乗ってきました、22日にデビューしたばかりのJR九州の「あそ1962」。
昨年勇退した「SLあそBOY」の後釜として、昭和30年代レトロをコンセプトに熊本から阿蘇・宮地まで走る観光列車だ。
実際に昭和30年代に製造された国鉄の名車「キハ58系」をベースに、よりレトロなデザインに仕立て直された焦げ茶色の車体。
車内には、阿蘇を自分の足で駆け回るべく自転車を積載する設備も用意されている。
JR九州が提唱する「古くて新しい」阿蘇観光スタイルはどのようなものか、期待が高まる乗車となった。
初日という事もあり、案内放送に車内上映ビデオがかぶってしまったりといった初歩的なトラブルも目についたけど、
それを補って余りあるのが客室乗務員の頑張りぶり。
列車の運行中、休むヒマもなく観光案内に車内販売に写真撮影の手伝いにと奔走する客室乗務員の皆さんのサービス精神とプロ意識には頭が下がる。
僕がコーヒーを買いながら何気なく「自転車は誰でも持ち込めるんですか?今度は自転車を持って乗りたいな」と声を掛けると、
自転車の持ち込み方をその場で説明してくれたのは勿論、下車前に「また今度、自転車で来られるのを待ってます」と声を掛けてくれる徹底振り。
うむむ。。。今度、八代市の自宅から熊本駅まで自転車漕いで乗りに行くぞと思ってしまうじゃないか!
走行中の車内では昭和30年代の九州、熊本を紹介するビデオや当時のテレビCMのビデオが放送される。
「文明堂のカステラ」や「伊東に行くならハトヤ」のCMを見ながら食べるのがこれ。車内販売される駄菓子セット。
当たり前田のクラッカー(w
これ以外にもマーブルチョコやラムネ菓子などが詰まっている。
駄菓子を食べるのは20年ぶりくらいかなぁ…
「あそ1962」に使用されるキハ58は正真正銘の昭和30年代製の古豪だが、自転車スペースの設置で車内には大幅に手が加えられている上に、
本来はリノリウム床と化粧版の素っ気ないインテリアだったのが木目壁紙とフローリングで「よりレトロっぽく」改装されており、
妙に豪華になってしまい違和感を感じなくもない。
まあ、そんなことを気にするのは「マニア」だけだろうが…
そんな中で登場時のまま原形を保っているのが、車内放送のオルゴールと、
この洗面台だった。
洗面器の上に蛇口があるが、栓がない。
栓をひねるかわりに、蛇口の上にある2つのボタンを押すとそれぞれ水とお湯が出てくるのだ。
しかし、ボタンを押している間しか水が出ないので片手ずつしか洗えない。
ボタンはかなり堅くて力一杯押さないといけないし、お湯のボタンを押すと熱湯が噴き出してきて肝を冷やすことになる。
何でこんな使いにくい仕組みになっているのか理解に苦しむ洗面台だが、
これは「水を流す」のではなくて「水を溜める」ことを前提に設計されていると気がつけばおのずと問題は解決する。
流しの右にあるコックをひねって、洗面台に水を溜めるのだ。
水とお湯のボタンを調整して押して好みの温かさにすることが出来る、という訳で実に合理的。
要するに、手洗い水も無駄使いしない日本人の「もったいないの美学」がまだ健在だった頃の輝かしい遺産なのだが、
現代ではこれは正直引くなぁ…
だって、どこの誰が使ったか分からない洗面台に水を溜めて手を突っ込みたくないし…
昭和30年代の日本って、いろんな意味で大らかだったんだな。
何やら社会学的考察?までしながら、「あそ1962」の旅は無事に終わり熊本に帰って来た。
このまま八代に帰ってもいいのだが、ちょっと寄り道。どうせ乗り放題の「青春18きっぷ」持ってるし。
三角線の列車に乗り込んで、終点の三角駅で待つ事しばし。現れたのは…
去年まで「SLあそBOY」で使用されていた「アメリカ風客車」だ。
今日は「ビール列車」としてアルバイトしている。
主のSL、ハチロクこと58654号機を失くした今ではディーゼル機関車に牽かれる身だが、
58654の復帰の目処が立たないのでこの客車の処遇も宙ぶらりんになってしまい、今年はたまにこうして「ビール列車」に使われるだけになっている。
この客車達もかなり老朽化が進んでおり、このまま廃車されてしまう可能性もあるだろう。
華々しくデビューした「あそ1962」の陰で、かつての主役達が日陰者になっている。
嗚呼、諸行無常。
奇跡の復活を果たした「SLあそBOY」と「あそ1962」が阿蘇路で仲良く西部劇と昭和レトロで共演する、
そんな日が来るといいなと夢想しながら家路についた。
昨年勇退した「SLあそBOY」の後釜として、昭和30年代レトロをコンセプトに熊本から阿蘇・宮地まで走る観光列車だ。
実際に昭和30年代に製造された国鉄の名車「キハ58系」をベースに、よりレトロなデザインに仕立て直された焦げ茶色の車体。
車内には、阿蘇を自分の足で駆け回るべく自転車を積載する設備も用意されている。
JR九州が提唱する「古くて新しい」阿蘇観光スタイルはどのようなものか、期待が高まる乗車となった。
初日という事もあり、案内放送に車内上映ビデオがかぶってしまったりといった初歩的なトラブルも目についたけど、
それを補って余りあるのが客室乗務員の頑張りぶり。
列車の運行中、休むヒマもなく観光案内に車内販売に写真撮影の手伝いにと奔走する客室乗務員の皆さんのサービス精神とプロ意識には頭が下がる。
僕がコーヒーを買いながら何気なく「自転車は誰でも持ち込めるんですか?今度は自転車を持って乗りたいな」と声を掛けると、
自転車の持ち込み方をその場で説明してくれたのは勿論、下車前に「また今度、自転車で来られるのを待ってます」と声を掛けてくれる徹底振り。
うむむ。。。今度、八代市の自宅から熊本駅まで自転車漕いで乗りに行くぞと思ってしまうじゃないか!
