MINOKICHI JP   Tokyo Japan

毛玉生活満喫中?
濃すぎるポーリッシュ・ローランド・シープドッグのお話。

コード貧乏

2013-06-21 23:52:50 | 日記
ひぃぃぃー!
何でこんなことになっているのかわからん。

子犬4頭がきゃっきゃ言いながら、走りまくっている。部屋のドアが開いていて、2階フロアー全体が彼らのサークル状態になってしまっているのだ。至る所に糞尿の山を築いているのが見え隠れするが、階段途中からはよく見えない。突き落としたいのかなんなのか、子犬は2階に上がろうとする私に体当たりして、立ち入りを阻止するかのような行動を繰り返す。



急な階段を下りるまではいかない彼らは、2階を占拠。もうそれはそれは楽しそうに色んな物を持ち出していた。スタッフの靴、靴下はもちろんの事、着替えやら荷物が散乱。見たことの無いボールを咥えているなと思ったら、友人が私の朝食用に持って来てくれたまん丸いパン。ドイツパンは固かったようで、食うこともなく、ボール代わりにしているのが子犬っぽい。返しやがれと取り返したはいいが・・・これ、食べるのはちょっと勇気がいる。でも捨てるには忍びなく、箪笥の上に置いたまま。これ、どのくらいでカビが生えるだろう・・・。

とっ捕まえてサークルに入れようと追いかけるが、すばしっこいこと、鼠の様だ。おいかけてごらんよ~と90度ターンや180度ターン、ついには360度ターンなんかして、中年ババアを翻弄する辺り、頭いいかも。倉庫に逃げ込んだ子犬は嬉しそうに在庫のぬいぐるみの山に飛び込んだりして、商品をなんだと思っているのだろう。あの柔らかさが何とも言えないのか、何度も何度も同じように高みに上ってはぬいぐるみの山に飛び込む暴挙。お買い上げになっちゃうよおおおお!

とにかくサークルを置く部屋に追い込み、そこから捕獲を試みたが、室内で2頭が行方不明になるという摩訶不思議さ。唖然としていると、壁面からガサゴソと音がして、これまた変なところから尻尾だけが出ている。どうやったらそんなところに入れるのだろうという穴。体が柔らかいって怖い。



10キロ近くを持ち上げたり抱えたり振り回したり。腰が痛くて大変だ。
で、アルカトラズが何でこんな簡単に脱走できるのかいまだ不明で、その度に補強を重ねているのだが、その補強過程を異様に熱心に8個の目が見ているのが気になるこの頃。

人の話は聞かないが、人の手元は必死に見ているって、ちょっと変だ。ちょっと前までは私の姿を見て、「きゃー!すてきー!!」と興奮していた彼らが、今は私の部屋退出を受けて、「ぎゃー!さいこー!!」となっているのも嫌な雰囲気だ。

「ちょっとさあ、出かけてくるけど、ぜーったいに悪い事しないでよ!わかったねっ!!」

うんうんと、わかってんのかわかってないのか(全くわかってないんだけど)わからない反応が怖い。
で、2時間後に帰宅すると・・・ぎゃあああああ!アルカトラズ崩落!!さっきせっせと補強したところが全部やられてるっ。やられてるうううううっ!
そんでもって、コード全滅。



噛んでいる最中に叱らないとどうにもならないから、1頭現行犯で捕まえて叱りつける。その横で違う子がガシガシやってるから、それまた捕まえて叱って、そのまた横でやってる奴に移って、4頭目からまた先頭に戻って・・・延々と終わらないどころか、その間にコードの切断完了よ。

朝一からデジカメのUSBケーブルをアマゾンで買うって・・・なんだかとっても悲しい。
当分新しいお写真をアップできない。そして、私のお財布はとっても貧しくなっている。色んなコードばっかり買っているからあああああっ(号泣)。

