かーちゃんはつらいよ

社会人(就B、生活介護)1年目のそうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)を育てるかーちゃんの雑記。

おむすびころりん

2011年02月27日 22時54分32秒 | みゆみゆとの生活
生活発表会で、年長さんが「おむすびころりん」の劇をしました。
これがなかなか面白くて、ここに書かずにはいられない

「おむすびころりん」って、そもそもどんな話だっけ。
私の記憶では…
おじいさんがおむすびを食べようとしたら落っことしてコロコロ転がり、
穴に落ちたおむすびを見に行ったらネズミがいて、なんだかんだあってお土産をもらえた。
イジワルじいさんがマネして同じことをやったら、お土産は蛇とかの詰め合わせだった。
…てな話だったような。

生活発表会でのお話も、おおむねそんな話に沿っていたのですが。
途中で、「おむすび」役が出てきて、一気に独自の世界に突入。
出た出た、保育園十八番の擬人化。とほくそ笑む私。
(思えばみゆみゆが年少の時、「おおきなかぶ」で「かぶ役」の子が「抜けたよ」と終了宣言してたっけ。)

しかもそのおむすび、具が見えている(透視化)。
先生の影の声によると、「今日のおむすびは、チーズ入り!」
おっと、これはハイカラな
黄色いから、てっきり天むす(名古屋名物)かと思ったのに。

おじいさんの前に、おもむろに近づくおむすび達。
驚くことなく、「さあて食べよう」とおじいさん。
むしゃむしゃ、と声を出しながらおむすび役の身体をくすぐり、口へ運ぶマネ。
シュールやわぁ

そして最後に、おむすび自身が、
「食べられてしまったから、さようなら」と退場。
場内、爆笑の渦でした。
「さようなら」の物哀しさが、またいい味出してました;
その後もう一度、悪い方のおじいさんでほぼ同じことを繰り返し、それもまた爆笑でした。
一般的な「いじわるじいさん」という呼称は使わず、その役の子の気持ちを考慮してなのか、
「おむすびをめちゃくちゃな握り方をする『めちゃくちゃじいさん』」という命名も、なかなか笑えました。

それぞれが一生懸命演じ、先生方の熱意・努力もひしひしと伝わってきて、
どのクラスの出し物も感動しましたが…。
「おむすびころりん」、秀作でした。
これぞ生活発表会グダグダ感も含めて。
保育園児がやれば、なんでもかわいい
来年も、他のクラスの出し物も、楽しみにしています。

生活発表会

2011年02月26日 22時40分04秒 | みゆみゆとの生活
そうちゃんの保育園で、生活発表会がありました。

12月に代わったばかりの保育園で、不安いっぱい…の私。
そうちゃんはどんな気持ちだったのかな?
先生方も予測が付かない部分があったようで、事前に園長先生から、
「幕を開けてみたらそうちゃんがいなかった、ってことになったらごめんなさいね」と話がありました。
(パニックとかで舞台にあがれないことを想定して、のお話。)
で、私は母として、
「全部みんなと一緒にできなくても、そうちゃんなりに発表会の雰囲気を感じて、わかることの一部分でも楽しめればいいと思っています。」と答えました。

そして当日。
ちゃんとみんなと並んで立ってる!
ことに、まずは感激。
それだけで100点あげちゃうよっ。
よく見たら上下黒い服を着た先生が、そうちゃんの膝を下から支えてるけど;
気にしない気にしない。

ノリノリでタンバリン叩いてたそうちゃん
前奏で、張りきって一人だけ叩き、ちゃんとリタルダンドもしていました。
リズム感、抜群!なのだ。
全員が叩きはじめた合奏では、叩かずにそうちゃんダンスしてたけど;
それはそれでそうちゃんらしい。

そのあとの劇「11ぴきのねこ 袋の中」でも、ちゃんとねこが出るときは自分も出て、手を繋ぐところはつなぎ。
お友達を意識して動く気持ちが出てきているように感じました。

何より嬉しかったのは、クラスの他の子が、そうちゃんの顔を覗き込んで手を繋いでくれたり、声をかけてくれていたこと。
障害があるとか、言葉がわからないとか、とりたてて説明しなくても、一緒の時間を過ごすクラスのお友達は、そうちゃんのことをわかってくれている。
心のバリアフリーが、ここにあるなーと実感しました。

満面の笑みで、最後は片手は先生もう一方はお友達と手をつなぎ舞台上で歌う姿に、感動して涙が出そうでした。
迷いに迷って転園したけど、ここがちゃんとそうちゃんの居場所になって、よかったなーとしみじみ思いました。