走行中の車内では昭和30年代の九州、熊本を紹介するビデオや当時のテレビCMのビデオが放送される。
「文明堂のカステラ」や「伊東に行くならハトヤ」のCMを見ながら食べるのがこれ。車内販売される駄菓子セット。
当たり前田のクラッカー(w
これ以外にもマーブルチョコやラムネ菓子などが詰まっている。
駄菓子を食べるのは20年ぶりくらいかなぁ…
「あそ1962」に使用されるキハ58は正真正銘の昭和30年代製の古豪だが、自転車スペースの設置で車内には大幅に手が加えられている上に、
本来はリノリウム床と化粧版の素っ気ないインテリアだったのが木目壁紙とフローリングで「よりレトロっぽく」改装されており、
妙に豪華になってしまい違和感を感じなくもない。
まあ、そんなことを気にするのは「マニア」だけだろうが…
そんな中で登場時のまま原形を保っているのが、車内放送のオルゴールと、
この洗面台だった。
洗面器の上に蛇口があるが、栓がない。
栓をひねるかわりに、蛇口の上にある2つのボタンを押すとそれぞれ水とお湯が出てくるのだ。
しかし、ボタンを押している間しか水が出ないので片手ずつしか洗えない。
ボタンはかなり堅くて力一杯押さないといけないし、お湯のボタンを押すと熱湯が噴き出してきて肝を冷やすことになる。
何でこんな使いにくい仕組みになっているのか理解に苦しむ洗面台だが、
これは「水を流す」のではなくて「水を溜める」ことを前提に設計されていると気がつけばおのずと問題は解決する。
流しの右にあるコックをひねって、洗面台に水を溜めるのだ。
水とお湯のボタンを調整して押して好みの温かさにすることが出来る、という訳で実に合理的。
要するに、手洗い水も無駄使いしない日本人の「もったいないの美学」がまだ健在だった頃の輝かしい遺産なのだが、
現代ではこれは正直引くなぁ…
だって、どこの誰が使ったか分からない洗面台に水を溜めて手を突っ込みたくないし…
昭和30年代の日本って、いろんな意味で大らかだったんだな。
何やら社会学的考察?までしながら、「あそ1962」の旅は無事に終わり熊本に帰って来た。
このまま八代に帰ってもいいのだが、ちょっと寄り道。どうせ乗り放題の「青春18きっぷ」持ってるし。
三角線の列車に乗り込んで、終点の三角駅で待つ事しばし。現れたのは…
去年まで「SLあそBOY」で使用されていた「アメリカ風客車」だ。
今日は「ビール列車」としてアルバイトしている。
主のSL、ハチロクこと58654号機を失くした今ではディーゼル機関車に牽かれる身だが、
58654の復帰の目処が立たないのでこの客車の処遇も宙ぶらりんになってしまい、今年はたまにこうして「ビール列車」に使われるだけになっている。
この客車達もかなり老朽化が進んでおり、このまま廃車されてしまう可能性もあるだろう。
華々しくデビューした「あそ1962」の陰で、かつての主役達が日陰者になっている。
嗚呼、諸行無常。
奇跡の復活を果たした「SLあそBOY」と「あそ1962」が阿蘇路で仲良く西部劇と昭和レトロで共演する、
そんな日が来るといいなと夢想しながら家路についた。
水を溜めるのが正しいやり方ですか。それもいいですね。
この洗面台、ボタンを力一杯押してる間しか水が出ませんから、水を1滴も無駄にしません。
究極の「人に優しくないエコロジー」です(笑)
でも使い方が分かるまでかなり苦労しました。
実際、お湯で火傷をした人もいたみたいで、
JR西日本管内のキハ58にはお湯ボタンの上に「熱湯注意」のテプラが貼ってあったりします。
しかし、今ではキハ58自体が殆ど残っていませんから、
青春18きっぷで長期旅行中に歯ブラシをくわえたまま片手でボタンを押して片手で必死に水をすくって口をゆすいだ情けない想い出も過去のものになりました。
去年この記事を書いた頃はまだ「SLあそBOY」の再復活(詳細はこちら→http://blog.goo.ne.jp/mitsuto1976/e/f3b6d70d9e73ca57d1cf042045e6cdbe)が決まっておらず、
>奇跡の復活を果たした「SLあそBOY」と「あそ1962」が阿蘇路で仲良く西部劇と昭和レトロで共演する、
そんな日が来るといいなと夢想しながら家路についた。
なんて書いてますが、まさか本当にSLが奇跡の再復活を遂げる事になるとは…
さくらさんのブログも海外旅行記が盛り沢山みたいで面白そうですね。後でゆっくり読ませてもらいますね。
今年も立野スイッチバックや阿蘇カルデラの風景を眺めに行きたいな。というか「スタンプラリー20」の車載スタンプを捺しに行かないといけない。。。