子犬とパンツとカツラ

2013-06-11 21:20:35 | 日記
子犬の傍若無人ぶりには拍車がかかるばかり。何をやっても楽しい毎日を過ごしているようだ。

先日の事。あるご夫婦が子犬を見に来て、サークルの中に入ろうとした。無類の犬好きだから、一刻も早く中に入って子犬と戯れたかったのだろう。しかし・・・私はあえて体で旦那の侵入を止め、自分のみ中に入り、子犬の餌食になってみたのだ。人間好きな子犬はジャンピングポンと化し、次から次に飛びかかって、私の髪をむしりとる暴挙に出た。それを見た途端、旦那様は一言。
「今日は半袖で着てしまったから、今度は長袖で来ることにするよ。」

その後、サークルの中で子犬に洋服を引っ張られながらのひと時を楽しんだ奥さんを、外から羨ましげに眺めつつ、最後には超不機嫌で帰って行ったのだった。

「ほほっ、私はあなたのブログが好きだから、本当の事書いちゃって。笑っちゃったでしょ、あれ。どのみちあの人はパソコンできないし、私あれが大嫌いだから、書いちゃって、書いちゃって。子犬を触りたかったのに触れなかったから、あの後どれだけ八つ当たりされたか。馬鹿みたいっ!」



さばけた奥さんだ。
まあ、私が旦那の立場でもあの中に入っていかないだろう。綺麗に7:3分けにされたオグシ。明らかにカツラだからね。
子犬に引っ剥がされて、「わーいわーい。こんな素敵な物、たのしー!!」なんてことになったら大変だ。数十万円のものがサークル内、四方八方、子犬に持ち逃げされて、追いかけたって取り返せない。つるりん頭のお父さんが、「返せっ、返しなさい!!」とゆでだこの様になったところで、奪還のお手伝いはできないものね。
そっと部屋を出て、ある程度の時間で戻って来て、さも急な接客から戻って来たふりをするしかないじゃない。「ごめんなさい、ほったらかしにして。どうですか、子犬と戯れること、できましたか?」って、あの凄惨な現場を見ていない人間のふり。
息も荒く、ボサボサになったカツラを頭に乗っけて、引きつり笑いを向ける旦那を想像したら・・・あまりにも不憫。というとで、サークル内侵入を体で止めて、彼のプライド保持に尽力したのである。

「子犬なんてそんなものよ。今が一番悪い時期ですもの。やんちゃを越えて、ギャングね。私は以前ラブラドールの子犬を見に行って、おいはぎに会っちゃって・・・あれは悲しかったわ。人前でズボンを下ろされて、初めてお会いする方たちの前でパンツ丸出しになっちゃったの。それもね、孫がシャレで誕生日プレゼントにくれたニコちゃんマーク入りのパンツで、あの日は何故かそれを穿いていたのね・・・こんにちわーって、ニコちゃんが皆さんの前でご挨拶よ。私も凍ったけど、周りの方たちの方が凍ってて、それが辛かったわ。」

なんという事故であろうか。

「それ以来、ほら見て、子犬を見に行くときにはゴムのウエストズボンは止めてるのよ。それに念には念を入れて、下着はまあまあいいものを穿いてきてるの。だけど、あの時一番つらかったのは、あの人の態度。」

お前、何でそんなの穿いてんだよ~とか、皆さんにそんなものお見せして笑われちゃうぞとか、機転を利かせてウィットに富んだセリフを吐いてくれれば場も和んだはずだと。それなのに、烈火のごとく怒った旦那は衆人の面前でこう罵ったそうだ。

「ババアのパンツ見て、どこのどなた様がそれを許すと思ってるんだっ!!」

あーあ、言っちゃったね、旦那。フォローも無く、そんな言い方しちゃダメだよね。偏屈な昭和10年代生まれは悪気はないんだろうけど、こういう時に人を傷つけないような機転は利かない。奥さんに人前での人権は認めない不器用さが、まま見られる。

