goo blog サービス終了のお知らせ 

むじな@金沢よろず批評ブログ

台湾、国際情勢、アニメなどについて批評

アジア人の良識を信じられず米国の軍需産業を儲けさせるだけの軍拡中国の愚かさ

2010-01-26 18:12:58 | 中国
もし東アジア共同体を作ろうとするなら、ネックになるのは、中国だ。核武装をして、軍拡に狂奔し、台湾を併合すると威嚇して、チベットやウイグルといった同じアジアの仲間たちを殺戮している中国こそ、米国の軍需産業を儲けさせている元凶だ。

もし中国が台湾への威嚇を停止し、チベットやウイグルから撤退して、アジア諸国民との平和共存と友好を行動で示したならば、台湾人は無駄に高く買わされている米国の武器購入にノーといい、日本人も米軍基地を要らないというはずだ。というか、中国が平和で少数民族の自決権を尊重するくらいの立派な国だったら、アジア人は米国よりも中国を選ぶだろう。

しかしいまの中国および中国人は、あまりにも愚かだから、そういう選択を取らない。
中国には「そんなことしたら、米国の思う壺で、中国は米国に占領されてしまう」という疑心暗鬼と強迫観念があるようだ。
確かに米国は中国が武装解除したら、それに付け入ろうとする狡猾さを持っているだろう。
しかしそれは中国が米国とのパワーゲームの視点にとらわれていて、アジア人の民意や良識がまったく眼中にないからだ。

中国が武装解除して、たとえ米国がそれに付け入ろうとしたとしても、日本や台湾やベトナムが、平和愛好国家に生まれ変わった中国を好感して、むしろ中国の味方になり、「米国は出て行け」と叫ぶことを、なぜ中国は想像し、期待できないのだろうか?

アジアがまとまれないのは、アジア人同士の信頼関係がなく、むしろ「まだしも米国のほうマシ」という考え方があるからだ。その元凶は中国にある。
中国こそが、アジア人を信用せずに、むしろ台湾人を威嚇し、チベット人やウイグル人を虐殺することで、米国の軍需産業に正当性を与えている元凶なのだ。

軍拡中国よりも、米国の武器のほうが好ましいと思うのは当然だろう。しかし中国が武装解除したなら、アジア人は米国を捨てて、中国との友好を選択するだろう。

とはいえ、中国がアジアの隣人を信用し、平和国家として生まれ変わるほど賢くなる可能性はいまのところゼロに近い。

マトモな政権運営だった陳水扁時代の再評価? 再び「扁帽」を着けている人が目に付くようになった

2010-01-26 18:12:28 | 台湾政治
そういえば最近の台湾では、遅ればせながら、陳水扁政権への再評価の雰囲気が出てきているように思う。2007年以降あまり目につかなかった陳水扁グッズの一つ「扁帽」を着けている人が段々目につくようになった。また、陳水扁を「腐敗」だの何だのといってきたTVBSも、こないだ陳水扁時代の総統府料理長を出してきて、陳時代へのノスタルジーが感じられた。

考えて見れば陳水扁政権時代は、物価も安定していて、準先進国としては合理的な成長率を上げ、福祉などの拡充も進み、社会の雰囲気は明るかったのだ。もちろん深緑にとっては独立建国を進めなかったことは不満だろうが、イデオロギー抜きの政権行政運営という点では、近年のアジアいや世界でも稀に見る良好な成績を残したのだ。
それをバカな台湾人自身が駄目だと勘違いして、みすみす成果をつぶしてしまったのが今日の体たらくなわけだが、陳水扁が駄目だといって期待した「イケメン」の馬英九が予想を上回る(私から見るとまったく予想通りだったわけだが)駄目ぶりで、物価は上昇するのに景気は悪くなり、貧富格差も拡大して、福祉も削減され、要するに踏んだり蹴ったりになっている。
しかも、「陳水扁一族の腐敗」なるものもまったく証拠がないフレームアップであり、たとえ罪があったとしてもせいぜいが政治献金法の不実記載などほとんど罰金刑程度の微罪(小沢もそうだが)であることも明らかになっている。つまり、陳水扁バッシングの原因になっていた「腐敗」についても、根拠がなかったとあっては、陳水扁時代を否定する理由はない。
ここで改めて陳水扁政権時代(というか、民進党政権時代)の正しさが、徐々に認識されるようになったわけだ。まあ、遅すぎたといえるが。

