水の丘交通公園

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鉄道事業者・路線紹介:岳南電車

2013-07-05 14:06:19 | 鉄道事業者・路線紹介
■概要
長く鉄道駅が設置されなかった静岡県吉原の街の中心である吉原本町と国鉄の鈴川(現・吉原)を結ぶ
鉄道として開業したものである。
元々は日産重工業が敷いた専用線を旅客転用したものである。
沿線は太平洋ベルト有数の工業地帯で製紙工場がひじょうに多く、一時期は路線の総延長を越えるほどの
専用線を有していたと云われるほど貨物輸送が盛んであった。
しかし、自動車への移管が進み、当線の主力輸送だった貨物輸送は平成22年春を持って廃止された。
今回は鉄道会社及び路線のとしての岳南電車と概要を併せて紹介する。

■路線概要
営業区間:吉原~岳南江尾
営業距離:9.2km 駅数:10 軌道幅:1067mm
閉塞方式:全線単線・自動閉塞方式
動力方式:架線集電・直流1500V

■駅名一覧
吉原(JR東海道本線)
ジヤトコ前
吉原本町
本吉原
岳南原田
比奈
岳南富士岡
須津
神谷
岳南江尾

■沿革
昭和23年12月15日:岳南鉄道創立。
昭和24年11月18日:鈴川~吉原本町間開業
昭和25年4月18日:吉原本町~吉原間開業
昭和26年12月20日:吉原~岳南富士岡間開業
昭和28年1月20日:岳南富士岡~岳南江尾間開業
昭和31年4月10日:鈴川駅を吉原駅に吉原駅を本吉原駅に改称。
昭和44年9月10日:架線電圧を直流600Vから直流1500Vに昇圧。
昭和59年2月1日:須津~岳南江尾間の貨物輸送廃止。
平成9年3月22日:一部列車でワンマン運転開始。
平成9年12月12日:全列車ワンマン運転開始。
平成17年4月1日:日産前駅をジヤトコ前駅に改称
平成24年3月17日:貨物列車の運行が全面廃止。
平成25年4月1日:運営会社を岳南鉄道から持ち株会社の岳南電車へ移管。

■運行されている車両及び所属車両
モハ7000形:終日運行されている両運転台式の赤い電車。元京王3000形の中間車を改造したもの。3両在籍。
8000系:「がくちゃんかぐや」の愛称を持つ2両編成の緑色の電車。同じく京王3000形改造。2連1本が在籍。ラッシュ用。


〇7000形と8000系。

ED29形:飯田線の前身の豊川鉄道から国鉄を経て譲り受けたもの。長く岳南富士岡にて留置されている。1両。
ED50形:上田温泉電軌、名古屋鉄道を経て譲り受けたもの。貨物輸送廃止まで比奈駅にて活躍した。1両。
ED40形:松本電気鉄道から譲り受けたもの。貨物輸送の主力機だった。2両在籍。




〇機関車群。

■写真ギャラリー

〇岳南富士岡に並ぶ車両群。この他にワム80000形が留置されている。


〇吉原~ジヤトコ前間で眺めた富士山。先ごろ、世界遺産に登録されることになった富士山であるが、
 この路線ではほぼ全線で眺めることができる。


〇吉原駅の連絡口にある時刻表と路線図。工場街のど真ん中を走る路線であるが意外と沿線に名所が多い。
 須津、神谷付近では茶畑も見られ、静岡の風物をギュッと凝縮したような光景が楽しめる。  


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