「恨んでるのよ。だから、あの時に箕浦さんがうちのに恥かかせないためにああやってくれたのは、余計な事だったの。他の人がいたら大変だけど、あなたしかいない前でだったら大したことないじゃない。慌てふためくあの人に一言いってやりたいのよ。『ハーゲッ!!』ってね。」

えぇっー、あんたそれ私が困るってのに。
家庭の問題をこんなところに持って来られても困りますよと諌めたたものの、考えてみればどーでもいい子供の喧嘩の様で笑ってしまったよ。
とっても裕福なお家のご夫妻なのに、片やニコちゃんマーク入りパンツを穿き、片やどう見てもそうだとわかる、お帽子のようなカツラを頭に乗っけている。

通常では出会えないであろう人達と、同じ時間を共有し、奇妙な会話を分かち合える。夫婦とは異なものだし、犬仲間というのは面白い・・・そんな風に思えた午後であった。


アルカトラズ修復完了

2013-06-10 20:49:01 | 日記
さて、子犬たちであるが、すごい勢いで成長していっている。



また一週間が過ぎた。湿度も高くなってきたし、気温も上がって来たね。
そんなことを子犬達に話しかけようとしたら、髪の毛を引っ張られた。止めろと叫べば叫ぶほど、嬉々として頭皮に食らいついてくる。日々やんちゃになり、やりたい放題だ。基本、今の時点で何を教え込んでも聞きはしないから、ある程度の事は容認。あまりにもひどいと首根っこを母犬の様に掴んで押し倒し、カミカミするのだが・・・だめだっ、喜んでいる。

脱走が楽しくなってきたあの子達にとって、アルカトラズ陥落は日常化して、もはや単なるお散歩になってしまった。夜中に音も無くよじ登り、外に向かってモモンガ飛びをする遊びに変化していったのも自然の成り行きだろう。昨日できなかったことが、今日できるのが子犬だ。

「ぐえっ!」「ぎゃっ!」

薄暗闇の中、方々から聞こえてくる声で、ああ、今はフレイの上、そんでもってあっちはポンポンの上に着地したんだなとわかる。お前らはこの夜中に一体何をやっているんだと、怒り心頭で追いかけ回すと、キャッキャ言いながら駆けずり回る子犬達。
真顔で追いかけても疲れるだけだ。こんな時にはこんな手を使うべし。新しいおもちゃを高々と掲げ、サークル内に放り込むのだ。「ギャー!すてきー!!」と叫び声を上げながら、反対の放物線を描いて勝手に戻って行くから。

「さあ、シトワイヤン、シトワイエンヌよ!敵はそこにある!!バスティーユへ、バスティーユへ!!」

中から出てくればアルカトラズ脱獄で、戻るのはバスティーユ襲撃。
同年代の友人の前でこれをやったら、大うけしてくれた。

「ベルバラ、私も好きだったよ~!ぎゃーはははっ!じゃあさ、じゃあ、このタラちゃんをアランって名前にして、ペロンパをオスカルにする?」

池田理代子のベルサイユのバラ。今でもセリフを全部空で覚えているほどのファンだ。彼女の作品ではそのあとの「オルフェウスの窓」にいたく感動したものだったが・・・ここは割愛だ。話が四方八方に飛んでしまうからね。



そしてこの友人、同じ時代に生きた女だからして、私のノスタルジックな話に毎回同調してくれるだけでなく、笑い転げてくれるからいい。

飛びついて私の低い鼻に食らいついてくる子犬達。止めろと言っても尖った歯と細い爪で顔を狙ってくるので、ミミズ腫れが顔中にできてしまう。飛び込んでくる奴をキャッチして、床に押したおし、叫んだ。

