49話 嵐 （サンジ登場-8）

（1）東の海編--→⑤サンジ登場--→［鷹の目の男．1］



ギンが、思い出すのも恐ろしいと言う、かつてクリーク大艦隊をたった一人で鎮めた眼光鋭い男に、ゼフは心当たりがあった。「・・・そりゃあ、"鷹の目の男"に違いねェな。昼寝の邪魔でもしたのだろう。」
たったそれだけの理由で、50隻の艦隊が沈められたのかとムキになるギンに、ゼフは諭すように言った。「もののの例えだ、グランドラインとは、そういう所だと言ってるんだ。」

これを聞いたルフィは、ワクワクゾクゾクした。「くーーーー、やっぱそうでなくっちゃなーっ」
ゾロも「鷹の目はおれが探している男だ。これでおれの目的はグランドラインに絞られた。"あの男"はそこにいるんだ!!!」と嬉しそうだった。

サンジは、そんな二人に呆れ顔で「ばかじゃねェのか、お前ら真っ先に死ぬタイプだな」と嫌味を言うと、ゾロは真正面からそれを受けて答えた。
「剣士として最強を目指すと決めた時から、命なんてとうに捨ててる。このおれをバカと呼んでいいのは、それを決めたおれだけだ。」
これにはサンジも言い返す言葉が見つからなかった。そんな4人のやりとりを、ゼフはに愉快そうに、ギンは黙って眺めていた。







その頃、首領・クリークのガレオン船では、食べ物を得て生き返った部下達が、雄叫びを上げてレストラン船襲撃にやってきた。武器を持って身構える戦うコック達、平然と迎え撃つルフィ、ゾロ、サンジ、そしてゼフ。

だが、彼らを待ち受けていたのは、想像を絶する信じ難い光景だった。
ドン・クリークの巨大ガレオン船が、何かの衝撃で真っ二つに斬り裂かれたのだ。さすがにこれには、ルフィやゾロ、サンジにゼフも驚きを隠せなかった。



何か、わけのわからない脅威がそこにある!!!
とっさにルフィは、表に停めてあるゴーイング・メリー号に乗ったナミやヨサク、ジョニーが心配になって飛び出すと、そこにあるはずのゴーイングメリー号の姿がどこにもなく、ヨサクとジョニーが海に漂っていた。
海から助け出したヨサクとジョニーの口から、ナミが宝と船を持って逃げた事を告げられたルフィとゾロは再度驚愕する。