もっとも、これは台北市長が陳水扁から馬英九に代わった後もそうだったわけで、台湾人が健忘症でなければ、馬英九という世界史上でも稀に見る無能を選ぶという過ちや愚を犯さずに済んだはずだ。
いまや台湾では馬批判は「全民運動」となった感がある。しかし批判すべきは台湾人自分自身の健忘症と学習能力の不足である。自己批判が欠けた人たちは、何度も同じ過ちを犯すことになるだろう。

「ぜんぶ、フィデルのせい」もなかなか面白い

2010-01-25 19:44:58 | 芸術・文化全般
2006年フランス・イタリア合作映画「ぜんぶ、フィデルのせい」(原題 La Faute à Fidel !)を見たが、なかなかユーモアとエスプリが利いていて、面白い映画だった。
監督自身左翼なんだが、左翼活動家の偽善を描くなど、斜に構えてとらえているところが、なかなか21世紀的で良い。

偽善的というのは、スペイン貴族末裔の弁護士の父親とファッション雑誌編集者の母親が、左翼運動にのめりこみ、質素な家に転居しながらも、ベトナム人のお手伝いさんを雇うところ。
主人公の女の子がそれを見てびっくりして「ママ、あのシノワは何?」というところも面白い。まあフランス人から見たらベトナム人と中国人は区別がつかないってのもあるんだけど、フランス語においてはもともとシノワってのは植民地だったベトナム人を指していて、100年前までは中国とは別のベトナム人なんて存在しなかったんだから、言いえて妙。多分この辺も十分心得た台詞なんだろうけど。

ハンガリー映画「君の涙ドナウに流れ」は名作、「華麗なる休暇」とテーマは同じだが、質的に上

2010-01-25 19:44:27 | 世界の民族・言語問題
最近リッピングしたのをはじめ映画をいくつか見たが、この10年くらいのスパンでいって、一番良かった映画はハンガリー1956年革命を舞台にした2006年ハンガリー映画「君の涙ドナウに流れ」(原題はSzabadság, szerelem、自由、そして愛、英語題名Children of Glory)だろう。
独裁政権に対する若者たちの抵抗や血なまぐさい弾圧場面を描いている点で、韓国1980年の5・18光州民衆抗争を舞台にした2007年韓国映画「光州5・18(原題:화려한 휴가、華麗なる休暇)」と共通しているが、映画芸術としての出来は、何倍も上だと思う(もちろん「華麗なる休暇」も良い映画だけど)。
また、アイルランド独立運動を描いた「麦の穂をゆらす風」(The Wind That Shakes the Barley、2006年、アイルランド・イギリス合作)と比べても、起伏があって面白い。
この辺が中世以来の文化国家ハンガリーならではなのか。さすが、ソ連衛星国時代のジョークに「ハンガリーに海軍省を作ろうと思うが」「海の無いハンガリーに海軍省などいらないだろう」「ソ連にも文化省があるではないか」というのがあるだけのことはある。まあ、ハンガリー人の平均レベルは共産主義時代を経ていることもあって、韓国や台湾とさして変わらんとは思うが、欧州は階級社会だから、昔の貴族の末裔あたりの文化程度はやはり高いんだろうね。

映画の原題は、ハンガリーを代表する民族詩人ペテョーフィ・シャーンドルの詩の一句からとられたもの。
メルボルーン五輪におけるハンガリー対ソ連の水球戦を背景に織り交ぜ、ソ連選手に殴られて血を流したハンガリー選手と、自由化運動に関わった女子学生との恋愛をモチーフにして、1956年動乱の全容を描いた点、リアルで、見ていて涙が出てきた。
ヒロインを演じたドボー・カタは、ぜんぜん美人じゃないけど、なかなか味がある。
また、さんざん動乱を煽って、期待を持たせた西側諸国の偽善と裏切りも描き、また小国国民のナイーブさを映し出しているところもリアルだ。

ちなみに、この映画台湾でも「勇躍血戦」の題名で昨年6月に上映されたみたいだけど(ちょうど日本に一時帰国していたときだった)、興行成績も悪く、わずか1週間で終わったらしい。
横暴な外来支配に抵抗する小国の民をモチーフにしたものだから、もっと話題になってもよさそうなものだけど、話題にもならなかったところが、台湾の知的、文化的、教養水準の低さを物語っているような感じ。
アイルランド独立運動を描いた「麦の穂をゆらす風」はかなり話題になったが、あれは英語圏だし、アイルランドはいまや単なる小国とはいえないからな。
そういう意味で、台湾人は独立派も含めて、国民党洗脳教育のおかげで、まだまだ「反共中国=大国」的な潜在意識も捨てられないところもあって(ただ親中派が誤解してほしくないが、台湾本土・独立・反中意識のほうがもちろん強いんだが、煮え切らないってところ)、しかもそれを自覚できていないところが、絶望的かもしれない。

