ワンピースまんがぱうち(レビュー・ネタバレ)

ワンピースをまとめながら、フラグとなる詳細を記録しつつストーリーを追っていきます。

582話 ルフィとエース  (ルフィの兄弟-1)

2017年02月12日 | 頂上戦争編




マリンフォードから随分離れた処で、ルフィとジンベエを乗せたトラファルガー・ローの潜水艦は浮上したが、浮上した地点に海軍の軍艦が1隻待ち構えていた。
乗っていたのは七武海の女帝ハンコックや、インペルダウンからルフィの仲間として動いていたイワンコフ率いるニューカマー達で、海底をサロメ(ハンコックのペット)に追跡させていたのだと言う。

心配するハンコックに、手術を終えたローは「やれる事は全部やった。現状命を繋いでいるが、あり得ないほどのダメージを蓄積してるから、まだ生きられる保証はない」とのシビアな状態を告げた。

イワンコフが軍艦からローの潜水艦に飛び移ってきた。
「当然だっチャダル!!麦わらボーイはインペルダウンですでに立つこと出来ない体になってたのよ!よくあれだけ暴れ回ったもんだッチャブル!それもこれも全ては兄エースを救出したい一心!!その兄が自分を守る為、目の前で死ぬなんて・・・精神の一つや二つ崩壊して当然よ!!!」
その言葉に犯国は涙し、ニューカマー達はルフィに「頑張れ」と声援を送り続けた。

イワンコフは、ローにルフィの友人なのかを尋ねた。
ローは「友人ではないし、助ける義理もねェ、親切が不安ならナニカ理由をつけようか?」と挑発的だったが、イワンコフは「直感が体を動かす時ってあるものよ」と気にしなかった。



ローの手術で一命を取り留めたジンベエも、ふらふらの体でそこに加わった。
「ありがとう、命を救われた。心が落ち着かんで寝てられん。わしにとっても、今回失ったものはあまりにデカすぎる・・・。それゆえルフィ君の心中はもはや計り知れん・・・。あの場で気絶した事は、せめてもの防衛本能じゃろう、命を取り留めても・・・彼が目覚めた時が最も心配じゃ・・・」



ハンコックは、ローの潜水艦ごとルフィを「女ヶ島」で匿うと決め、ジンベエも自身の療養も兼ねてルフィの回復まで見届けることを決めた。
イワンコフとニューカマー達は、ここで別れてイワンコフを女王とする「カマバッカ王国」へと向かって旅立って行った。






2週間後。
ルフィとジンベエを連れたローの一団は、世間の喧騒を離れて「凪の帯(カームベルト)」に囲まれた女ヶ島にある女人の国、「アマゾン・リリー」のとある湾岸に緊急特例として停泊を許可されて滞在していた。
女人国に男を入れるのは、ルフィに続いて2度目の掟破りの特例で、男達は仕切られた陣を出てはならないし、女達はルフィに会いたがったが、たとえハンコックであったとしても会いに行く事を厳しく咎められた。

ルフィを「インペルダウン」から「海軍本部」へと導いた張本人であるニョン婆が、巨大な嵐に飛び込んだアリ一匹が無事に生還した事を誰よりも驚いていた。 「これはもう神の所業・・・、天は一体あニョ男に何を望んでおるニョじゃ・・・」





ルフィは意識を取り戻したが、ジンベエの心配した通り、戻った意識はルフィに地獄を見せ続けた。
何をしても、ルフィの脳裏にはエースが死んだ時の映像と、エースの言葉が繰り返され続けた。
自分をかばって飛び込んでくるエース・・・、赤犬のマグマがエースの体を貫いた瞬間・・・、(ごめんなァルフィ・・・ちゃんと助けてもらえなくてよ・・)そう言って倒れこむエース、エースを抱くルフィの手にべったりとついたエースの血・・・。
どうやってもその血は手から拭えず、エースが殺される瞬間の映像が止まることはなかった。



ルフィは狂ったように叫びながら、残像から逃れようと走っても、どんなに体を痛めつけても、悲惨な記憶は消える気配もなく、何日も苦痛と苦悩の日々が過ぎていくだけだった。

ジンベエは、ローに処置してもらった傷が開くと死を免れない事を知りつつ、そんなルフィを見守るしかなかった。だがジンベエの耳にエースの声が聞こえる。(おれが死んだら、弟のことを気にかけてやってくれよ)と。
このまま、ルフィにエースの後を追わせるわけにはいかなかった。それがエースとの約束だから。

意を決したジンベエは、ルフィの前に立った。
ジンベエの姿を見たルフィは鋭い眼光でジンベエを睨むと、聞きたくない、何も言うなと首を振った。
わかっているのだ。これが紛れもない現実であることを・・・・。
「夢なら醒めるハズだ!!夢じゃねェんだろ・・・?エースは・・・・!!死んだんだろ!!!?」



ぐしゃぐしゃになって兄の死を受け入れようともがくルフィに、ジンベエは・・・伝えた。
「・・・ああ・・・死んでしもうた・・・・!!!」



ルフィは泣いた。大声をあげて泣いた。エースが死んだ事に、兄弟がもういないことに、泣いて泣いて泣いた。










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10年前、「東の海(イーストブルー)」のフーシャ村で暮らしていたルフィは、海軍から一時戻ってきた祖父のガープに連れられて、「コルボ山」の山中に暮らす山賊ダダンに無理矢理預けられた。
ガープは、孫のルフィには立派な海軍になって貰いたかったが、目を離している間に赤髪のシャンクスに唆されて海賊王になりたいと言い出すわ、【悪魔の実】を食うわで、海賊がやってくるフーシャ村から引き離されたのだった。



山賊ダダンは海軍のガープに弱みを握られ、以前にエースを無理矢理預けられて困っていたところに、ルフィを追加されたのだった。



そこでルフィは初めてエースと出会う。


エースからルフィへの初対面の挨拶は、唾を顔にかけられることだった。








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