三代目虎真之助blog 『森から出たまこと』

「森はいのちの源」 奥三河の森から学んだこと、感じたこと、得たものを書き記しています。

智頭町2

2015-11-30 13:33:27 | 日記

智頭町の話の続き。

 

9時に観光協会が開くのを待って、早速、超小型モビリティを借りる手続きに。

2日前に電話で予約した際の対応が実に良く、どんな方なのかという興味も津々。

応対していただいたのは、観光協会の事業部長の工藤さん。

すると、「あっ、新城の方ですか!」と。

 

聞くと、3年前まで浜松の建設会社に勤めていたとのこと。

新城には、その際にOSJトレイルで訪れたことがあると。

http://powersports.co.jp/osjtrail/16_shinshiro_32/index.htm

 

なんと奇遇!

私もトレランやってるんですよと話しも盛り上がり、

帰り際には、智頭町に関する資料をたくさんいただくことに。

 

それはさておき、森カフェめぐりです。

最初に向かったのは、元郵便局を改装したカフェ「ぽすと」。

パンフではOPENは11:00とのことなので、外観の写真だけ撮ろうかと思ったら、

中から娘さんたちが……。

そして続いてご主人が……。

許可なく撮影したことを詫びると、超小型モビリティから観光客だと一目瞭然のため、

「どうぞ」と中へ通してくれた。

昨晩、イベントがあったそうで、机やイスは周囲に片づけられていたが、なんとも良い雰囲気。

双子の娘さんが広くなったスペースを自由に走りまわっているのも、微笑ましい。

「開店休業状態なんで……」とご主人はおっしゃるが、

近々、あのスローライフの提唱者で知られる辻信一さんが訪れられる予定だそうで、

情報発信力はなかなか。

※辻信一

http://www.sloth.gr.jp/tsuji/

 

2階はギャラリーになっていた。

 

次に訪れたのが、そこから5分ぐらいしたところにある、

元幼稚園をリノベーションしたカフェ「タルマーリー」。

自家製酵母パンやクラフトビールがウリのお店だ。

http://talmary.com/

えっ、こんなところに、と思うほどのオシャレなお店だ。

今年の6月に千葉県から移転OPENしたばかりだそうだが、お客さんが次々訪れていた。

移転の経緯はブログにも詳細に記されているが、

オーナーの夢である「地域の天然菌×天然水×自然栽培原料」と「地ビールづくり」に

適した場所を探していた中で、知人から智頭町を紹介されたからとのこと。

そして、さらには智頭町役場からも打診があり、ここに決めたとのこと。

やはり感度の高いまちには、感度の高い人が集まってくるんだなと実感。

 

この後は次の目的への移動を兼ねて、森の中のドライブを楽しんでみることに。

峠を走ってみたが、全然問題なし。

時速60キロで山を駆け上がれた。

おそらくもっとスピードは出るのだが(工藤さんの話では80キロまで可と)、

なにしろ窓がついていないのと、小雨交じりの天気、それに標高が高いため、

寒くてこれ以上は自粛。

 

けど、走るのに夢中になって、道中にあった2件のカフェを見落としまった……。

 

次の目的地は、旧小学校を利用したカフェ「おむすびころりん」

http://cms.sanin.jp/p/chizu/kankou/taberu/omusubi/

だが、当日、地域の催し物が開催されており、人も多く駐車場も近くになかったため断念。

ここで充電しようとも考えていたのだが、思ったよりも燃費がよくその必要もなかった。

自分が借りたのは3時間コースだが、どうやらそのぐらいなら充電の必要はないらしい。

6時間コースの利用客のためには、急速充電機器がそれぞれのカフェの近くに備えられている。

これなら安心して、出かけられる。

http://www.chizu-sekiyu.com/moricafe/moricafe_stamp.pdf

 

ここで、カフェ以外に地図を見て気になった場所へ移動。

それが、これ。

恋山形駅。

狭い道を登った山の中に突如として現れるこのピンクの世界。

情報によると、1日の乗降客数は3人程度だとか。

そこで、恋が叶う場所として、鉄道利用者以外の集客を目論んだらしい。

 

だが、この日、駅にいたのは、それぞれ1人で来た男性3人(もちろん私も含む)

なんだか、非常に気まずかった……。

 

 ちなみに、智頭町は「智頭宿」と呼ばれる昔の宿場町の街道が有名。

その通りにある石谷家住宅は、国の重要文化財に指定される敷地面積3000坪のお屋敷。

中にはいると……

 なんとハート形の障子が!!

