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むじな@金沢よろず批評ブログ

台湾、国際情勢、アニメなどについて批評

NHK「JAPANデビュー」攻撃の矛先、「サブリミナル効果」と「人間博物館」に転換?

2009-06-12 18:59:39 | 台湾その他の話題
NHK「JAPANデビュー」第1目の「アジアの”一等国”」に言いがかりをつけているウヨク。最初は台湾人の発言を歪曲して反日イメージを作り上げただのいっていたのが、最近ではなぜか「サブリミナル効果」と番組に出てきた「人間博物館」用語使用の是非に焦点が摩り替わりつつあるw。
さすがに、出てきた台湾人も「プラス50%、マイナス50%」とかマイナスも指摘していることに「絶賛だけを期待する」右翼がだんだん困ってきたのか、焦点ずらしを始めたようだw。

そこで持ち出したのが「番組ではサブリミナル効果が使われていた。日本の支配に悪いイメージを持たせる映像がさりげなく挿入され、視聴者を洗脳している」などという論理だ。
どうやら「台湾の声」一派は、サブリミナル効果に、洗脳効果があると思っているらしいw。
ところが社会心理学なり心理学の勉強を少しでもしたことがあれば常識だろうが、サブリミナルに洗脳効果があるというのは、懐疑的な意見が主流である。そもそも「人間が視覚的に認知できないのだったら、認知による洗脳の問題は発生しない」からだ。
もちろん日本の放送業界ではサブリミナルを好ましくないとして禁止事項にしている。しかし、それは道義的によくないというだけであって、洗脳効果があるからではない。台湾の声は「洗脳効果がある」とキメツケテイルが、何か妙な陰謀論にとらわれているだけではないか?

それから、「人間動物園」という表現を使ったことに関してもしつこく追及している。
2009/06/12-08:50に配信の「「台湾の声」【お願い】フランス語のわかる方へ」
では番組に出てきたパスカル・ブランシャールが「人間動物園」について「ルモンド・ディプロマティーク」に書いた論文のURLを提示して、「「人間動物園」についておおよそ何と書かれていますか。1910年当時、そのような言葉が使われたといっていますか。ご教示いただければ幸いです。http://www.monde-diplomatique.fr/2000/08/BANCEL/14145.html」といっている。
しかし、この手の論文調のフランス語は、英語と酷似している。「おおよそ」だけでいいなら、歴史学の知識があって、さらに英語で論文が読める人間なら、フランス語の論文の読解はそれほど難しいものではない。私も「おおよそ」ならわかる。
というか、私自身もかつてはオードリクールのオーストロアジア諸語に関する歴史言語学論文だとか、アラン・トゥレーヌの社会学の文献、モーリス・デュヴェルジェの憲法学、政治学の文献なども、フランス語で読みこなしてきたから、知悉している専門領域だったら、およそどころかちゃんと読解できる。ただし、やはり基礎固めをしていないから、すべての仏文が読めるわけでなく、逆に普通の新聞・雑誌、聖書や小説など人文的な著作、英語との距離が大きい子供向けの本(プチ・ニコラとかでも)などは、読むのにかなり骨が折れる。
しかし、ブランシャールが書いた論文は、歴史学のセンスと英語論文が読めるレベルであれば、それほど困難のものではない。
フランス語で書かれているからといって、「フランス語がわかる方」を探すのは、アホだ。フランス語がわかったところで、歴史学の専門知識がなければ、それこそフランス人でも専門論文は読めないからね。東京のインターナショナルスクールのギャルは、教養のない英語ならぺらぺら話せるが、NYTをろくに読めないように。フランス語だからといってフランス語ができれば読めるわけではない。それがわからん台湾の声は、やっぱり阿呆だ。

それと不思議なのは、台湾の声一派には、東大大学院博士課程で言語学を専攻した人物もいるはずだ。言語学専攻だと言語学史をいろどってきたフランス語、ドイツ語、ロシア語の歴史的名著に目を通していて当然であり、まして台湾語を専攻とする人間ならマスペロやオードリクールも読んでおかないといけない。それができるなら、歴史の教養知識もあるわけだから、ブランシャールの論文も「おおよそ」程度なら十分わかるはずだ。東大の文科系の「博士」のくせにフランス語も読めないとは、帝国大学も地に落ちたものだw。小川尚義が草葉の陰で泣いているだろう。

