ワンピースまんがぱうち(レビュー・ネタバレ)

ワンピースをまとめながら、フラグとなる詳細を記録しつつストーリーを追っていきます。

90話 何ができる (アーロンパーク-22)

2015年09月30日 | 東の海編





アーロン対ルフィの闘いが、ついに始まる。
海底から上がったルフィは「準備運動」として、いきなりアーロンに【ゴムゴムの銃弾(ブレッド)】【ゴムゴムの銃乱打(ガトリング)】を喰らわせたが、アーロンには効いていない。

アーロンは「てめぇにおれの怒りがわかるか?虫けらに愛すべき同胞達を潰された怒りだ!!じきに大人しく死んでおくべきだったとお前は思うさ。」と語りかけ、ルフィに「おれとてめぇの絶望的な違いは何だ?」と聞いた。

ルフィは答える。「はな。」「あご?」「水かきっ!!!」
アーロンは、ルフィのふざけた回答に苛ついて怒り気味で「種族だっ!!!!」と言うと、その鋭い牙で建物の石柱を軽く噛み砕いて「これが生まれ持った魚人の力だ、天はてめぇら人間を差別し、力を与えなかった。だから下等なのさ!!!生まれた瞬間から、すでに次元が違うんだよ!!!」と威張ったが、ルフィは「別に噛みつかなくても、石はわれるぞ」と飄々と受け流した。


サンジは、ノジコとゲンゾウの横に腰を降ろすと「あいつが負けたら・・・あんたらも全員死ぬなぁ。」と話しかけた。
「その時は"イースト・ブルー"も終わりだよ。」と落ち着いた顔で言うゲンゾウに、「そうなるな・・・」とサンジも納得した。



どこの誰かは知らないが、ナミが信用した男に、村人達は自分達の命を懸けて見守った。



アーロンが、ルフィ目がけて突進する。
「バカで非力で愚かな種族が人間だ!!!海に沈んでも一人じゃあがってこれねぇてめぇに何ができる!!!」

ルフィは、ゾロが残した刀を両手に持って言った。
「何もできねぇから、助けてもらうんだ!!!しっしっし!!!」



ルフィが振り回した刀は簡単にはじきとばされたが、ルフィは素手でアーロンのあごを殴り、その牙を破壊した。


ルフィは、アーロンを黙らせて続きをしゃべりだした。
「おれは剣術を使えねェんだコノヤロー!!!航海術ももってなェし!!!料理も作れねェし!!ウソもつけねェ!!
おれは助けてもらわねェと生きてれねェ自信がある!!!!」




その言葉にアーロンは笑った。
「てめぇみたいな無能を船長に持つ仲間達はさぞ迷惑しているだろう、なぜてめぇの仲間は、必死にてめぇを助けたんだかなぁ・・。」



その疑問の答えは、ナミが知っていた。
”助け合うこと”が仲間だと信じていたナミに対するルフィの言葉は、伝わっている。
誰にわからなくても、ナミ、ゾロ、ウソップ、サンジはルフィを信じている。


アーロンが「そんなプライドもクソもねぇてめェが船長の器か!!?てめぇに一体何ができる!!!」と叫んだ時、ルフィは自信に満ちた顔で答えた。
「おまえに勝てる」



ナミはルフィの言葉に、「はは・・・」と漏らし、
サンジは「ったりめぇだ、クソ野郎」とニヤリとし、
瀕死のゾロは「もし死んだら、殺してやる」とつぶやき、
ウソップは「援護は任せろっ!」とはるか後方から叫んだ。








アーロンは、ルフィに砕かれた牙を全て生え変わらせたうえ、自分の顎骨を牙ごと取り出して両手に持ち、武器とした。

その武器を見て「すげぇ」と目を輝かせたルフィは
「そーだ、おもしろいこと考えた」とニヤリと笑った。



ワンピース 11巻 91話「DARTS」-----------------------------


アーロンは、自分自身のアゴの牙を手を持って【トゥースガム】で
攻撃してくるが、ルフィはそれをかわしながら、アーロンのアゴに蹴りを入れた。

そして、蹴りの衝撃で飛び出したアーロンの牙を自分の口に装着した。
この死闘を見守っていた一同は静まり返った。

だが、ルフィはとうとうアーロンの牙にその腕を噛み付かれた。
メキメキと音をたててルフィの腕が砕ける・・・そう思ったとき、
ルフィはその腕でアーロンを地面に叩き付けた。
一歩でも引き下がっていたら、腕は喰いちぎられていた。

