ロビンが、トンジットさんの家の前で立ったまま寝ていた男の顔を見て、顔面蒼白になって腰を抜かして倒れこんだ。
男はロビンに気づくと「・・・あらららコリャいい女になったな、ニコ・ロビン」と不敵に笑う。
ロビンの取り乱し様に、”麦わらの一味”に一気に緊張が走った。
ロビンは、その男が海軍本部"大将"青キジであると言う。
海軍の中でも"大将"の肩書きを持つ将校は、赤犬、青雉、黄猿のわずか3人。
その上には、海軍トップのセンゴク元帥が君臨するだけ。
世界政府の"最高戦力"と呼ばれる3人のうちの1人が、今、目の前に立つその男だと言う。
海軍大将の名に、さすがに”麦わらの一味”も動揺が隠せない。
だが、男は呑気に「天気がいいんでちょっと散歩がてらに来てみただけだ」と言う。
「だいたいお前らアレだよ、ほら・・・忘れた、もういいや」のグタグタトークに、サンジとウソップはつっこみを入れずにはいられなかった。
男は言う。「おれの海兵としてのモットーは、"だらけきった正義"だ」
青キジのボケた調子と、”麦わらの一味”のつっこみの相性がよく、なんだかんだで、いつもの明るいギャーギャー騒ぎになっていた。
青キジは、帰る前にトンジットさんの引っ越し移動の世話をしてやると言う。
青キジに言われるまま、”麦わらの一味”は青キジに協力して、トンジットさんの引越しの準備をしながら打ち解けていった。
大将青キジは、トンジットさんが進むべき進路の海にそっと手を触れると【氷河時代(アイスエイジ)】とつぶやいた。
すると途端に見渡す限りの海が一瞬で氷ついたのだ!!!
その威力には、巨大な海獣も一瞬で即死だ。
当然といえば当然だが、大将青キジは【悪魔の実の能力者】であり、その能力に凄さのルフィもゾロもサンジもド肝を抜かれた。
ロビンが説明する。
「自然(ロギア)系、【ヒエヒエの実】の氷結人間・・!!これが海軍本部「大将」の能力よ・・!!!」
トンジットさんとシェリーは、大喜びでその凍った海を渡って移動して行った。
”麦わらの一味”は、恐ろしい現実を考えないように、務めて明るくトンジットさんを見送り、寒い寒いとはしゃいでみせた。
そんなルフィ達を黙って見ていた"大将"青キジが口を開いた。
「・・・何というか、じいさんそっくりだな、モンキー・D・ルフィ。奔放というか、つかみ所がねェというか」
ルフィはじいちゃんの名を聞いて、急に汗だくになって慌てだした。
「お前のじいさんにゃあ、おれも昔世話になってね・・・。やっぱお前ら、今、死んどくか」
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