米国人の発想って、いまいち浅薄だよな 映画「2012」「アバター」がつまらない件について

2010-01-25 19:43:55 | 芸術・文化全般
そういえば、映画「2012」はどちらかというと駄作だと思った。台湾で超人気の「アバター」もつまらんかった。
「2012」は終末もの映画としてはお決まりのパターンだった。「デイ・アフター・トゥモロー」のほうが若者の恋愛もあるし、現実味があるので、まだマシ。
そもそも「2012」で地殻が割れるような事態で、なぜか携帯電話が通じたり、「アイ・アム・レジェンド」でも普通の人類がほとんど絶滅している中で、なぜか電気がついていたりと、アメリカ人の想像力の貧弱さ(まあ、文明の利器に対するナイーブな信頼感は日本人も同様だが)というか、御都合主義の設定は、それだけで白けて、それ以上見る気にならない。しかもハッピーエンドなのも、なんだかなってところ。
これが欧州が「2012」を作ったとしたら、電気も何もない極限状況での人間の醜さを描き、最後も救われない結末になりそうなものだけど。

「アバター」も環境主義というプロットはいいのだが、ほとんどCGで、しかもいかにもCGという感じののっぺりしたところが「ベオウルフ/呪われし勇者」(これもアメ映画だ)と同様、萎える。しかも環境主義と先住民を扱っているのはわかるが、あまりにもアカラサマなところが、映画芸術としてはあざとすぎて、萎える。
しかも、ナヴィ族の造形が中途半端に気持ち悪いのも萎える。どうせ気持ち悪く作るのであれば、SFファンタジーの原点「デューン」とか、「ロード・オブ・リング」くらいの気持ち悪い造形にすればいいのに、それも中途半端だ。

しかしアバターが台湾で超評判が良いのも、やっぱり台湾人の知的レベルにあっているのか。まあ台湾は米国に洗脳されているからな。

もちろんハリウッド映画にはそれなりのよさもある。エンドロールを見ると人種の坩堝、多国籍だし、それがさりげなく映画でも描かれているのは事実だ。
しかし、米国ってところは歴史の蓄積や教養を重んじないので、やはり浅薄なところは否めない。

ようやく正気に戻りつつある台湾人 9日立法委員補選で民進党3選挙区とも勝利!

2010-01-10 19:29:39 | 台湾政治
9日、桃園県第2区、台中県第3区、台東県で国民党立法委員の選挙違反による当選無効に伴う補欠選挙が実施され、いずれも民進党が制した。台東県は各種選挙で民進党としてははじめての勝利となった。
12月の県長選挙で見られた民進党得票率上昇、国民党の急落という流れが、今回はっきり現れた。
直前の8日には民進党世論調査センター主任は、「3つのうち2つでいい。台東は微妙。2月の補選4つも1つだけ取れればいい」と慎重な読みをしていたが、嬉しい誤算となったといえる。

それぞれ得票率は
桃園県第2区 民進党郭栄宗58.06%、国民党陳麗玲40.04%、
台中県第3区 民進党簡肇棟55.02%、国民党余文欽44.98%
台東県    民進党頼坤成49.46%、国民党[廣β]麗貞45.24%

この結果、民進党の議席は30議席となり、改憲阻止・総統罷免提案可能となる4分の1を超えた。国民党議員も自分がかわいいから、この流れを見て、馬政権を支える気力を失っていくだろう。事実上民進党が国会の主導権をとったも同然だ。すでに5日には米国産牛肉問題で危険部位の輸入を禁止する法案が民進党の案そのままで成立している。

このうち桃園県第2区は客家人地区で伝統的に民進党が強い観音、新屋を含むから、民進党が勝つことは予想されていたが、台中県第3区は軍人がある太平市を抱え国民党系が強いところ、台東県は民主化以降は国民党系が常に7割を確保していたところで、伝統的に国民党の地盤の2選挙区で民進党が勝利した意味は大きい。