12月から来たばっかりにも関わらず、クラスのお母さんたちが、
「はじめまして~。そうちゃんのこと、うちの子がよく言ってますよ。」とか
「今日の発表会、そうちゃんよく頑張ってましたねー。」とか声をかけてくれて…。
親の私も受け入れてもらえた感覚がして、嬉しかったです。

面白かったのは、「そうちゃんって、もう歯が抜けたんですって?」と2人に言われたこと。
先週、給食の時にりんごをかじった瞬間歯が抜け、りんごが血に染まる、という劇的な抜け方をしたせいかな?
子供達が、家に帰ってそれを報告したんですね。

なんだかあったかい気持ちになる出来事がたくさんあった、生活発表会の一日でした。
人の優しさに触れると、すぐに涙腺が緩んでしまうのは、年齢のせいでしょうか。
ウルウルしながら、帰途につきました。
最近のお気に入り、「大橋トリオ」が、帰りの車中で胸に染みました。

ぼくらはみんな生きている

2011年02月23日 22時30分22秒 | みゆみゆとの生活
♪ぼくらはみんな生きている

今度の生活発表会で、そうちゃんのクラスがこれを楽器演奏するそうです。
そうちゃんは…たぶんタンバリン。
「タンバリン、するぅ~?」と今日言ってたから。

1か月ほど前から、この歌がそうちゃんの大のお気に入り。
歌詞も覚えて、ゆっくりながら歌ってくれます。

♪ぼくらはみんな生きている
 生きているから歌うんだ
 ぼくらはみんな生きている
 生きているから笑うんだ
 
 手のひらを太陽に すかしてみれば
 真っ赤に流れる ぼくの血潮
 
 みみずだって おけらだって アメンボだって
 みんなみんな 生きているんだ 友達なんだ

書き出してみると、童謡にしては渋い歌詞。
「血潮」って!!

でも、そうちゃんが歌うと、なかなか味があります。
ぼくらはみんな、生きている…そうだよね。
みんな、友達だよね

ただ、歌いすぎたらしいそうちゃん、
最近はふざけて歌った替え歌が、固定化してきて…

♪ぼーくらは みなみの たんけんたい
 はたんだ へんでの へんででで…

と適当に歌うようになってしまいました;
「南の探検隊」ってなに

さてさて金曜日が本番。
どうなることやら。
そうちゃん旋風、吹き荒れてしまうのでしょうか。
大抵のことには驚かなくなってきましたが、それでも
ドキドキの母です…。




そうちゃん語

2011年02月21日 20時46分37秒 | みゆみゆとの生活
そうちゃんには、独特の言語があります。
たとえば、何かわからないものを適当に表現するとき。

大人だと、「ナントカ カントカ」などと言ったりしますが。
そうちゃんは・・・
「はたんだ へんで」
語源もなにも、全くわかりません
誰か、わかる方がいたら教えてください。

ともかく、そうちゃんは「はたんだ」を多用します。
ビデオのタイトルが出てこないときに、
「はたんだ へんでの トムとジェリー」とか。

最初は何を言ってるのか聞きとろうと努力し、
「ほとんど?」「旗なの?」などいろいろ近いものを出して聞いてみましたが…
結局、そうちゃん語であると解釈。

他にも、そうちゃん語は数多くあります。
ビデオの名前を連呼したり、知っている人の名前を言い続けるのもその一部とも言えます。

思わず笑ってしまうのが、
嫌なことをされそうになった時の言葉。

そうちゃんは耳掃除が大嫌い。
そして、私は耳かきが大好物
「そうちゃん、耳、こしょこしょするよー」と、耳かきを持って近づいていくと、
そうちゃんはこう叫びながら、逃げる!!

「いーたたたたー にぎやか にぎやかぁー 

にぎやかにぎやか。
面白い。
顔は、必死の形相だし。

それにしても、絶対「賑やか」って言葉をこんな顔して使う子、いないでしょう。
だから好きなんだよ~そうちゃん
また耳掃除して、いい?

うさぎ、イェーイ!

