雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

あと一息を信じて

2020-05-04 18:51:54 | 日々これ好日

        『 あと一息を信じて 』

     緊急事態宣言の期間を 五月末まで延長となった
     予測していた通りで 延長に反対する意見は少ないだろう
     ただ これ以上の延長は さすがに厳しすぎるので
     何としても この半月ほどで 目覚ましい改善を実現させたいものだ
     対策に対して 様々な意見はあるが
     ここは 首相の熱弁を素直に受け取って
      あと一息 根性を示したい
     そのためにも 
     『絶対に 誰にも感染させない行動を』
     だけは 努力を続けましょう

                   ☆☆☆

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昔話もほどほどに

2020-05-04 08:16:03 | 麗しの枕草子物語

          麗しの枕草子物語

              昔話もほどほどに

秋の草花の中で、すすきに勝るものはございませんでしょう。
蘇芳色(スオウイロ・黒味を帯びた赤色)に、それもとても色濃く輝き、特に、朝露に濡れてうちたなびいている姿は、秋の象徴ともいえるほどのすばらしさです。
しかし、秋も終りの頃ともなりますと、まったく目も当てられない様子になってしまうのです。

秋の盛りには、たくさんの花々が色鮮やかに競い合っていましたが、それらはみんなそれぞれの役目を果たして散ってゆき、跡形さえもなくなっていますのに、すすきだけは冬の末までも、頭が真っ白になり、しかもざんばら髪に乱れているのにも気づかず、いかにも昔の栄華を懐かしがっているように風に吹かれている姿は、何とも哀れなものでございます。
その姿は人の姿にも似ていて、思い当たる節もありますゆえに、いっそう不憫に感じてしまうのです。

昔の栄華を語るのも、ほどほどにしたいものでございます。


         (第六十四段 草の花は・・、より)




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