←その19:ピサ大聖堂と夜の斜塔~ドゥオモ広場散歩・後編~からの続き
2015年1月2日
今日はピサで滞在していたB&Bをチェックアウトする日。フィレンツェ経由で、ミラノに戻ります。
朝早くから皆で朝食の支度をして、キッチンにピサとの別れの御馳走が並びます。
イタリアの家庭料理らしく最後までパスタがメインの食事でした(笑)
事前にオーナーさんに言われていた通り、部屋に鍵を残したままドアを閉めたらチェックアウト完了。
ピサの斜塔近くの住宅地にあるB&B「Affittacamere Delfo」、いい宿でした。また今度ピサに来た時にもお世話になりたいですね。
住宅地の中にあるバス停から中央駅方面行きの循環路線バスに乗って、アルノ川を渡って駅へ。
ピサ中央駅からはここ数日ですっかり乗り慣れたフィレンツェ行きのイタリア鉄道トレニタリアの近郊列車に乗車。
あまりあてにならないトレニタリアの乗車券自販機ではなく、駅のタバコ屋で列車のきっぷを買うのにも慣れました。
フィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラ駅行き近郊列車は今日も「当たり」の新型車輌。
前に乗った時には気が付きませんでしたが、この新型車輌は何と各座席に電源コンセントまで用意されていました。
ローカル列車としては破格のサービスです。ただし残念ながら、車内Wi-Fiまでは用意されていないようでしたが。
フィレンツェに着いたら、粉雪が舞っていた一昨日とは打って変わって青空が広がる快晴のいい天気。
ミラノ行きの列車への乗り継ぎ待ち時間が数時間あるので、名残のフィレンツェの街を散策することにします。
サンタ・マリア・ノヴェッラ駅から歩いて、向かった先はやっぱりフィレンツェの象徴、花の聖母教会 (サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂)。
大聖堂(ドゥオーモ)と並び建つ塔は「ジオットの鐘楼」。
ピサの斜塔と同じく大聖堂に付属する鐘つき堂ですが、フィレンツェのこの鐘楼は傾いてはおらずキッチリと垂直にそそり立っています。
このジオットの鐘楼、その名の通りルネッサンス期の偉大なる画家にして建築家ジオット・ディ・ボンドーネが手がけ、その死後に弟子たちによって完成されたという建築物ですが、宇宙ファンとしては彼の名を戴いたESA欧州宇宙機関のハレー彗星探査機「ジオット」がすぐに脳裏に浮かんでしまいますね。
ルネッサンスの芸術家の名前を持つのに、ハレー彗星の本体核を目掛けての突入観測を敢行し、迫り来るダストとの衝突をものともせず600キロの近さにまで肉薄して人類史上初めて活動中の彗星核の姿を観測するのに成功したりと、やたらと激しい宇宙機だったなぁハレー艦隊の特攻野郎ジオット…
ジオットの鐘楼の隣、花の聖母教会の大聖堂(ドゥオーモ)は今日も大変な人だかり。
今日こそは天蓋(キューポラ)の下の大聖堂(ドゥオーモ)内部を拝みたかったのですが、入場待ちの行列に並ぶとミラノ行きの列車に間に合わないことが目に見えているので断念。
「…残念。この花の聖母教会の近くにあるガリレオが埋葬されているサンタ・クローチェ聖堂共々、次にフィレンツェに来た時には観たい場所がたくさん残ってしまったね。まぁ、また今度来るさ、必ず!」
大聖堂(ドゥオーモ)の正面ファサード前にある、養生シートに覆われた改修工事中の八角形の建物にも、何やら人だかりが。
人垣をかき分け、近づいてみると…
黄金に光り輝く扉。
ルネッサンス期の彫刻家ロレンツォ・ギベルティが手がけ、ミケランジェロが“天国の扉”と呼び讃えたサン・ジョヴァンニ洗礼堂の東の扉だそうです。
…もっとも、後日よく調べたところ現在の東の扉は日本人が寄進したレプリカで、実物の“天国の扉”は博物館に収蔵されているとか。
“天国の扉”も拝んだので、そろそろ下界を旅立ちましょう。
サンタ・マリア・ノヴェッラ駅から、ミラノ行きの列車が出る時間です。
さらばフィレンツェ、また来る日まで…
…フィレンツェを去る前に、ちょっと腹ごしらえ。
サンタ・マリア・ノヴェッラ駅前のお菓子屋さんでショーケースに並んでいた中でも、一番甘そうなお菓子に挑戦!
固めたメレンゲにチョコをかけたような、ガツンと甘い一品でした(笑)
→その21:ミラノ再び。夕暮れの高速列車Italo(イタロ)に続く
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