2011年02月17日 19時34分06秒 | みゆみゆとの生活
にんじん色の目をしたうさぎさん。
イェーイ!って踊ってるみたい。

みゆみゆが、図工で作ってきた工作です。
カッターの使い方を練習したらしく、
四角や三角、いろんな形に切り抜いて、裏からボンドで色セロファンを貼ってあります。
ステンドグラス風です。
大きさは、縦40㎝くらい。

今は、オシャレなものを作ってくるのね~。
なんて思いながら、家の壁に飾りました。

そうちゃんのかばん

2011年02月16日 22時51分25秒 | みゆみゆとの生活
保育園では、年少さんから、肩掛けかばんを使います。
コップ、タオル、連絡帳などを入れるものです。

そうちゃんが、今持っていっているかばんは、丈夫なデニムの、手作りのもの。
…これには理由があります。

年少さんになって、はじめに用意したのは市販の肩掛けかばん。
ほんの数ヶ月でボロボロになり、ヒモがちぎれてしまいました。

他にいいものは…とあちこち探しましたが、そうちゃんに扱いやすい、入り口が広く開くかばんは、なかなかありません。
必要に迫られ、生地を買ってきて作ることに。
カエルの絵を印刷してポケットにし、そうちゃんにわかるように「カエルかばん」と呼びました。

カエルかばんは、1年ほど使いましたが、 キルティング生地がどんどん擦り切れ。
大ポケットが修復不能になり、あちこち破れてきたので、12月にご勇退。

転園後、心機一転もあり、またまたかばん作りに挑戦。
今度は、「丈夫」がテーマ。
なにせそうちゃんは、力の入れ加減が上手に調整できない子なので。
それに、地面をズルズルひきずっちゃったりもするし…。

新作は、みゆみゆが着なくなったジーパンをリメイクし、裏地にキルティングを張りかわいいパッチワーク地のフタを付けて、完成!!
大きなボタンでそうちゃんにも扱いやすくしました。(写真はフタをあけたとこ。)
ジーパンのポケットはそのまま使え、ハンカチなど入れられて便利です。

少し時間がかかったけど、前のものよりはきっちりとできました。
これでなんとか、卒園までもってくれ~。

リレー育児

2011年02月13日 20時44分08秒 | みゆみゆとの生活
そうちゃんは、顔が広い。
1歳から保育園に通い、朝も夕方も延長保育。
誰よりもよく動き、新しい(若い)先生を見つけては、ニコニコ笑顔で近寄っていく。
そしてちゃっかりお膝に座ったりもする、甘え上手。
お友達とうまく遊べないけど、名前はよく知っている。
お迎えに来たお母さん方にも、目に留まりやすい。
その上この冬、保育園を転園したので、更に知り合いは倍増!!

保育園以外にも、3つの児童デイサービスと居宅介護事業所、子育てサポーターさんと、たくさんの方々に関わってもらっています。 
そうちゃんにとっての「先生」の、多いこと多いこと…。
また、そうちゃんもよく人の名前を覚えていて、次から次へと出てきます。
今はもう会わない、以前お世話になった先生達の名前も忘れておらず、びっくりすることもたびたび。
もはや、私がそうちゃんの人脈を把握しきれません。

最近、そうちゃんの子育てを、「リレー育児」だなーと思う。
関わってくれる人にも、見守ってくれている人にも、
「そうちゃんってこんな子なの」「今こんなことが困ってる」「ここがかわいいよね」って伝言ゲームしながら、
みんなで子育てしていけたら…。
地域全体で子育てって、うちの子に限らず、こういうことじゃないのかな?ちょっと勝手かしら?

そんなことをつぶやいていながら、実は私、相当人の顔と名前を覚えられない人…。
道端で会った、
「そうちゃーん!こんにちは~」と声をかけてくださる方の、相手の名前が出てこないことが、よくある f^_^;
はぁー。情けない。
できれば、それとなく、子供さんの名前とか、ヒントとかを頂けると、嬉しいです。

けんだま

2011年02月13日 19時59分43秒 | みゆみゆとの生活
わが家はけん玉ブーム。
写真のけん玉は、「日本けん玉協会」認定の、スポーツけん玉です。
みゆみゆ用と私用、二つあります。
見本見せながら、二人でやりたいので。

けん玉には、大皿・小皿・中皿・剣先とあります。
大皿と中皿(端っこの皿)を行ったり着たりする技を、「もしかめ」と言います。
その名のとおり、♪もしもしかめよ…を歌いながらリズムよくカチカチやります。

みゆみゆは、やっとそれぞれの皿に乗せられるようになったところなので、「もしかめ」なんてまだまだ。
一方、こういうのを手にすると、燃えてしまう、いつまでも小学生気分な私。

あまりやったことのない方も多いかも知れませんが、コツを教えるとすると…
実はけん玉は、膝がポイントです。
いかに膝をリズミカルに使えるかで、技の出来が変わります。
真剣にやると、結構汗をかきます。