民進党四天王にplurk熱

2009-06-12 18:33:19 | 台湾その他の話題
民進党の四天王(謝長廷、蘇貞昌、呂秀蓮、游錫堃)が現在ソーシャルネットワークサービスのひとつPlurk(プラーク、中国語では噗浪pu1lang4)にはまっているようだ。
カナダで2008年6月に始まった同サービスは、FacebookとChatを掛け合わせたような感じで、台湾では新潮流系が同年10月に導入、現在利用者は世界で2位の10万人となっている。
民進党では新潮流に近い蘇貞昌が08年11月に「挖系蘇貞昌 衝衝衝!(グアシー、ソーチンチョン、チョンチョンチョン)」という名前でプラークを立ち上げた。
しかし、利用者数、書き込み数などでは、後発で09年4月にFacebookも同時に始めた謝長廷の「(長仔(トゥンエー)」が上回っている。謝長廷は以前からネットヲタク化しているためか、本人のレスも多く、投稿でも毎朝ジャンプの絵柄を入れたり、ネットの使い方がよくわかっているようで、内容も豊富なため、利用者を増やしているようだ。
さらに呂秀蓮も同月「玉山周報Foromosa Weekly創辦人」を立ち上げた。自己顕示欲が強い呂らしく、自分がつくった週刊新聞「玉山周報」の宣伝が主。最後発の游錫堃は同年6月に「阿布拉來噗浪(アブラ=游姓の愛称=がプラークをはじめましたよ)」を始めたが、毎朝早くに書き込むなどけっこう真面目に更新中。
いずれも本人が頻繁に更新し、時局に関する所見を述べていることから、民進党番の記者がチェックして記事にしているらしい。もともと台湾人全体に、とくに台湾の記者は基礎教育がなっておらず、安易さことをしがちだが、取材も実に安易だ。
なお民進党本部も09年4月に  DPPONLINE というプラークを立ち上げている。

そういえばネット関係では、youtubeの創始者の一人も台湾人だし、funPというのもオーナーは台湾人らしい。

wikipediaにエジプト・アラブ語版、googleニュースにウクライナの烏語、露語版が登場

2009-06-12 18:32:25 | 世界の民族・言語問題
wikipediaにアラビア文字によるエジプトのアラビア語口語方言版が登場したようだ。http://arz.wikipedia.org/。すでに記事数が3000を超えている。
また6月からgoogleニュースにウクライナのウクライナ語(http://news.google.com/news?ned=uk_ua)とロシア語(http://news.google.com/news?ned=ru_ua)ニュースが加わった。

ヨルダン映画「キャプテン・アブ・ラエド(カーブティン・アブー・ラーイド)」

2009-06-06 02:13:04 | 中東
Taipei Timesを何気に見ていたら、5日から台北の映画館「真善美」でヨルダン映画の「Captain Abu Raed」が上映されるとのことなので早速最初の上映回で見てきた。まあ、最後のツメはちょっと甘いと思ったが、心温まる話で、総じて面白かったといえるだろう。アラブ圏ではエジプト、レバノン、それからシリアあたりが映画制作の定番で、ヨルダン映画というのも珍しい。
كابتن ابو رائد (カーブティン・アブー・ラーイド)。しかし中文題名は「愛無盡 夢飛翔」って何か変。
102分で全編アラビア語ヨルダン方言。一部挨拶程度で英語やフランス語も出てくるが。
監督のアミーン・マタールカ Amin Matalqa أمين مطالقة は、IMDBによると、1976年生まれって若いじゃん!13歳で米国に移住し、米国の映画学科の卒業作品らしいが、卒業作品と考えればきわめて出来が良い。