ルフィが振り向いたとき、アーロンの姿はなかった。
海だ。海中で加速したアーロンのスピードは尋常ではなかった。
【シャーク・ON・DARTS!!!】
海から飛び出したアーロンは、凄まじい速さの魚雷となって、ルフィを襲った。
ルフィは何度も何度も、アーロンの鋭い鼻がその体に突き刺さり、血が噴出した。

再び、アーロンが海にもぐった。
「逃げろ!隠れろ!!」と叫ぶ外野の声にルフィは「いやだ!!!」と反論した。
「とっ捕まえて、あいつの鼻へし折ってやる!!」

ルフィはプールサイドに立って、アーロンの攻撃を真正面から受ける気でいた。




ワンピース 11巻 92話「幸せ」---------------------------


ルフィの秘策は【ゴムゴムの楯】だ。
指をびよーんと伸ばして、飛んできたアーロンを指のばねで止めて、
その衝撃で自分が後方へ飛ぶ、というものだった。

そして空中を飛ぶアーロンを、同じく指を組んで伸ばした【ゴムゴムの網】
で捕獲しておいて、【ゴムゴムの槍】でその腹に足蹴りを深く食らわした。

さすがにこれはアーロンにも効いた。
だが、そこでアーロンの目つきが変わった。
海王類がブチ切れたときに見せる目と同じだった。
8年間一緒にいたナミも初めて見る、アーロンの本気モードだった。

アーロンは、下等な人間が魚人に対して反抗することに怒っていた。
壁の中から、【キリバチ】と呼ばれる巨大なサメの歯型の刃のついた刀を
取り出すと、ルフィを高速で追い回した。

逃げたルフィが飛び込んだのは、アーロンパークの最上階の左の窓、
そこはナミの測量室だった。

ルフィはその部屋の異様さに気付く。
「・・・何だこの部屋、紙ばっか」

アーロンはルフィに教えた。
「ただの紙じゃねぇ、8年間かけてナミが描いた海図だ。
あの女は天才だよ。持ち合わせた才能を無駄にする程不幸愚かなことはねェ!!

ここで海図を描き続けることがナミにとって、最高の幸せなのさ!!!
てめェにこれ程効率よく、あの女を使えるか!!?」
アーロンは、じっとして動かないルフィをキリバチの中に収めて高笑いした。

ルフィは、1本のペンを見つけていた。
そのペンには血がにじんでいた。

暫くペンを見つめていたルフィは、静かにペンを床に置くと、
手でキリバチを握った。
アーロンは、キリバチを振り切ってルフィの首を飛ばそうにも、ピクリとも
動かないことに気付いた。
そればかりか、ルフィは素手でキリバチの歯を握り潰したのだ。

「つかう?」
ルフィの怒りも頂点に達した。



ワンピース 11巻 93話「下へまいります」------------------------------



キリバチの刃を握り潰したルフィは、アーロンに聞いた。
「お前、あいつを何だと思ってる」

「下等種族だが、優秀な測量士よ。ナミにはこの部屋で永遠に海図を描かせ続ける。
メシを与え、好きな服も買ってやる、"生きる"のに事欠くことは何もねェ、
おれ達は、仲間なんだ。」

その答えに、ルフィは立ち上がって、ナミの机を蹴り飛ばした。
勢いで机はアーロン城から落下していく。
その後も、ルフィはアーロンではなく、ナミの部屋にある物を片っ端から蹴り壊しだした。
8年間血が滲む思いで描かされ続けた海図も、今は紙くずとなって散っていく。
次から次へと壊れては落ちてゆく、自分の8年間を見て、ナミは涙が止まらなかった。
あの部屋だけが自分の居場所だった。
8年間、あの部屋でくる日もくる日も孤独と闘いながら生きてきたのだ。
それが、今、壊れてゆく。
「ありがとう・・・」

