パーソン・オブ・インタレスト 犯罪予知ユニット シーズン1

映画やドラマが好きな方なら
製作陣の名前を見ただけで
心ときめくんじゃないでしょうか


プロデューサーはLOSTやフリンジでお馴染みの
ヒットメイカーJ.J.エイブラムス


同じくプロデューサー兼脚本はジョナサン・ノーラン
兄のクリストファーの方が有名ではありますが
ダークナイト（08）やダークナイト・ライジング（12）にも名を連ね、
今回はテレビ初参加


しかも、それらの作品を匂わせる様な主人公はダークヒーロー



　　

パーソン・オブ・インタレスト 1ST SEASON




独占放送しているAXNでは
"犯罪予知ユニット"という副題がついていますが
その通り、事前に犯罪をキャッチし、
それを防ごうとするコンビの活躍を描いています


その1人を演じているのがマイケル・エマーソンで
このあたりもアメリカンドラマ好きには
嬉しいところでしょうか


本国では2011年から12年にかけてO.A.された全23話
日本ではAXNで放送されました




見た目はホームレスなのに
4人のチンピラを一気に倒すなど、ただものじゃない身体能力で
ここ数年いくつもの犯罪現場で指紋が残される人物。


ニューヨーク市警＝NYPDは
重要参考人（＝パーソン・オブ・インタレスト：Person Of Interest）として
彼を追っているのですが
正体はジョン・リース（ジム・カヴィーゼル）


軍の特殊部隊にいたこともある
元CIA捜査官で、
大切な人を失い、自暴自棄になっていたのです



そんなある日。

ソフトウェアの開発で莫大な富を成した
プログラミングの天才
ハロルド・フィンチ（マイケル・エマーソン）が接触してきます。


もともと彼はテロを防ぐために
ソフトウェアを開発。

ところが、テロとは関係ない
一般人が巻き込まれる犯罪も同時に判ってしまうのです


関係ない事件に関して政府は何もしないので
自分が何とかするしかなく、
強力な相棒を探していたのだと。


お金持ちで足が悪いという事以外は
謎だらけだったので
最初は無視していたのですが…



昨年スタートした中ではNO.1の視聴者数を獲得。
ますます人気が出てきているシーズン2を
現在本国で放送中のアクション・サスペンスです


















最初、このドラマの面白さは
″不確かな″部分なんだと思っていました



つまり、プログラムによって
事件に巻き込まれるターゲットは判っているけど、
″どんな″事件なのかは判らない。


その人物が加害者なのか、被害者なのか。
人数だって1人とは限らない。
もしかしたら、そのターゲット自体間違っている可能性もある。

フィンチは「絶対だ。」と言っていたけど、
それは起きてみなければ判らない訳ですよね。

実はコンピューターを一番信頼しているのが人間であり、
また一番疑っているのも人間なのではないでしょうか。

この微妙な感情の下
コンピューターが番号をはじき出すという設定が
斬新だよなぁと思っていました






ところがそれだけじゃない。
もちろんそれもあるけど、中盤にきて驚くべき事実が発覚。
思いっきりネタバレ警報ですが…











そもそもそのプログラムが存在しない


え～～っ










リースの「君だろ」的な発言は何
何故、ネットワークを再構築していて使えないのに
番号がはじき出せたの

過去にプログラミングを開発していたのは本当だし、
それを基にフィンチが能力を発揮しているって事

そもそも開発したっていうのも疑わしくなってきたし…


いや、でも冒頭でフィンチが「私が開発した」って断言しているし…



とあたふたしているのは私だけで
そんな事大して問題ではありませんとでも言うかのように
それ以上に面白い事件で後半も進みました

謎は謎のままだからいいんじゃんって
まさにLOSTの世界観

シーズン2では少し明らかになるようですが








個別に言うと、#18"アイデンティティ"は面白かったな～



まず弾き出した人物は1人なのに同じ名前の人が2人いて
おいおいどっちだよという時点でパターンを崩してきた。

調べを進めていくと、
一方の人物がIDを盗んでいた事が発覚。
さて、守らなければならないのはどっち

しかもラストがこのドラマにしては珍しく、グレーな感じじゃなかったのも良かった






#9″敵″にはアラン・デイルがゲスト出演

LOSTをはじめ、The O.C.や24-TWENTY FOUR-でもお馴染み。
偉い人や風格のある人をやらせたら天下一品。
今回も東ドイツのスパイで、
裏切り者を暗殺する任務についていた役を渋く演じていました





タラジ・P・ヘンソン演じるジョス・カーター刑事もまた
このドラマの要ですが、
彼女をはじき出した#9″カーター刑事″は
ドラマ自体の人気を象徴していた気がします

ダークナイト（08）だとゴードン警部をほうふつさせる役かな


　　


今の時代、単純な善悪を描いても受け入れがたい。


アメリカでは、9・11は特に大きな転換期で、
″不条理″理不尽″な社会をまざまざと見せつけられた。

必ずしも正しい事が良い事だとは言い切れなくなったのです。
その中でダークヒーローの存在が
昔より必要とされているのかも


警察の中にもやはり悪人は居て、
違法だとは言え、彼らを倒すリースに拍手を送りたくなるのは
当たり前なのかもしれませんね。




もう1人忘れてならないのがケヴィン・チャップマン演じるライオネル・ファスコ
カーターが善なら、彼は悪。

　

つまりは悪徳刑事なんだけど、
リース達と出会ってこれまた完全なる悪とは言えなくなった。
カーターが完全なる善とも言えなくなったように…


そんな2人がついにお互いリースに協力しているのだと判りました。
今後はどんな距離感で関わっていくのかも興味深いですね


他にもレッドセルに出ていたマイケル・ケリーが
リースの元同僚マーク・スノウ役としても登場し、
リースが大勢の人を殺してきたと言っていたり、
FBI捜査官の中にも彼の存在を突き止めた人が出てきたりと
気になる謎は未だそのまま。



それでもかなり大きな謎が解けました。

まずはリースの元恋人ジェシカ・アーント（スーザン・マイズナー）について

彼が自暴自棄になったのは彼女のせいだと
幾度となく描かれていましたが、
実は旦那に事故を装って殺されていたのです

仕事柄一緒に居られない自分より
もっと彼女を大事にしてくれる男と結婚した方が良いと身を引いたのに、
結局はその男に命を奪われた…
何のために身を引いたのか...


フィンチにもまた婚約者がいた。
マシーンを作ってしまったせいで
自分の死を偽装しなければならなくなった訳ですが
そこまでしなければならないなんて
一体どんなマシーンなのか。


結局、最終話"予感"でターゲットだったキャロラインこそ
#13"罠"で出てきた天才ハッカールートだと判り、
このマシーンをめぐってフィンチは誘拐されてしまいました。

う～ん。マシーンについての謎は深まるばかり
気になるシーズン2は早くも5月にO.A.です

	パーソン・オブ・インタレスト 　コンプリート・ボックス
	ワーナー・ホーム・ビデオ

	ダークナイト ライジング Blu-ray & DVDセット (初回限定生産)
	ワーナー・ホーム・ビデオ