映画のあらすじはこうだ。
主人公アブー・ラーイドはアンマン国際空港の清掃員で、やさしい性格の持ち主。
ある日ゴミ箱からパイロット帽を拾って、被りながら帰宅するところを近所(アンマン郊外の比較的貧しい地区)の子どもからパイロットだと思われてしまう。翌朝、ドアを開けると近所の子どもたちがラーイドに「キャプテン!」と呼びかけ、世界の話をしてほしいとせがむ。優しい性格のラーイドは仕方なく好きな本から得た知識や空港でパイロットから聞いた話を元に子どもたちに世界の話を聞かせる。しかしラーイドの隣に住む、家庭不和の子供ムラード(Murad)がラーイドの正体を清掃員だとばらしてしまう。
一方ラーイドは、フランス人が置き忘れた旅行かばんを持ち主に届けて、カタコトのフランス語で会話して別れたところ、近くにいた女性パイロットのヌール(Nour)に興味を持たれ、それからヌールと親しくなる。ヌールは上流階級の出身で豪邸に住んでおり、父親から建築士との縁談を進められるが断り、ラーイドの家を訪ねるなど、ラーイドに惹かれていく。
親から学校に行かせてもらえずお菓子を売る近所の貧しい子どもから、たびたび箱ごと菓子を買い取ったり、優しさを見せる。
そういう姿を見るにつけ、最初はラーイドを「パイロットだと嘘をついている」などと嫌っていたムラードも次第に惹かれていく。ムラードの父親は仕事がうまくいかないため、アル中になり、妻を殴るなど家庭内暴力をするようになる。ムラードも父親に火で熱したスプーンを手に押し付けられ、やけどさせられ、表に出てないていたところを、ラーイドに手当てをされる。ラーイドから家庭内暴力の話を聞いたラーイドは、ラーイドの父親が外で泥酔して倒れていたところを一度石で殺そうとするが、思いとどまる。しかし後日、ヌールとかけあい、ヌールにムラードと母と弟を引き取ってもらうことにして、ムラードらを逃がす。ライードはムラードの家でムラードの父の帰りを待ち、家族がいなくなってことを知り激情したムラードの父にバットで殺されてしまう。ムラード一家はヌールの家に引き取られた。その後何年かたちムラードはパイロットになった。

ヨルダンは4年前にアンマンを中心に3泊4日しか滞在したことがないが、映画でもアラブ・イスラームの中ではレバノンのついで開放的で世俗的なところ、また、ラーイドや近所の人びととの暖かいふれあいがあるところは、イスラーム圏の良さが出ていて、懐かしかった。
ただこれを鑑賞した日本人一部のブログで「イスラーム的な部分はない」みたいなことを書いていたが、挨拶では随所に「アルハムドリッラー」が出てくるし、部屋にもクルアーンの聖句の置物がアップで写されたりするなど、当たり前だが、イスラームは随所に出てくる。
また、ヌールがせっかくライードの家を訪れて、一緒にテラスに寝そべったりしながら、セックスシーンにならなかったのも、ヨルダンがいかに開放的だとはいえ、イスラーム国のゆえんかもしれない。
それから、設定ではライードの住む地区は貧しい地区となっていたが、私が見たところでは中の下か下の上といったところ。ヨルダンの本当の貧しい人たちは、あんなものではない。まあ、あまり極端な貧困を描くのは、ヨルダンの今の表現の自由度から見たらタブーだからか。ただ家庭内暴力という社会問題も描いているが。

参考:
英語公式サイト
IMDB
Captain Abu Raed - English Wikipedia
おそらく全編が見られるものに:كابتن ابو رائد
日本では2008年7月に SKIPシティ国際Dシネマ映画祭(川口市) で上映されたらしい。

映画基本データ
Directed by Amin Matalqa
Written by Amin Matalqa
Music by Austin Wintory
Release date(s) 6 February 2008
Running time 102 min
Country Jordan
Language Arabic
Cast
* Nadim Sawalha - Abu Raed
* Rana Sultan - Nour
* Hussein Al-Sous - Murad
* Udey Al-Qiddissi - Tareq
* Ghandi Saber - Abu Murad
* Dina Ra’ad-Yaghnam - Um Murad

さすがオルテガ、日本のアホバカ媚中サヨクと大違い、馬英九との会談を延期!