大事な海図を破壊されたアーロンは、ルフィの肩に噛み付いた。
サメの歯がルフィの体に深く食い込み、一瞬気が遠のきそうになる。
だが、ルフィの怒りは止まらなかった。
「魚人がどう偉いとか、海図とか、事情とか、そんなことはよく知らねェけどな!!!
やっと、あいつを"助ける"方法がわかった!!
こんな部屋があるから、いけねェんだ!!!
居たくもねェ、あいつの居場所なんて、おれが全部ぶっ壊してやる!!!」


ルフィは力技でアーロンを自分の肩から外し、その鼻をへし折った。
そして、渾身の力で【ゴムゴムの戦斧オノ】の為、足を出来るだけ高く伸び上げた。
だが、その伸びている間に、アーロンの必殺技【シャークon歯車トゥース】の攻撃を
もろに受けることとなる。

ルフィの【戦斧】より一瞬早く、アーロンはルフィの腹を噛みえぐった。
その声にならない痛みに耐えて、最大限に伸びた【戦斧】を振り下ろした。

アーロンの断末魔の叫びとともに、アーロンは、アーロンパークの
最上階から地面に叩きつけられて、動きが止まった。

だが、中心部を貫いて破壊されたアーロンパークは、次の瞬間爆音を響かせて倒壊した。
中には、ルフィがいる。
「ルフィーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!」
ナミの悲痛な叫び声が響いた。、ハチにクロオビまでもが倒されて、アーロンはキレた。
「しょせん雑魚、このゲームはおれ達の勝ちだな」


そう言ってはみたが、ラスボスのアーロンが今までのようにいかない事はわかっていた。
だが、それでもアーロンを倒して、ルフィを助けに海へ入らねばならないこともわかっていた。

この様子見ていたノジコは、驚愕した。
その手には首の伸びたルフィの顔を持ち、ルフィに空気を吸わせていた。
そこに、息を吸いに上がってきたゲンゾウが出てきた。
「あっちはどうだ」その問いに
「今までずっと抑えてきた、信じられない気持ちだけど・・・
この戦いに希望から湧いてきたよ・・・!!」
だが、ルフィはまだ意識を取り戻さない。

その頃、凄まじい逃げ足で郊外まで来たウソップが、キスの「チュウ」に
【水鉄砲】を撃たれて死んでいた・・・・ように見えた。
本当は当たっておらず、血にみせかけた【ケチャップ星】で死んだフリだった。
(恐ろしい種族がいたもんだぜ、ナミは可哀想だが、死ぬのはパスだ・・・。
戻ったら何て言おうか、もう少し体を汚した方が死闘の後らしいか・・・)と、
考えながら、ウソップは仲間の事を思い出していた。

ルフィが言った「おれ達もう仲間だろ」
ゾロは「死んだ方がマシだ」と命を懸けて戦っている。
サンジは「レディーを傷つけるようなクソ一味より100倍いいか」と意思を見せた。
ナミは、自分の体を刺してまでウソップの命を守ろうとした。
ジョニーとヨサクも、ノジコも、村の人達も皆、命がけで戦っている・・・。

そう思うと、血のりをつけて逃げようとしている自分がみっともなくて泣けてきた。
怖いことに変わりはない。
だが、気付けば「ちょっと待て、サカナ野郎ォ!!!」と叫んでいた。

村を一歩出た瞬間から、もう捨てたはずだ。平穏や安全なんて・・・!
毎日命はって生きてるから、あいつらは本当に楽しそうに笑うんだ!!!
だからおれは海へ出ようと決意した!!!
あいつらみたいに、めェいっぱい笑いたくて!!!
今ここで全力で戦わなかったおれに、あいつらと同じ船に乗る資格なんてねェ!!!
あいつらと、本気で笑いあっていいはずがねェ!!!!

必死で撃った【必殺火炎星】も魚人には通用せず、ウソップは顔面を強打された。
今度は本当に血を流して倒れながら、ウソップはつぶやいた。「もう…終わったんだ」

「くそっ見てろよ!旧ウソップ海賊団!!カヤ!!
おれは本物の"勇敢なる海の戦士"になる、"海賊ごっこは終わったんだ!!!!」

ウソップはチュウに酒を浴びせてから【火炎星】を打ち込んだ。


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