聴くネタバレ映画・ドラマと英語日記

~元MC苅田三貴が見た映画やドラマを私情バンバンはさんでご紹介♪

テリー・ギリアムが贈る大人のおとぎ話

2009-08-11 20:42:07 | 洋画ヒューマン
最初に彼の作品を見た時
受け入れ難かったのは
「救いようが無かった」からだ。。なぁ。。

改めて見た未来世紀ブラジル12モンキーズ
面白かったけど
見終わった後にはやるせない気持ちが残った。


そんな中、テリー・ギリアム哲学が前編を支配するものの
希望の光が見えるのは


フィッシャー・キング 


お得意のファンタジーを織り交ぜつつ
映像の美しさが際立つヒューマンドラマ。



ラジオDJジャック・ルーカス(ジェフ・ブリッジス)は
リスナーが無差別殺人を起こしたことで
人生が狂い
酒におぼれ、自殺しようとまで追いつめられます。


そんな彼を変えたのが、半分ホームレスのパリー(ロビン・ウィリアムズ)。
実はパリーは
その殺人事件で奥さんを突然殺され
精神を病んでいたのです。


その事実を知ったジャックは
再びやるせない気持ちになりながらも
パリーに幸せを取り戻して欲しいと願い…

片思いの子との恋を稔らせようとするのです


パリーの為に一生懸命になっているうちに
ジャック自身もまた人生を取り戻し…

偶然とも必然とも取れるその2人の出会いが、織り成す再生の物語です



この映画を語る時に、誰もが「聖杯」という
キーワードを出すのではないでしょうか?


でも、よしおかには結構どうでもいい
だって、正直日本人には難しい観念ですよね
語れる人はずごいと思うけど
よしおかはそんな事を持ち出さなくても
充分楽しめると思うんです



人生生きていれば
5歳くらいまでのあなたでなければ
今までの人生設計が大きく狂ってしまう様な出来事に
誰もが出会うことでしょう。
まして大人なら自分でそれを打開しなければならない。

もちろん、やめることは出来ず
何とかリセットして再び歩みだすしかないのです。


それをこの映画では楽しく、希望を持って教えてくれる。
まさに大人のおとぎ話です


ロビン・ウィリアムズ扮するパリーが
公園で訳の分からない歌を全裸で歌ったり、
女装した人が
会社でパリーの好きな子リディアアマンダ・プラマー)に
メッセージソングを歌ったりするなどのシーンは
絶対子供じゃ笑えないと思うもん。
むしろ、必要性すら感じないんじゃない?


監督はもともとの世界観を大切にしていて
初めて脚本に携わらなかったそうだけど
リディアが人ごみを掻き分け歩いてくるシーンを
舞踏会の様に表現する所だけは
自ら入れたそうです。


よしおかはこれを見て、
彼にはもっとこの様にリアリティのある
夢溢れる世界を撮って欲しいと思いました


確かに監督は
どちらかと言うとネガティヴなのかもしれない。
でもだからこそ
汚い部分も知っているからこそ、
美しい世界を描くと
素晴らしいものになるんじゃないかな


さてさて最新作は、まだまだ公開が先だろうけど
今から非常に楽しみです


ちなみに個性的なリディアを演じた
アマンダ
あの有名なパルプフィクションの冒頭シーンの強盗だよ


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