「やめろー!やめてくれっ!やめて、やめてっ、顔はやめて、ボディーにしてーっ!!三原順子!」

ひーっ、懐かしい!と言ってバカうけしてくれた友人に気を良くした私は、ついついスタッフの前でも同じフレーズを口にしてしまったのだ。

「だれ?」

そりゃそう、知らないよね。あー、つまんないの。

で、アルカトラズ改修の名目で朝一に届けられた高さ90センチ超のサークル。60センチサークルに括り付け、2重璧にしてやったよ。



ほーほほほほっ!!2日に亘る大脱走がとても楽しかった子犬達。見るからに意気消沈してしまい、そこまでしょげなくてもいいじゃんとばかりの様子。
何だか気の毒になっちゃってね・・・。

ま、その分お散歩行ったりして色々経験させてあげるから、いいでしょって感じなのだが、卒園を迎える子もいたりして。
先々週末にみのきち幼稚園を卒園したジャイ子改めニコは箱根へ。



女の子を飼うのは初めてパパさんの、ストーカー的溺愛ぶりの下、目下超甘えんぼ街道まっしぐら。
そして先週末に卒園したO次郎改めビッケは川崎へ。ビッケは小さなバイキング・ビッケから取ったお名前。彼はサービスドッグとして訓練を受け、社会貢献する犬となるべくして卒園していった。



前回のB-Litter 10頭中3頭が戻って来たという教訓もあって(不可抗力も含め)、時間がかかっても素敵な出会いがあることを期待し、まだまだ4頭(♂2♀2)がお里を模索中だ。
毎日、公園やら駅やら町中やらを少しずつお散歩して社会化中。子犬から育てるのはちょっと年齢的にも体力的にも辛い、だけど犬と暮らしたい。そんな飼い主さんが多いということも知った昨今。我が家では基本的な躾けやコマンドを教え込み、社会化もさせてからお渡しすることは全く厭わない。
出戻りプルプルなども、性格が良くて特に問題は無くても、訓練士をつけて専門的に躾けを入れ直している最中だ。誰からも愛され、最後まで家族に大切にされる犬であって欲しいからね。



残っている子犬4頭。ご飯前のお座りと待てはもう完璧。ほーほほほっ、先に卒園していった5頭はできるようになったかしらん?

アルカトラズ陥落

2013-06-04 23:50:36 | 日記
トストストッスン。ドスッドスンッ!
「ぐえっ!ぎゃあああっ!」

ババア・ポンポンの悲鳴で、何事かと飛び起きた丑三つ時。子犬がようやく寝たのが12時半で、私が寝たのは1時。1時間も経たずして、何が起きたのかと思って電気をつけてビックリ仰天。
やせ細って小さくなったババア・ポンポンの上に、黒くてまん丸い、石みたいな物が載っていたのだ。はがしてみると、それは嬉しそうに足をバタつかせる子犬・・・タラちゃんだった。
なんでタラちゃんがサークルの外にいるのか、すぐに理解できずにいたのだが、とりあえずサークルに戻して6頭いるはずの子犬を数えたら、5頭しかいない。慌てて周りを見渡すと、困った顔をしたフレイの腹部分にうごめく白黒毛玉が一つ。ピグモンがバタバタしながらフレイに遊んでちょーだい突撃をしていたのだ。大はしゃぎで部屋中を走り回る彼女を捕獲してサークルに戻すと、またタラちゃんがいなくなっていて、外でルンルンと走りまくっていた。またまた捕まえて戻すと今度は子犬が3頭になっている。振り返るとババア・ポンポンがピグモン、ジャイ子、ペロンパに襲われていて、伊作はウーウー唸っているし、デコポンは今にも襲いかからんとする興奮状態。フレイは困った顔のまま傍観しているだけだったが、プルプルはハイテンションで子犬の相手をして、転がしたりして遊んでいる。