 

恋山形駅のルーツはここにあったのか!と一人合点していると、

これはハートではなく、「猪鼻飾り」というものらしい。

 

人に言わなくてよかった……。

 

また、長くなってしまった。

智頭の総括は、次回に。

 


智頭町

2015-11-23 09:47:29 | 日記

以前から気になっていたこのまち。

「100人委員会」やら「森のようちえん」やら話題性に事欠かない。

10月はじめには、愛知大学にて智頭町長の講演会もあった。

テーマは「疎開保険」。

本当に話題性に事欠かない。

 

先日、京都と岡山への視察が連日であったため、その間の時間を利用し、1人、智頭町を訪れる。

岡山駅を6:47に出て、8:09に智頭駅に到着。

写真を撮り忘れたが、乗車したのは特急列車。けど車両は2両。

飯田線の伊那路号みたいだなと思っていたら、駅もなかなか新城に近いものがある。

日曜日のこの時間帯、人はまばらだった……。

 

駅の目の前にある、観光協会の事務所が開く9:00まで、唯一開いていた近くの喫茶店で時間をつぶす。

客は私1人。

 

手持無沙汰で、何気なくマスターに話しかけてみると、

なんと、このマスターは、あの100人委員会の初代メンバーとのこと!!

第1期の100人委員会の成果としては、森のようちえんが有名だが、

この方は行革部会にていくつかの提案をし、その後、全国からこのマスターあてに視察が相次いだそうだ。

時間がなく内容を詳しく聞けなかったが、調べてみると、なるほど。

・議員報酬は費用弁償にすること

・議員の期末手当を全廃すること

・本会議を土日休日に開催すること

そして最後にこう締めくくる。

「当面出来得ることを取りまとめたもので何ら目新しいものではなく、

ごく常識的に考えられることに過ぎない」

なかなか厳しい……。

http://cms.sanin.jp/photolib/chizu/1156.jpg

 

なお、現在100人委員会には、このマスターの娘さんが参加されているとのこと。

「ハイカラ市」という、クラッシックカーや和装にて、

智頭町のレトロな町並みを大正ロマンの風情で楽しむイベントは

この娘さんたちの発案、運営によるものだそうだ。

中心メンバーは、たった4人だとか。

提案するばかりじゃなく、実行も伴うところが、この100人委員会のスゴイところだ。

http://cms.sanin.jp/p/chizu/kankou/information/116/

 

ちなみに、森のようちえんも、実行主体あっての提案だった。

http://marutanbou.org/

http://cms.sanin.jp/photolib/chizu/1176.jpg

 

さらには、H25の100人委員会では、森のようちえんの付属小学校の設立が提案され、

今年からは平日通年開校されている。

http://shindensudbury.org/

 

実にチャレンジングなまちだ!

 

 

今回、智頭町に立ち寄った目的は、「超小型モビリティによる森カフェめぐり」だったが、

長くなってしまったので、その話はまた次回に……

http://www.chizu-sekiyu.com/moricafe/

 

 


第10回マニフェスト大賞

2015-11-20 09:53:30 | 日記

以前より、この賞があることは知っていたが、参加するのは初めて。

表彰式の前日に、プレゼン研修大会があるというので、コチラにも参加。

先進的な取り組みをしている自治体職員や議員が集う場だと思っていたところ、

一般市民、それも若者の姿が数多くみられ、驚き。

 

新城市は、一昨年の「市民まちづくり集会」に続き、

今年は、「若者議会」にて、首長マニフェスト部門の優秀賞を受賞。

 

プレゼン研修大会は、翌日の表彰には関係なく、

参加者同士のフランクな情報交換、意見交換がメイン。

(写真は発表者の市民自治推進課若者政策担当の白頭君)

 

印象に残った事例をいくつか紹介したい。

 

NPO法人横浜コミュニティデザイン・ラボ(横浜市)

yokohama.localgood.jp

ここでは、地域の様々課題やそれを解決する活動を「見える化」している。

中でも、地域課題をマッピングする手法は、地域自治区でも使えそうだ。

HPの「課題を知る」→「課題を見る」を、ぜひご覧いただきたい。

 

一木重夫(小笠原村村議会議員)

この方は、裁判所のない離島でテレビ会議システムで民事調停が受けられる仕組みを作った。

実は、小笠原諸島には裁判所がない。

でも、自然豊かな平和な島なので、なくても大丈夫だろうと、勝手に想像してしまう。

でも、そんなことはない。

3000人も住民がいれば、そうした必要性が生じることもあるし、

外国からの密猟船団に襲われることもある(実際に昨年襲われたそうだ)

そこで、最高裁判所に働きかけ、全国初のシステムを実現させた。

 

このプレゼンで初めて知ったのが、以下のこと。

地方自治法に基づく「国会又は関係行政庁への意見書の提出」の権限は、

首長にはなく、住民の代表たる議会だけがもつ特権。

こんなことも議員はできたんだと驚いた。

 

小林伸行(横須賀市議)

http://kobayashinobuyuki.com/

この方は、街頭演説ならぬ「街頭プレゼン」を開発。

コンパクト&ポータブルなプレゼン機器を持ち歩き、いつでもどこでもプレゼンができる。

これがあれば、自治振興事務所の職員は、いつでもどこでも自治区や活動交付金の説明ができそうだ。

 

他にも、参考になる取り組みが多々。

が、長くなるので、この辺で。

より詳細は、以下のHPを。

http://www.local-manifesto.jp/manifestoaward/

 


出張ラッシュ!!

