菱沼康介の、丸い卵も切りよで四角。

日々の悶々を、はらはらほろほろ。

カッコいい別れ方は学べますか?

2010年05月17日 00時01分27秒 | ブロぐ。

先日、あるモデルで女優の子と杯を交わした時に聞いたこと。


彼女は、「男と別れる時が怖い」と言った。

それは彼女が寂しいから、独り身は、とかそういうことではない。
別れを切り出すときの話である。


相手に別れを切り出すと、自分より好きな人が出来たことで別れるのだ、と思われ、ただ好きでなくなったや、男に問題があって別れることを信じてくれないからだ。
まぁ、相手に問題があるから別れる、とも言えないものだが。
相手が勝手に自分に悪いところがあったら直すからとか言い出してくることもある。

そういうときの相手の必死さが怖いというのだ。


彼女は、いわゆる芸能人であり、まぁ、美人である。
彼女自身はそういうことは言わないが、容姿で金を稼いでいる自覚はある。
もちろん、彼女の業界は基本が美なので、自身が美人だという意識はそこまででもないようだが、そりゃ、心の中までは、もちろんわからない。
あまり詳しくは知らないので、心安くは言えないしね。

とはいえ、彼女自身の容姿を考えると、相手の男が手放したくない、と思うのもわかる。
ある種、男として何かが欠落するような感じさえ受けるのではないか。
そういう、いわゆるいい女である。


そんな彼女が、男と別れるときに心がけていることがあるのだとか。
それは、もうとにかく、相手に未練が残るようなことや言い訳や付け足しはせず、純粋に気持ちがなくなったから別れたいのだ、と真摯に伝えること。
嫌いになったわけでもないこともあるのだが嫌いではないが気持ちがないのだと。
気持ちがなくなったから、と、気持ちを込めて伝えることが大事。
取り繕おうとすれば、相手は、必ずそこをついてくる。 一言でも。
男の方がそういう隙をついてくる時は、まさに徹底的にくるのだそう。
「そのときの怖さといったらないですよ」と彼女は言った。
たしかに、獲物を狩るときより、獲物を奪われるときの方が悔しかろうしな。


まぁ、考えてみると、男だって別れる時の女は怖いものだ。



とはいえ、男だと、その場で暴力に出てくることもあるだろうし、体を許しあう関係であれば、そういった種類の恐怖は感じるだろうと思う。
ストーカーになるかもしれない。


恋愛には、そういう恐怖がある。
相手が変わってしまう怖さ。


別れ際に、カッコよくあろうとも、それでヨリが戻るとは限らない。
それに、好きだからこそ、みっともなくても、すがりつくのだろう。
強引にでも別れたくない、好きだと伝えた方が、こんなにも思ってくれるなら、と、ほだされることの方がある気がする。

でも、あまりその場で未練たらしいと、後でヨリを戻す時の障害になるような気もするけどなぁ。


だだをこねるという可愛い言い方ではすまない。
それは子供っぽい大人が増えたからかもしれない。
少子化したら、大人がこどものになっちまったのか。
いや、逆か。
子供みたいな大人が増えたから、子供が減ったのか。
大人になるというのは、相手を認められることでもあると思う。
相手の意思を尊重出来ることである。
相手の変化を許容できること。
そういう大きさをもつから、大きな人で大人なんだろ。
とは思う。


大江千里は『かっこ悪いフラれ方』なんてのを歌っていた。
あれは、みっともない弱さを描いた歌だった。
みっともなさを恐れなくなった人間は怖いのだ。


恋愛は、人生にとって一大事だが、たいていは成就しない方であって、別れ方まで、なかなか教わる機会は少ない。
だって、分かれるなんて考えて恋愛をするのは、備えあれば憂いなしを座右の銘にしている奴だろう。


はたして、かっこよい別れ方を学ぶことは出来るのものか?

そういうものを学ぶのこそ、物語の出番のだと思う。
だが、おいらが物語から学べたのは、当事者になったときに、人間どうなるのかわからない、ということ。
そういうことは学んだが、人は人それぞれで、その変化もそれぞれだから、なかなか役に立たないなぁ。
物語は多くは極端だしなぁ。
そういう意味で、現実的な学びという面白みのある物語というものもあるのだ。


まぁ、結局は、生きてる間は、別れないですむ相方と出会えればいいのだろうけど。
そればっかりは努力だけじゃどうにもこうにも、ですものね。
男女の関係だけでなく、友情やら仕事やらなにやら全部、別れる時は怖いものなのだ。
てことは、ハッピーエンドでない物語はすべてホラーなのかもしれない。













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