ルフィの跳ね返した【特製バギー玉】は、バキーがアジトにしていた酒屋を瓦礫に変えた。
だが、瓦礫の中からバギー船長、モージ副船長、参謀長のガバジが平然とした顔で出てきた。
仲間を盾にして自分の身を守っていたのだ。
”麦わら”からの開戦宣言に、真っ先に飛び出してきたのはバギー一味参謀長「曲芸のカバジ」だった。
「旗揚げ以来、最大の屈辱ですね」
相手が剣使いとみると、ゾロが割って入ったが、ゾロの腹の傷口からはまだ血が滲み出てきていた為、ルフィは止めた。
「ゾロ、やっぱり休んでろよ、おれがやるから」
だがその言葉は、ゾロには届かなかった。
曲芸師のカバジは剣だけでなく、口から火を噴くなどの曲芸技もある。
至近距離での火炎攻撃や、煙幕で視界を遮る曲芸攻撃の度に、カバジはその鋭くとがった靴先で、ゾロの腹の傷口をえぐるように蹴りこんできた。
これには、ゾロものたうちまわって、地面に倒れこんだ。
ナミは見ていられず、ルフィが黙って見ている事を責めたが、ルフィは動こうとはしなかった。
これはゾロの戦いだ、その戦いに手を出すことをゾロは望んではいない。
起き上がったゾロは「うっとおしい野郎だぜ!!おれの傷をつつくのがそんなに楽しいか!!」と言って、自分の刀で、自分の腹の傷を斬ってみせた。
「フゥーーー」と息をついたゾロは言った。
「おれの剣が目指すのは世界一・・ハンディはこれぐらいで満足か?おれとお前の格の違いを教えてやるよ」と三刀流の構えを見せた。
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