【俺は好きなんだよ!】第2回
『レイト・フォー・ディナー』(1991)
おいらがただ好きだから、それだけで紹介するというある意味カミングアウトに近い映画紹介シリーズ。
今回は『レイト・フォー・ディナー』です。
これは、なんともゆるーりとしたSF。
当然ヒットしないであろう地味さとぬるさととてつもないB級テイストが逆に素晴らしい温かさで持って物語を紡いでいく。
監督はW・D・リヒターという方で、脚本ではそれなりに作品を残しています。しかもけっこうベテランで、70年代後半から、脚本家で活躍しております。
『SF/ボディ・スナッチャー』なんてのが有名ですかね。
今後紹介する予定の『ゴースト・ハンターズ』では、潤色っていう脚色じゃない仕事をしております。
あと、『ホーム・フォー・ザ・ホリデイ』や『ニードフル・シングス』なんてのも書いてますね。
しかも、現役でまもなく公開の『ステルス』でも脚本やってます。
監督作としても『バカルー・バンザイの8次元ギャラクシー』というカルト作をとってたりします。
B級のごった煮的面白さでいっぱいの作品が多いのが嬉しいね。
舞台は1950か60年代のアメリカ。
悪徳不動産の男に騙されたウィリーとフランクは、偶然出会った初老の医学博士に、冷凍睡眠装置に入れられてしまう。そして、目が覚めると、そこは29年後の現代だった‥‥てな話。
まぁ、ハリウッドではよくあることなのだけど、ちょうど同じ時期にそっくりのメリ・ギブソン主演で『フォーエバー・ヤング』が製作されて、その陰に隠れて、混同されるどころか、飲み込まれてしまいました。
あちらもアメリカンファンタジーで、そんなに悪い話じゃないんだけど、おいらは『レイト・フォ・ディナー』のぬくい感じに軍敗を上げたいんだな。
なんていうか、藤子・F・不二雄先生の手触りがあるんだな。
ほのぼのとドキドキしたい時には、いい映画なのだ。