08年1月の立法委員選挙では民進党の低迷を受けて国民党の圧勝となったが、そのときと比べると、
桃園県第2区は44.91%対54.57%から、県長選挙で49.86%対47.44%で逆転したのが、今回はさらに民進党は勝ち幅を広げ、国民党は前回圧勝分を食いつぶした格好だ。
台中県第3区でも08年立法委員選挙では45.04%対54.96%だったのが、ほぼ逆転。
台東県では08年立法委員選挙で民進党は候補すら出せず、国民党系どうしの戦いで、国民党公認は次点より5万票の大差をつけ61.09%獲得していたが、県長選挙で47.41%対52.59%で票差は5千票に近づき、今回は2000票差で逆転となった。
台東県は民主化以前の60年代は党外の黄順興が県長になったこともあったとはいえ、国民党の金城湯池とみられたが、国民党は完全に失墜した。
特に唯一の都市部台東市では民進党が3000票近くリードしたことが効いたほか、田舎でも8月の水害で被害が大きかった太麻里郷で1205対997と民進党がリードした。
また国民党が強かった卑南郷でも500票あまり民進党が多かった。

一方、投票率はきわめて低く、桃園県第2区38.42%(08年は56.93%)、台中県第3区45.09%(08年は56.22%)、台東県39.44%(08年は48.57%)で票の出方を見る限り、国民党支持層が馬政権に愛想をつかして投票に行かなかったことが響いたと見られる。さらに国民党の固い支持層も動揺して、一部は民進党支持に回ったと見られる。
緑系に近い台湾時報は「国民党支持層、”あなた(国民党候補)がいなくてはならない”から”あなたはいなくてもよい”に」と国民党支持基盤の崩壊を指摘する。

ただしこれは長い目でみれば好現象だ。これまでは国民党支持層の金権利権による支持基盤の厚さが台湾民主化以降のボトルネックであり、不可思議な現象だった。しかし、今回の補選で他ならぬ国民党支持基盤もさすがに馬政権の失政に愛想を尽かし、自主的に判断するようになったということである。

その意味では、馬英九という、とんでもなくどうしょうもない無能が政権をとったことは、国民党支持層が不明を恥じて、その蒙を啓いたという意味で、長期的には台湾にとってはプラスだったかもしれない。代償は果てしなく大きいけども。

さらに2月27日には、桃園県第3区、新竹県、嘉義県第2区、花蓮県の4選挙区の補選が予定されている。県長に転出した欠の補充だ。このうち嘉義県第2区は民進党が確実で、桃園県第3区も狙えるかもしれないが、後の二つは民進党としては得票率は急増するだろうが、当選までは厳しいかもしれない。花蓮県と新竹県の有権者はまだまだアホが多いからだ。
しかし合計7つの補選のうち5つも取れれば「圧勝」なわけで、今年は幸先のいい一年となりそうだ。

八田與【ニ】基金・理事の印【監】

2010-01-06 19:13:25 | 台湾その他の話題
やっぱりやってくれるな、台湾人!行政当局に提出する文書も誤字だらけ。

八田與一の業績を顕彰する団体として台湾で現在「財団法人八田與一文化芸術記念基金」の設立プロセスが進んでいる。台南市で今日開かれた出資者総会+準備理事会に行ってきた。しかし会場で配られていた資料で、まず「紀念八田與二基金會捐助人會議議程」という文字があった。
それから理事候補の身分証コピーや住所などを貼り付ける紙(設立申請のため行政機関に提出する書類の一つ)を見たら、24ポイントくらいの字で「印監」と堂々と書かれてあった。

八田與一が與ニになるなんて、いつのまに弟ができたのかって感じw。単なるミスタイプではこうならない。枠外の表題表記の欄だから、ひょっとしてこの部分だけエクセルで計算式埋め込んであって、「一」と打ったら自動的に1がプラスされて「ニ」になったのだろうか????
よくわからん。

印「監」にしても、大きなフォントで書かれているのに、誰も気づかない。
おそらく提出先も気がつかないで、そのまま認可されるんだろうね。日本だったら、つき返されるだろうw。

まあ、小生もかつて台湾大学法学研究所に提出した修士論文を2年後にたまたま見返していたら、「第1章第5節」が重複しているのを発見して、口頭試問の教授4名と、ネーティブチェック(といっても台湾人にやらせると、ネーティブでもないし、ましてチェックにもならないんだが)やってくれた後輩3人の計7人もまったく気がつかなかったという事件も経験したことがある。
もっとも、私自身も見落としてしまっていたので、「ここまで台湾化したか」とショックを受けた覚えがある。
日本だったらこれだけで却下、落第ものだが。
しかも台湾の中では緻密な台湾大学のしかも法学系ですら、これだから、南部の団体なら推して知るべしだが、しかし大事に祀っているはずの八田與一の名前すら間違えるとは。