サークル内に目を戻すと、タラちゃんは既にまた脱走しており、残っていたのはどでかい男・Q太郎と、小ぶりで成長が皆より遅いO次郎。O次郎は身体能力が劣るために脱走できず、Q太郎は体が重すぎて無理だったようだ。皆が外で楽しそうなのに、自分が出られないジレンマで、ぎゃあぎゃあと叫んでいる。どんどん飛び出てくる7キロ前後の子毛玉をサークルに投げ込み続けるが、次第に手足の筋肉が震え始めてきた。私は筋炎患者だったよ。
んで、サークルのヘリにつかまった瞬間に払い落とす、モグラ叩きならぬ子毛玉叩きに作戦変更。ヘリにつかまって、必死にせり上がってくる子犬をバンバン落としていくわけだが、妙な興奮で、ゲームセンターだったら何点なんだろうかと、点数が気になって仕方がない。

出てきて皆で寝ればいいのかもしれないが、電気コードがいっぱいの部屋は危険がいっぱい。朝起きたら、丸こげ子犬が出来上がっていたんて、人聞きも悪い。
取り敢えず店中のトイレトレーを持ってきて、ケージに取り付け、簡易壁を作成。朝一で背の高いサークルを注文すれば何とかなるだろうと思っていた。



しかし、子犬はそんなに甘くない。一度味をしめたらもう手に負えず、キラキラと輝くつぶらな瞳をこちらに向けて、出して!出して!!と大騒ぎだ。



あまりの疲労で、付き合う気力もなく、無視。布団に戻って眠るが、今度は何やら変な音が聞こえる。

「ミチッ、ビチチ、ビチッ、ベリリ」

なんなんだと思って起き上がり電気をつけて、びっくり。
「ノォォォォォー!!」

なんで英語で叫んでんのかわからないが、床がっ、床がひっぺがされてるぅぅぅぅー!!




下界デビュー

2013-06-03 19:24:03 | 日記
子犬の社会化、外バージョンスタート。



早めにワクチンを接種したのはこれを早く始めたかったからだ。2本目のワクチンを終了して、1週間経たない頃から、店の軒先で車や人の往来を見せるのが第一歩。
店二階のサークル内では悪の限りを尽くす子犬達も、借りてきた猫のようだ。
何がおかしいって、フレイとプルプル。代わり番こに窓にへばりついて、子犬に近寄る人間をチェック。何て素敵なボディーガードと感動していたら、ちょっと違ったみたい。単に自分のお散歩時間を考えていただけのようだ。



「これはなんて犬?」「ボーダーコリーの子犬でしょ?」「売ってるの?」「何してんの?」
矢継ぎ早に質問が飛ぶが、この人またまた奇妙なことをしてんなと思われているようだ。



シープドッグは音に敏感な個体が多いので、早め早めに音に慣らしていくことが大切だと考えている。
自動車やトラックの走行音、サイレンや荷物の積み下ろし音、子供の甲高い嬌声などなど。街が発する音の中に置くことで、子犬は腰が引けながらも次第に順応していく。日常的な音だと認知すれば、どんな音にでもパニックを起こすことは無くなるだろう。犬のパニックは事故に結びつくから、今のうちに色んな音を聞かせ、恐怖感を取り除いておいてやりたいのだ。



そして、ケージを出ての初めてのお散歩。たったの10メートル四方、リードをつけてのお散歩がこんなに大変だとは思わなんだ。
リードで自分の体がコントロールされることの恐怖が先行してしまい、全く動かず。少しでも聞きなれない変な音がしたら蹲り、ツチノコ状態。丸まって、ダンゴ虫のようになる子や、一歩も動かないぞとばかりに開き状態でアスファルトに張り付く子。自分から動くのを待って、少し動いたらまた止まって、一歩ずつ根気よく付き合うしかない。1歩歩いて大喜びしたのも束の間、2歩下がられた時には無性に腹立たしくなる。とにかくカリキュラムをやり遂げるまでは終わらない。1頭30分以上かかって10メートル四方を歩き切り、6頭やったらもう夜になっていた。自ずとアダルトチームの散歩時間は縮小。叱ったところで動くはずもない子犬は、励ましたところでもどうにもならず。へとへとになって終了した初日だった。



ところがだ、へっぴり腰の子犬は自分たちのサークルに戻ると、解き放たれた魚のように生き生きとし始め、大暴れ。ご飯をくれと叫ぶ始末だ。
2本足で立ちあがり、ぴょんこぴょんこと飛び上がるその姿を見て、とっても不吉な予感がした。



これさ・・・飛び出しそうなんだけど・・・大丈夫か?