2009-06-04 23:22:16 | 世界の政治・社会情勢
馬英九が台湾と国交があるエルサルバドルのフネス大統領就任式にあわせて中米を歴訪していたが、フネス大統領にもそっけなくされたうえ、国交国のニカラグアのオルテガ大統領とは会談できずじまいとなった。オルテガ大統領が二度にわたって会談を延期したことで、馬の側からキャンセルしたからだ。台湾外交部は「中南米では会談延期はよくあること。7月にまた中米歴訪するときに会えばよい」などと弁明しているが、2007年8月に陳水扁総統が訪れた際には、オルテガ氏がじきじきに車を運転して町を案内するなど、17時間にわたって付き添い、さらにベネズエラのチャベスなどに陳氏を紹介した。またサンディニスタの集会に招かれた陳氏も「民進党と雰囲気が似ている」と感動するなど、非常に強い信頼関係にあった。

それが馬に代わった途端に、オルテガ氏が会談を延期したのは、要するにオルテガ氏がネオリベ・ネオファシストの馬英九の正体を見抜いてボイコットしたからに他ならない。フネス氏のそっけない態度もそうだろう。

民進党はアジアで政権担当能力がある政党としては最もリベラルで左に位置している。一方国民党と馬はもともとファシストで、今はネオリベ右翼だ。

左翼の闘士だったオルテガ氏やフネス氏がその点をかぎ分けられないわけがない。
オルテガ氏は民進党時代の台湾を信頼し、陳氏に共鳴してきた。だから陳氏と長い時間をともにし、チャベスに紹介するなどした。
馬になったらそっけなくするのは当たり前だ。「中米では予定が延期されることはよくあること」という話ではないし、おそらく7月のニカラグア訪問でもオルテガ氏は馬とは会おうとはしないだろう。あったとしても短時間で切り上げるはずである。

その点では、さすが極右ファシスト政権と武力抗争も展開してきたオルテガ氏のサンディニスタやフネス氏が属するFMLNはさすが左翼としてまともで鍛えられ方が違う。
日本で「反日だから馬英九は左翼の仲間」「中国も社会主義だ」などとといまだに勘違いしているアホバカ媚中派サヨクは、オルテガ氏にはるかに及ばない。平和ボケで戦った経験がないからだろう。日本のサヨクには左翼としての矜持も骨も理念もない。
だからこそ、馬英九の極右性、中国のネオリベ、民進党のリベラル左派性が嗅ぎ分けられない。そんな日本のサヨクには、将来はないだろう。
連帯すべき相手も見分けられないで、完全に勘違いしているんだから、日本で勢力を広げることなど不可能だろう。

それから、中南米のいわゆる反米左翼政権でも、ベネズエラのチャベスはまがい物であって、ニカラグアのオルテガやエルサルバドルのフネスこそが本物だといえると思う。
というのもチャベスは中国なるネオリベと緊密になっていて台湾・台湾人を疎外しているが、オルテガやフネスは中国にも距離を置いているからだ。
中南米の本物の左翼なら、アジェンデ政権が米国に操られた右翼軍部によって倒された際、中国だけがピノチェト政権を承認し、さらにチリ駐在中国大使館は助命を求めたチリ社会主義者を追い払い、軍部に引き渡したという中国の許しがたい裏切りの前科を忘れていないからだ。そしてその中国がピノチェトが最初に始めたネオリベ政策をひた走っていることに、本来の中南米左翼は眉をひそめている。
その意味ではチャベスはまったくのまがい物だ。実際ベネズエラの原油の最大の輸出先はいまだに米国であり、チャベスと米国の間には表面的な敵対とは裏腹に、何らかの裏取引があると考えられる。だから米国も本気でチャベスを打倒しようとしない。
そもそもチャベスは社会主義などではなく、ペロンの国家社会主義的ポピュリズムの劣化コピーに過ぎない。豊富な天然資源を嵩に無理なバラまきをやっているに過ぎない。

その点では、天然資源も乏しく貧困層が多いニカラグアとエルサルバドルの左翼は骨があるし、信頼に値する。

呂秀蓮前副総統が「今の中国共産党は6・4のころとは違う」、確かに違う、より悪くなった

2009-06-04 23:21:47 | 中国
呂秀蓮前副総統の言動が最近おかしい。民進党の中国との交流の是非と方法が議論されている最近、「今の中国共産党は6・4のころとは違うから交流すべきだ」などと発言した。
今の中国共産党は6・4弾圧をしたころよりはマシになっているといいたいようだが、とんだ事実誤認である。
「6・4のころとは違う」というのは、私も同意する。
しかしそれは呂氏が言いたい後段とは意味は逆で、むしろ中共党も中国人も、質が悪化したから違うという意味だ。

