の世界3階級制覇王者となった武尊だ。保育園の頃からキックボクシングやプロレスなど格闘技にハマり、同郷の雄姿にパワーをもらっていた。「面識とかはないのですが、本当に好き。いつかは会えるように活躍したいです」と夢見る。
10日時点で11試合を消化してチームの本塁打はソトと藤岡の1本のみ。「ホームランを打てるバッターとして自分がそこで出ていきたい。まずは2軍で成績を残して、1軍でも自分の持ち味を発揮できるようにしたい」と山本。持ち前のパンチ力で勝負をかける。(森祥太郎)
(サンスポ)
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ロッテは延長10回にソトの適時打で勝ち越し、その裏、マウンドに上がったのは国吉佑樹だった。
先発・メルセデスが5回を無失点に抑えると、1-0の6回から澤田圭佑、西村天裕、澤村拓一、横山陸人の継投で逃げ切りを図ったが、2-0の8回に澤村が1点を失い、1点リードの9回にマウンドに上がった横山が中村剛也に同点被弾を食らった。
2-2の10回に先頭の友杉篤輝が、守護神・アブレイユの外角のスライダーをしぶとく合わせてライト前に運び出塁すると、続く岡大海の打球を二塁・外崎修汰のファンブルで一、二塁。愛斗がきっちりと送りバントを決め、ソトがセンター前に適時打を放ち勝ち越し。
延長10回裏に登板したのは国吉。ここまで3試合全てビハインドゲームでの登板で、勝っている場面でのマウンドは今季初めて。それも1点差のセーブシチュエーションと緊張感のある場面だった。先頭の岸潤一郎をセンター・和田康士朗のスライディングキャッチでまずは一死を奪うと、続く外崎に四球を与えたが、アギラーをサード・中村奨吾の正面をつく三直、最後は代打・栗山巧を141キロのフォークで一塁ゴロに仕留め、試合を締めた。これが国吉にとって、移籍1年目の21年9月20日の日本ハム戦以来となるセーブとなった。
国吉は4月6日の取材で、「役割、場面、いろいろあるので行けと言われたところで、しっかり投げられるように。場面、ポジションを問わず、どこでも投げられる準備はしています」と話していたが、これまでの“準備”が光った登板となった。
また同日の取材では「イニングまたぎも見越して調整はしてきている。2回でも3回でも行けと言われたらいこうと思いますし、その辺の難しさは感じていないです。ロング投げられるのを強みにしているところもありますね」と話していたロングリリーフだけでなく、1点差の10回をゼロに抑えたことは、勝ち試合でも投げられる姿を見せ、新たな“強み”になりそうだ。
小野晋吾コーチは4月6日の取材でリリーフ陣の起用法について、「監督といろいろ戦術を考えながらリリーフ陣を誰が、どこにというのを話しながらやっているので、今年も最初から決めてという感じではないと思います」と、昨季のように複数の勝ちパターンで逃げ切ることを示唆しており、今後も国吉がビハインドゲームだけでなく、10日の西武戦のように勝ち試合で投げることも十分考えられそうだ。澤村、横山は失点してしまったのは残念だが、国吉がきっちりと1点差を抑えたことはチームにとっても大きい。
国吉は春季キャンプ中、「去年も2位で最後悔しい思いをして終わっているので、そこをチームでなんとか優勝というところを目指さないといけないと思いますし、その勝つためのピースになれればと思います」と今季に向け決意を述べていた中で、まずは今季初セーブという形でチームの勝ちに貢献した。
取材・文=岩下雄太
延長10回裏に登板したのは国吉。ここまで3試合全てビハインドゲームでの登板で、勝っている場面でのマウンドは今季初めて。それも1点差のセーブシチュエーションと緊張感のある場面だった。先頭の岸潤一郎をセンター・和田康士朗のスライディングキャッチでまずは一死を奪うと、続く外崎に四球を与えたが、アギラーをサード・中村奨吾の正面をつく三直、最後は代打・栗山巧を141キロのフォークで一塁ゴロに仕留め、試合を締めた。これが国吉にとって、移籍1年目の21年9月20日の日本ハム戦以来となるセーブとなった。
国吉は4月6日の取材で、「役割、場面、いろいろあるので行けと言われたところで、しっかり投げられるように。場面、ポジションを問わず、どこでも投げられる準備はしています」と話していたが、これまでの“準備”が光った登板となった。
また同日の取材では「イニングまたぎも見越して調整はしてきている。2回でも3回でも行けと言われたらいこうと思いますし、その辺の難しさは感じていないです。ロング投げられるのを強みにしているところもありますね」と話していたロングリリーフだけでなく、1点差の10回をゼロに抑えたことは、勝ち試合でも投げられる姿を見せ、新たな“強み”になりそうだ。
小野晋吾コーチは4月6日の取材でリリーフ陣の起用法について、「監督といろいろ戦術を考えながらリリーフ陣を誰が、どこにというのを話しながらやっているので、今年も最初から決めてという感じではないと思います」と、昨季のように複数の勝ちパターンで逃げ切ることを示唆しており、今後も国吉がビハインドゲームだけでなく、10日の西武戦のように勝ち試合で投げることも十分考えられそうだ。澤村、横山は失点してしまったのは残念だが、国吉がきっちりと1点差を抑えたことはチームにとっても大きい。
国吉は春季キャンプ中、「去年も2位で最後悔しい思いをして終わっているので、そこをチームでなんとか優勝というところを目指さないといけないと思いますし、その勝つためのピースになれればと思います」と今季に向け決意を述べていた中で、まずは今季初セーブという形でチームの勝ちに貢献した。
取材・文=岩下雄太
(ベースボールキング)