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荻原浩「ひまわり事件」

2010年06月04日 | あ行の作家

隣り合って建つ
ひまわり幼稚園と老人ホーム・ひまわり苑

ひまわり幼稚園、こぐま組
杉本晴也

ひまわり幼稚園、保育士
荒木和歌子

老人ホーム、ひまわり苑入苑者
益子誠次

この3人の語りで物語は進みます


同じ場面を三者三様の視線で語る
という手法が面白いです

タイトルに事件、とあるように事件が起こるのです
5歳の晴也、77歳の誠次、その中間よりはやや若い和歌子
彼らは世代間の常識や価値観の違いを越えて共闘するのか?

そんなわけありません
荻原流
おおいに笑わせて、少し泣かせて、少し感動させてくれました

18歳になった晴也はこぐま組で問題児仲間だった伊梨亜、秀平、和樹と一緒にひまわり幼稚園とひまわり苑の跡地に向かうのですが
あの事件についての記憶が殆ど無い、と言うのです
5歳の頃の記憶ってそんな朧げなものなのかなぁ、ちょっと寂しいなぁ、と思ったのですが
いや、これが現実、老いたる者は去り、幼き者は大人になり、また新しい時代が始まるんだ
と思い直しました


序盤、面白い
中盤、退屈
「オイアウエ漂流記」の苦い思いが甦る
終盤、何とか持ち直す



本の厚み
カバーの色合い
学生運動

奥田英朗さんの「サウス・バウンド」が頭の隅っこに浮かんでは消え

内容は全く違いますけどね



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