というのも、1989年時点の中国人はいまだ純朴な部分があって、今のように金のために手段を選ばないという風ではなかった。
しかも、天安門における学生の抗議デモのきっかけとなった死んだ胡耀邦に代表されるように、中共党内にも民主化や多元化を議論する雰囲気があったし、学生も民主化のために立ち上がるという意識はあった。もちろん、学生らの「民主主義」も西側の基準から見るとずいぶんと曲がったものだったが、それでも今のように「金」だけではなく、理念を求めるという純粋さや美しさがあった。
正しいかどうかは別にして、理念を大事にする点では、今よりもずっとまともだ。

今の中国社会と共産党ときたらどうだ。あるのは金儲け主義だけだ。金のためには手段を選ばず、弱いものを踏み台にして騙して食い物にする、そんな腐った人、人面獣心という言葉がぴったりな社会に堕落してしまっている。

そういう意味では、6・4を弾圧したころの中国共産党のほうがまだマシであった。今は戦車で弾圧するんじゃなくて、金の力で弱者を毎日何万人も死に追いやっているんだから。
2千人が虐殺された6・4よりも、今のほうがはるかに殺され踏みにじられている人数は多い。
そうした新自由主義の悲惨さや恐ろしさを無視して、「今のほうが増しだ」などといっているのは、実態をまったく見ていないというしかない。単なる新自由主義の走狗というべきであろう。

台北市で6・4天安門虐殺事件20周年記念座り込み、青陣営の中で唯一、姚立明氏が参加

2009-06-04 23:21:15 | 台湾社会運動
6・4天安門虐殺事件20周年となる6月4日を前に、台北市内の自由広場では海外在住中国民主化運動人士や台湾の民進党関係者らが3日夜9時過ぎから4日にかけて座り込み活動を行った。
3日夜に通りがかったところでは、統一派右派で、3月の台北市大安区立法委員補欠選挙で新党推薦で出馬していた姚立明氏が司会をしていた。見たところ、国民党、新党の青陣営の人は彼だけ。
総統になる前には6・4記念に積極的だった馬英九ら国民党内の中国派は、権力を握った途端、まったく6・4に言及しなくなった。やっぱりクズだ。
そういう意味では、大安区補欠選挙は、彼が当選してしかるべきだったと思う。民進党が嫌いで統一派志向なら、、姚立明氏に入れるべきだろう。国民党などという単なる利権腐敗政党の候補を当選させる大安区の有権者は、腐敗と利権が好きな愚民でしかない。

誰も「CIAがやった」なんていっていない 韓国に米国の代理人は大勢いる

2009-06-02 17:55:59 | 韓国・北朝鮮
ノムヒョン韓国前大統領の変死について、私は韓国の詳細な報道やこれまでの経緯から、謀殺であり、下手人としては米国の可能性が一番高いと指摘してきた。
それに対して「退任して影響力がない人を米国が殺すメリットはまったくない」「殺し屋を派遣できるのはモサドだけ、CIAなんて単なる官僚集団で殺せるわけがない」「殺すとしたら、ノムヒョンを憎悪していた保守派だろう」「いや韓国の混乱を狙った北朝鮮だろう」などという反論が出ているが、いずれも韓国におけるノムヒョン捜査をめぐる経緯や米韓関係の実態を知らないで、単なる日本で断片的に伝えられている報道だけを見て、「米国のはずがない」とキメツケテイルだけ。ネットウヨクって、ぜんぜん韓国のことがわかっていないし、韓国と台湾が米国との関係性の中でパラレルになっていることが見えない。
私が紹介した韓国で出ている疑問点についてはまったく見ようともしないで、単に「米国がそんなことをするはずがない」という思い込みだけ。だったら、ノムヒョンが自殺だという根拠を示してみろといいたい。なぜパソコンで「遺書」を書き、それを無条件に大統領が書いたものとすぐに報道したのか?警護員がなぜ証言を翻したのか?政治家の「自殺」や「事故」はたいていは他殺である。他殺ではないという根拠はどこにもない。