で、その晩、不安的中。
ババア・ポンポンの叫び声で、みのぽんずアダルトチーム大騒ぎの丑三つ時へと進む。

ウツボの情愛

2013-06-02 09:11:20 | 日記
1週間があっという間に過ぎてしまう。子犬の運子拾いで朝を迎え、運子捨てに終わる夜。このままでいいのだろうか?



子犬は2か月半を迎え、すくすく、すくすく・・・とっても健やかに育っている。
ポコポンがいなくなった現実に向き合いたくない思いから、ついつい子育てに専念してしまったようだ。もうそろそろ、旅立たせなければいけないね。
せっかくだから、できる限りの社会化をさせて、新しいおうちに渡してあげたい。なんたって、色んな経験ができる環境なんだから。

社会化の最初は、アダルトみのぽんずとのご挨拶だ。



まずフレイ。
子犬は嫌いではないが、困惑している感じだ。何たって、自分もこの間まで子犬だったからね。積極的ではないものの、たまに手を使ってパンパンと叩きつつ、遊んでやったりしている。



伊作は穏やかな子なのだが、子犬は大嫌い。2年前に、子犬が突っ込んできた時にびっくりして攻撃してしまい、私にしこたましかられたトラウマのようだ。ウーウー唸りながら、「ママに叱られるから、来るなっ!」と牽制。ま、そんなの子犬は聞いちゃいない。自分の子供と思ってもいない伊作にとっては、面倒な存在だろうしね。ちなみに、伊作に突っ込んで攻撃されたのが、出戻りプルプル。
未だ我が家で居候生活だ。

しかしこのプルプル、オスの割に子犬に優しいというか、よく遊んでやってて、見ていて面白い。上手い具合に首元に噛みついて、転がしたりつついたり。子犬も大喜びで食らいついている。



みのぽんずの中でも大人気なのはババア・ポンポンだ。子犬達もプルプルには突っ込んでいくのに、ババアにはそっと寄り添い、お腹辺りに体をくっつけて甘えたりしている。メス犬独特の「母の匂い」でも発しているのだろうか?でもやはり年なんだね。率先して子育てに参加してくれていたババアも、今は昔。一日中うつらうつらとしていて、子犬の攻撃にもついていけていない感じだ。



デコポンはこういう時、椅子の下に逃げ込んで全く出て来ない。子犬が近づくと、椅子の下から「ぎゃぎゃぎゃぎゃっ!」と叫んで頭だけ出し、威嚇してまた引っ込むことの繰り返し。ウツボのようで、見ていていて興味深いのだが、子犬が傷ついてしまうのも怖い。ついつい叱りまくることになるので、彼女も椅子の奥深くへと身を隠して、一日の大半をそこで過ごすことになる。
私はその椅子に座って仕事をするわけだが・・・なんとなく温かいし、たまに動いたりして、とっても江戸川乱歩、人間椅子ならぬ毛玉椅子だ。

デコポンの気持ちを考えると、切ない。彼女はポコポンとセットだったからね。遊ぶ時も悪いことをする時も、叱られる時もいつも一緒。親子だったけど、親友だったわけで・・・それはどんなに伊作が構ってくれても補えない喪失感だろう。夜中にようやく椅子の下から出てきて、私の体に寄りかかって眠りにつく彼女を見るにつけ、不憫で仕方がない。器用に生きれなかった男の娘はやはり器用に生きることができない女で、いつも孤独だ。本当は人一倍優しくて、情愛が深いのにね。