2015-11-17 10:00:41 | 日記

今月は、昨日までに出張が5回!!

 

①11/2~3 千郷区長会親睦旅行(東京)

千郷自治振興事務所長としてお誘いいただく。

4/1に任命されてから7ヶ月。

仲間として少し認めてもらえたのかと、勝手にいい風に解釈。

これまでの会議では聞けなかった、協議会委員さんたちの本音も垣間見え、

実に有意義な時間を過ごす。

 

②11/5~6 第10回マニフェスト大賞(東京)

新城市長マニフェストの重点事項の1つ、「若者議会」が優秀賞を受賞。

政策づくりに少しだけ関わった立場として、前日のプレゼン研修会から参加。

参加者同士による投票の結果、1位はmama's選挙ラボに。

育児あり、家事あり、仕事ありのママ2人が、

「街にママの声を反映させよう!」と、

事務所なし、お金なし、組織なし、名簿なし、電話かけなし、選挙カーなしの選挙戦を展開。

見事、当選を果たす。

他にも全国から先進的な取り組みを展開する市民・議会・行政が集結。

この話は、また改めて紹介したい。

 

翌日は、若者議員たちと合流し、文京区のb-labを視察。

若者議会の政策の1つ、「JK(情報交換)PUB」の参考のためだ。

なんと驚くことに、そのフロアーにあるのは、台形テーブル!!

建設時に、利用者である若者たちと話し合って購入を決めたとのこと。

やっぱり、こういう場には、フレキシブルにかたちを変えられる台形テーブルが必要だ!

 

③11/11 建設トップフォーラム倶楽部(東京)

毎年開催される国交省幹部職員との意見交換会。

今年は人材確保に関する意見が各社から数多く上がった。

「現場の4週8休体制の実施は、工期が長くなり現場の経費がかさむ心配がある」

「安定雇用のため、工事発注の平準化を図って欲しい」などなど。

 

④11/13~14 新城地域自治区人材育成研修(京都市東山区)

昨年の南三陸に続き、今年は京都東山区にて、路地の多い住宅密集地での自主防災活動について学ぶ。

加えて京都でも著しく高齢化が進んでおり、定年後世代にいかに防災はじめ地域活動に関わってもらうか、

という共通の課題で話が盛り上がる。

六原学区では自治会館の一部を開放し、いつでも自由に来て飲んだり話したりできるようにしているとのこと。

あたまから「防災について」と堅苦しく話をもっていくのではなく、

その集りの中に顔を出し、「ちょっと手伝って欲しい」とお願いする方が、効果が高いと。

これは、新城自治区でも、すぐに真似できそうなことだ。

 

⑤11/15~16 地域プランニング研修事業(岡山県津山市あば地区)

京都にてバスを見送り、1人、次の視察先である岡山へ向かう。

途中、以前より気になっていた鳥取県智頭町に立ち寄る。

そこで、超小型モビリティを借りて森カフェめぐりに。

実は、11/12の夜に突然思いついたのだが、これが予想以上に楽しいことに。

また、智頭町観光協会の工藤事業部長さんは、3年前まで浜松に在住していたそうで、

OSJトレランなどで新城にも行ったことがあるとのこと。

この詳細は、また改めて記したい。

 

智頭から電車で最寄り駅の美作河井駅へ。

最寄りといっても、あば地区まではここから4キロある。

これだけで、あばがどんなところかお分かりいただけるだろう。

あば地区 人口約570人。

合併後10年を経て、小学校も幼稚園もなくなり、ついにはガソリンスタンドも撤退。

旧役場は、支所から出張所に規模縮小。

まさに、ないないずくしの中で、住民たちが立ち上がり、自治による村づくりを実践。

ガソリンスタンドは市民出資にて復活させ、

同じく住民が立ち上げたNPOでは、自然農法による米や野菜づくりに挑戦。

まさに、住民の総力戦で、地域の存続を目指している。

その覚悟におおいに刺激を受けるとともに、活発な質疑応答や意見交換を重ねる、

新城市の各地域協議会の委員さんの熱意に、たのもしさを感じた。

 

書きたいことは山ほどあるが、長くなるので、またいずれ。