■誰もCIAを想定していない
しかも、私は米国の謀略といっているだけで、一度もCIAとは言っていない。謀略組織というと、CIAしか思い浮かばないのは、それこそ米国が超大国である秘密や理由がわかっていない厨房の発想の貧困というべきだろう。そもそも「暗殺できるのはモサドだけ」というのも、逆にいうと中東にいったことがないから、スパイ小説だけ読んでイスラエルやモサドなるものの実力を過大評価しているだけだろう。そんなにモサドがすごいなら、ナスラッラーがいまだに暗殺されていないのはなぜか?
そもそも、CIAは非軍事組織で、情報操作を主としている謀略諜報組織である。だから、「謀殺」といったときに、CIAを思い出すのは、逆にCIAがどんな性質の組織かわかっていないといえる。CIAはそもそも謀殺をする機関ではない。ケネディ暗殺だってCIAではないはずだが、謀殺組織がやったのは間違いない。
それに、「同盟国」という名前の米国の事実上の属国には、多数の米国の代理人がいる。そうした代理人が暗殺専門家を雇って殺すことはいくらでもありうる。

■韓国と台湾は米国の属国
そもそも、日本人の多くは韓国の実態を知らない。韓国は日本植民地からの「解放」「光復」の後、3年間米軍直接統治を受けた。そしてその後も米国は親米派で米国の代理人のイスンマン、パクチョンヒら軍部・軍事政権を通じて韓国を事実上属国として支配してきた。日本も米国の事実上の属国だが、しかしその従属の程度はまったく違う。日本の場合は冷戦時代にもソ連など東側諸国と国交を結んだり、イスラーム革命後のイランなどとも独自のパイプを築けるようにある程度の自主性は認められている。それは日本の場合、戦前に国家体制やデモクラシーの基盤を自立的に作り上げた歴史があるため、米国が日本の制度を信頼し、一目置いているためだ。
しかし韓国、台湾、フィリピンなどについてはそうではない。これらの国々における米国の影響力は、日本におけるそれの比ではないし、米国はこれらの国の制度を信じていないから、これらの国の体制や制度を超越して、直接内政に干渉、指令を出し続けている。
それはこれらの国の民主化以降も同じだ。リベラルを基盤として対米自立志向の韓国のノムヒョン、台湾の陳水扁、フィリピンのエストラダはいずれも情報操作によって「汚職腐敗の代名詞」のレッテルを貼られ、それぞれの国民の「民主的反抗」によってぼろぼろにさせられた。

■日本人の視点は米国の視点とは一致しない
ネットウヨクから見れば、陳水扁は反中親日の文脈でヒーローだが、ノムヒョンは親北反日(のように見えただけだが)だから悪人であり、両者の性質はまったく異なるという思い込みがあるようだが、それは日本のネットウヨクに特有の視野狭窄だ。また日本の一部旧式のサヨクには、ネットウヨクとちょうど表裏一体に、陳が親日で日本の右派とも付き合っていて、ノが反日で左派に親和性があるという点で、陳が悪、ノを善に見立てた。しかし、それは親日か反日かだけで見た、日本人だけに特殊な陳水扁・ノムヒョン観だ。
広く世界を見れば、陳水扁とノムヒョンは1980年代に始まった東アジア民主化運動とその成就であるリベラル政権のシンボルなのであって、その出身、背景、路線、スタイルは、まったく同類なのである。だからこそ、陳水扁とノムヒョンがほぼ同時に政権についていたときに、その基盤である民進党とウリ党は、相思相愛の友好関係にあった。
その点、日本人は「反日か親日か」にこだわるあまり、両者の類似性がまったく見えていない。そして類似性は、対米関係にも当てはまることがもっとわかっていない。
日本人は日米関係の枠組みからしか韓国と台湾が見えないが、韓国には米韓関係、台湾には米台関係があるのだ。そして、米国から見たら、民主化運動の熱気と選挙で選ばれたという民意を背景(人質)に、米国にことごとく逆らって、自立路線を進めるノムヒョンと陳水扁はともに「煙たい人物」「嫌うべき人物」のナンバーワンだったのである。
それは陳水扁の在任中から、台湾ではよく報じられ、知られた事実だった。しかし日本ではそうした視点での報道はなかったから、日本人が無知なだけである。米国から見れば、戦後反共陣営の最前線国家として完全に隷属下においてきた韓国と台湾は常に同列であり、韓国と台湾のリベラルの反逆性と軽率さも同列だということを忘れてはならない。