小学校で、なわとびとかに取り組んでるところはよく聞きますが。
入学と同時にけん玉配る、なんてとこがあってもいいのに。

持久力・集中力がつき、身についた技術は一生もの。
安価で取り扱いやすく、壊れにくいし。

朝の朝礼で、全校生徒一斉に、音楽に合わせて「もしかめ」したら、壮観だろうなー。
そんな学校、ないのかな。

私が通っていた学童保育が、そういうところでした。
おやつの時間の前に、一斉に「もしかめ」。
失敗した子から順番に、座っていく。

季節ごとに取り組むものが変わり、けん玉以外にもいろいろ覚えました。
おかげで、コマ・けん玉・お手玉・まりつき・おはじきなど、一通りの遊びをし、今だに手が覚えています。

みゆみゆが小学生になり、ここぞとばかりに伝授!
今の小学生は忙しそうだけど。
でも、またお母さんに付き合ってね!みゆみゆ。

笛吹き

2011年02月07日 21時39分22秒 | みゆみゆとの生活
小学校3年生から、たて笛が始まるらしく。
みゆみゆが今日、注文していたリコーダーを持って帰ってきた。
もうリコーダーやるんだ?
不思議な感じ。

持ち帰ったリコーダーを見て、笛吹きの血が騒ぎ…。

「吹く前に、タンギングが大事だよ!トゥートゥーだよ。」
お風呂で、みゆみゆにタンギング指導
そして、すこーしだけみゆみゆにリコーダーを吹かせた後、すぐに取り上げて片付けさせる。

おやすみー みゆみゆ

と寝かせてから…
もちろん私がリコーダーを楽しむ

プラスチックっぽい音はするけど、昔のに比べると、音がクリアになった気がする。
特に高音の抜けがいいような気が。

いろいろ吹いてみて、気付いた。
息が、余る。
フルート慣れしている肺活量でリコーダーを吹くと、息の行き先がなくて苦しくなることがわかりました;
オーボエって、息が余って苦しいって言うけど、こういう感じかなぁ。

ビブラートかけようとしてみたり、音程のいい運指を考えてみたり。
結構リコーダーひとつで遊んでしまいました

豆まき

2011年02月04日 21時28分47秒 | みゆみゆとの生活
昨日は節分でした。
夕食の後に、豆まきをすることに。

庭に出て、「鬼はーそと!」とやろうとしたら。
物を投げるのは大得意なはずのそうちゃんが、来ない。

「そうちゃん、豆まきしようよ。」
と誘ったら、
「しなーい!まめまき、しなーい!」
まさかの拒否。
しかも顔を真っ赤にして、泣き出さんばかりの、完全拒否でした。

保育園の豆まきがよほど強烈だったのでしょうか…。
どうやら、かなりリアルな鬼だったらしいのですが。

いずれにしても、こういう大きな反応をしてくれると、それを利用したくなるものでして。

お風呂から勝手に出ていこうとした時に、
「鬼呼ぶよ!」
…反応なし。
「まめまきしよっか。」おっ。戻ってきた。

というわけで、鬼が怖いわけではなく、豆まきそのものが嫌、と発覚。
みゆみゆが、鬼のお面をかぶったのを見て、そうちゃん、動揺しながら「着なーい」と言ってそのお面を取ろうとしていました。
思えば、そうちゃんは、人の顔についているものを取り上げようとすることがよくある。
メガネとか、マスクとか。
ニコニコ笑いながらするから、いたずらかな?と思っていましたが、
余分なものが顔についていることが、単純に気になるだけでなく、不思議だったり不安になったりもするのかも。

そうちゃんにとって、見慣れた人が一斉にお面をつけ、
なんか大声で呪文(鬼は外、福は内!のこと)を唱えて、
豆粒をバラバラ投げまくる、この行事、
…恐怖かも。

よく、発達障害の人を、文化や言語の違う外国に突然行った人に例えることがあります。
ただでさえ不安で、自分なりにわかることを探してコミュニケーションを取ろうとする毎日。そんな中で、イレギュラーな行事は最も苦手な日。
そりゃそうだ。
私がいきなり知らないアフリカの国に行って、急にお面かぶった人達に豆投げつけられたら…
泣くと思う。

それでも。
そうちゃんが、地元の文化の中で、信頼できる人に囲まれて、
季節の行事を楽しめればどんなにいいだろう。
今年は、先生に顔をつけて抱っこされてたみたいだけど、
来年は、見学くらいは横目でできるかな?

そうちゃんにとっては、今年ここまで怖がれたということが、一つの成長だと思う。
状況が、以前より、自分と関連付けて見えてきているのではないかと。

「豆まきしない!!」
全身で自己主張できた、半ベソのそうちゃんを、ギュッと抱きしめたくなりました。