現在、熊本県八代市のJR新八代駅付近にある軌間変換装置が設置されたフリーゲージ接続試験線を中心に、
主に九州新幹線熊本駅/鹿児島本線宇土駅と八代駅/鹿児島中央駅の間で昼夜を問わず新幹線区間と在来線区間とを通して走り込む過酷な「3モード耐久走行試験」を行っているフリーゲージトレイン。
先週の土曜日(11月8日)も走行日だったので、熊本県内の鹿児島本線を走行する姿を朝から夜まで徹底的に追いかけてみました!
ようやく夜が明け辺りが薄明るくなり始める朝7時前頃、有佐駅を通過して鹿児島本線を北上するフリーゲージトレイン。
朝陽を浴びて、新八代を目指し走り去る。
07:30 ホームポジションであるフリーゲージ接続試験線で折り返し発車準備、暫し待機。
新八代接続線を発車!
接続線が鹿児島本線と合流する地点にある踏切をゆっくり通過、ポイントを渡り在来線区間へ。
有佐駅で折り返して、再び接続線を通過。
そのまま新幹線新八代駅へと続く取付け線を駆け上がる。
かつて「リレーつばめ」が行き交っていた新幹線連絡線をフリーゲージトレインが往く。
朝8時、フリーゲージトレインは新八代駅から新幹線区間を時速270キロで駆け抜けて、鹿児島中央駅まで軽く一往復。
お昼前、鹿児島から帰ってきたフリーゲージトレインが八代平野を一路北上。
松橋駅を通過するフリーゲージトレイン。
鄙びた田舎の駅を高速で通過する異質な列車の姿も、やがて今後2年間の日常の一部となるのか。
不知火跨線橋の下を行き交うフリーゲージトレイン。
午前中からお昼にかけての時間帯は、ほぼ毎時その姿を見ることが出来る。
同じ地点を、不知火跨線橋の上から見るとこの通り。
線路に草の茂みと軒先が迫る住宅地を、最高速度270キロを誇るフリーゲージトレインが窮屈そうに通過する姿は何とも微笑ましい。
午後3時台から5時台にかけて、再び新幹線区間に入りゆっくりとしたダイヤで鹿児島中央駅まで往復してきたフリーゲージトレインは、そのまま新幹線区間を熊本まで北上して暮れなずむ熊本駅の新幹線プラットホームへと入線。
営業運転車輌である800系やN700系とは明らかに異なるそのフォルムは、新幹線熊本駅でも異彩を放つ。
新幹線熊本駅での停車時間は、関係者でなくてもフリーゲージトレインの車体に近づける貴重なチャンス。
日除けが降りていない窓から車内を伺うと…
座席が設置されておらず剥き出しの床面に各種の計測機器と思われる物が置かれ雑然とした車内に、何とSONY製のHandycamデジタルビデオカメラのケースと三脚が(笑)
さすが天下の日本メーカー製家電品、民生品でもそのまま未来の鉄道技術開発の現場で大活躍!!
やがてフリーゲージトレインは束の間の休息を終えて、再び闇の中へと走り去る。
…いかがですか、これが現在のフリーゲージトレインのある日の日常風景です。
午後6時過ぎに熊本駅を発車して行ったフリーゲージトレインは、この後も鹿児島中央駅まで行ったり宇土駅と新八代の接続線の間を何往復もしたりと一晩中走り込みを続けます。
足回りのフリーゲージ装置とそのメカニズムに徹底的に負荷をかけ続け痛め付けるのが目的のような過酷極まりない耐久走行試験を、フリーゲージトレインは今後2年間に渡って継続して試験データを収集し、やがて生まれる長崎新幹線の営業車輌の礎となるのです…
がんばれ、フリーゲージトレイン!僕はいつも応援しているぞ~!!
撮影地:鹿児島本線 新八代~松橋間沿線 及び九州新幹線熊本駅
それまでに基礎研究を固めるためにもフリーゲージトレインには頑張って欲しいですね。
車輌のデザインは、今後また変わるかもですよ。もっとカッコよくなると思います(`・ω・´)b