■韓国の保守派は米国の走狗に過ぎない
だから反論に「ノムヒョンを殺したのは、ノムヒョンを憎んでいた保守派の仕業だろう」というのは、ハンナラ党勢力の実力を過大評価している。パクチョンヒ時代ならいざ知らず、今の韓国保守派に、前大統領を殺すだけの能力と胆力はない。しかも、もし保守派が殺したことがばれたら、革命状態となってせっかくの保守政権が引き摺り下ろされる口実ができてしまう。その不安がある以上、保守派が暗殺する可能性はほぼゼロだろう。
そもそも、保守派がノムヒョンを嫌っていたのは、米国の意向を代弁していたに過ぎない。
韓国では保守とは親米、進歩とは反米というだけに過ぎない。韓国には本当の意味での保守は存在しない。そもそも米国の属国であり、「守るべき伝統や常識や秩序」がまだ確立していないのだから、「保守」は存在するわけがない。保守ではなくて単なる親米、米国の走狗なのだ。
そして、韓国保守派がノムヒョンを憎んだのは、保守派が主体的にそうしたのではなく、米国が憎んだことを代弁しただけに過ぎない。台湾では陳水扁とノムヒョンの類似性に注目していて、両者が米国の目の上のたんこぶで、強い憎悪の対象となっていたことは知られているが、日本では親日か反日かの文脈に目を奪われ、米国が両者を「同類」として扱っていたことが見えない。
その証拠にノムヒョンが死んだときに保守派の東亜日報がノムヒョンの功績を絶賛しはじめたわけだが、そこには死者に鞭打たないという思考もあるが、逆にいえば、死者に鞭打たないという思考でノムヒョン批判を引っ込めるほど、保守派そのものにはノムヒョンに対する憎悪は強くなかったことを示している。
ノムヒョンを憎んでいたのは、米国、特にブッシュらネオコンなのだ。韓国の保守派は、主体性などないから、米国のネオコンに追随、追従して、ノムヒョンを罵っていただけ。実際には韓国の保守派は、それほどノムヒョンを憎悪していたわけではない。いや、もっといえば、韓国の保守派でも、米国の利権を持っていた代理人だけは、ノムヒョンを憎悪していただろうが、それは利権が侵されたことに対する憎悪であって、保守派だから進歩派を政治的に憎悪していたなどという高尚なものではない。
もちろん暗殺を実行したのが、保守派に属する米国の代理人の可能性はあるが、保守派だからといって保守派がハンナラ党やイミョンバクの指令で実行したということはありえない。
そもそも政治対立というのは、理念そのものの対立ではなく、利権、利益、あるいは機密の問題に関わっている場合がほとんどだ。保守派がノムヒョンを憎んでいたという解釈や理解は、政治の本質を見誤る。保守派だって、ノムヒョンを憎悪していたわけではない。憎悪していたのは、ノムヒョンの改革政策で米国の利権が脅かされたことに腹を立てた米国であり、米国の代理人だ。

■機密漏洩の不安
「辞めた大統領を米国が殺すメリットがない」という主張も、米国政治・国際戦略の本質を見ていない青二才の主張だ。
辞めたからなおさらのこと、「外交と国防にかかわる機密の暴露や流出を恐れた」と考えるべきだからだ。李登輝や金大中の「汚職」が一切不問に付されている一方で、ノムヒョンだけが槍玉に上がり、殺されたのは、李登輝や金大中は、米国の利権や利益を理解していて、その聖域に触れないという手堅さ、あるいは機密を守るという信頼感があるのに比べ、ノムヒョンと陳水扁の場合は、失言が多かったスタイルを見てもわかるように、米国から見て「退任後の機密保持」という観点からして不安だったのは間違いない。
そういう意味では、ノムヒョンと陳水扁のスタイルは、斬新で庶民的でリベラル性を象徴するものだったが、半面その軽薄さが米国と必要以上の摩擦を引き起こして、対米関係を必要以上に悪化させ、米国の利権屋の不安と憎悪を引き起こした側面がある。
韓国も台湾もしょせんは米国の完全なる属国なのだから、いくら民主的に選ばれた大統領だといえ、米国の韓国や台湾における利権や利益や機密に対して慎重な姿勢が必要だった。それができなかった点が、韓国と台湾のリベラルに対する米国のネガティブキャンペーンを招き、両者を短命にさせた原因ともなった。
もちろん、韓国と台湾が冷戦反共独裁体制から民主化したという経緯がある以上、独裁の後ろ盾となった米国との対立は必然的だったし、両国のリベラルが反権威を掲げている以上、指導者が自らの権威も否定する自己否定の行動スタイルに出ることも、ある意味で必然的だった。
しかし、今から振り返ると、台湾および韓国では2004年秋ごろまでは、まだまだ対米関係の亀裂を挽回するチャンスはあったと思う。それだけに、それができず、現在の体たらくになってしまったのは、返す返すも残念、無念でならない。