来週になったら、八田與「三」になっていて、さらにそれが変換されて「與話情浮名横櫛」になっていたりしてw。

なぜかハワイ語教材が売れているらしいが、なぜアイヌ語に目を向けない!>日本人

2010-01-06 19:11:32 | 世界の民族・言語問題
日本への一時帰国でびっくりしたのは、ハワイ語がかなりブームになっていて、教材の売れ行きがよいらしいことだった。
小学館、イカロスなどから出ている教材は、数年前に出ていたものが、09年になってから増刷が相次いでいるようだ。
フラダンスブームによるものなのか?
ただ、「生きた言語」としての実用性は、あまりないように思うが、なぜだろう。

それなら、なぜアイヌ語に着目しないのか?
そういえば私の愛読書、つまり何度も読み返す本のリストには、これまでの聖書、クルアーン、ファウストなどに加えて、最近、知里幸恵の「アイヌ神謡集」も加わった。「カレワラ」と同様に、自然に立脚した、力強く素朴なアイヌの詩と、知里の詩才は惚れ惚れする。

国民党系メディアや評論家が馬英九に集中砲火!

2010-01-01 00:36:58 | 台湾政治
ちなみに最近は、国民党系のTVBSや聯合報、中国時報あたりでも馬英九への批判がオンパレードだ。

12月29日中国時報は、「閣僚の知名度が軒並み1%程度と低く、政府の無能無策ぶりを示した形だ」と報道すれば、同日の聯合報には馬を支えてきた台湾大学教授で国策顧問の林火旺が投書で「問題は元老にあるのではなく、馬自身にある」。
さらに31日午前には立法院の公聴会で馬を支持してきた評論家南方朔が「6割の支持で当選した総統が今やほとんど支持者がいない。これは天才的とすら言える」とこきおろした。

また、立法院で民進党の提案で米国産牛肉の危険部位の輸入禁止決議がなされたことから、米国政府が馬政府に「違約」と腹を立て、馬政権が高官を派遣して説明に追われる一方で、責任を政府官僚と立法院に転嫁しようとしている。
これについても、聯合報などすら「もともと民意の支持が得られない全面開放を一方的に行った馬政権に責任がある」と噛み付いている。

もっとも、聯合報などのこれらの馬政権批判も、実は馬と同じ責任転嫁だといえる。
馬が無能で馬鹿だということは初めからわかりきっていたこと。陳水扁が憎いあまり、どうしょうもない馬英九を守り立て、支持してきたのは、ほかならぬこいつらなのだ。
台湾では商品のキャンペーンガールも商品の欠陥があれば告訴される法令がある。
馬英九という欠陥品を支持してきたこれら国民党系メディアと評論家、支持基盤の罪は重い。
2010年はファッショ勢力を支えてきた輩を徹底的にパージする必要があるだろう。

2010年は良い年でありますように 急速に進む国民党の没落と民進党の再生

2010-01-01 00:36:18 | 台湾その他の話題
まずは個人的な話。
後厄ということもあってか、2009年は08年ほどではなかったにせよ、運勢があまりよくなかった。9月以降は運が上向いてきたように思うが、それでも原因不明の筋肉痛に悩まされたりしてきた。
しかし、民進党の党勢回復傾向も見えてきて、2010年は運が上向く感じがする。

年初早々1月9日には、桃園県第2区、台中県第3区、台東で立法委員の補欠選挙があり、いずれも民進党候補の勝利が確実視されている情勢だ。
桃園県第2区は、ハッカ人が多い大園、新屋、觀音、楊梅だが、そのうち新屋、觀音はもともと民進党が強いところで、08年選挙では民進党が負けたのが不思議なところだ。だから民進党が奪い返しても不思議ではない。
だが、台中県第3区の大里と太平、台東県はいずれも国民党がこれまで圧倒的に強いところだった。

さらに、2月27日には立法委員嘉義県第2区も補選があり、ここももともと民進党が強く、民進党候補が圧勝予想だ。

つまり、補選4選挙区は民進党の完勝、うち2つは国民党が伝統的に強いところでも国民党が負けるわけで、国民党の終焉の始まりである。