■アングロサクソンの執拗さ
そもそも「退任したからそれで容赦する」というのは、アジア人の発想だ。
陳水扁に対する執拗な「汚職疑惑」情報操作、それと同時進行でまったく同じ手口で行われていたノムヒョンに対する情報操作の手法は、絶対に外省人や韓国人ではありえない執拗さだ。
この執拗さは、世界でもアングロサクソンだけみられる特徴だ。
アングロサクソンは一度狙った獲物や設定した目的は、100年でも200年でも追い回してでも達成する。
退任したからそれで無罪放免、選挙に大敗したからみそぎが済んだというのは、日本人の発想であって、米国人はそんな発想はしない。「退任した人間を米国が殺すメリットはない」というのは、米国人を日本人と同種だと見立てた、あまりにも米国人の執拗さを知らない主張に過ぎない。

ノ・ムヒョン前大統領逝去を契機に民主党がハンナラ党の支持率を上回る!

2009-06-01 01:35:05 | 韓国・北朝鮮
大統領選挙や国会議員選挙における相次ぐ敗北で低迷状態が続いていた(と書くが民進党のことではなく)韓国の民主党だが、ノ・ムヒョン前大統領の逝去を契機に、支持率がいきなりハンナラ党を上回ったという。民主党に近いネット新聞プレシアンが伝えた。
民主党が27.3%、ハンナラ党が20.8%。ハンナラ党を上回ったのは、ウリ党時代以来4年ぶり。

盧서거 후폭풍, 한나라-민주 지지율 역전 [프레시안 2009-05-31 17:01]

ソウル首都圏や40台以下の若い層で上回り、ノ前大統領の出身地の釜山・蔚山・慶南地域で20%を超えた。来年の統一地方選挙への影響があるというのが78.1%、ないとするのが14.9%。
また、前大統領の逝去に責任があるのは、「現政権核心」(34.8%)、「前大統領自身」(27.7%)、メディア(14.9%), 検察(14.4%)の順。
また、野党陣営などによる「現政権になってから民主主義が後退した」という指摘についても63.7%が賛同し、34.8%が反対するなど、民主化が後退しているという実感が韓国民の間に強いことが示された。

台湾を考える意味でも非常に意味深い調査結果である。

中東化している?台北、湿度は2日連続してなんと40%割れ

2009-06-01 01:34:32 | 台湾その他の話題
ここ数日台北はものからからと晴れている。
30日土曜日と31日日曜日は、日中の最低湿度がそれぞれ32%、30%と、珍しく30%台に。
30日は12時から18時、31日は10時から14時がそれぞれ湿度が40%を切っていた。
湿度が高いから、のどがかわくが、わりと気持ちよい。扇風機に当たっていると寒いくらいだ。日較差も激しく、両日ともに昼間が30度超えたが。、明け方は18-19度にまで下がっている。また両日の最高湿度も31日午前4-5時の66%と、これも台北の夜明としては低い湿度だ。

入梅してもほとんど雨が降っておらず、むしろ湿度が低いカラカラ状態が続いている。おそらく太平洋高気圧が強すぎて、乾燥した熱い空気が流れているためだろう。なんか中東みたい。3年前の夏に訪れたアンマンを思い出した。

しかし、梅雨どきにあんまり乾燥するのもいカンソウだ。以上、乾燥についての感想。