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千早茜「透明な夜の香り」

2024年03月29日 | た行の作家


集英社
2020年4月 第1刷発行
2020年6月 第3刷発行
248頁

仕事に行けなくなり自宅アパートでほぼ引き籠り生活をしていた元・書店員の一香
近所のスーパーで見た求人広告に応募し採用されます
仕事は、古い洋館の家事手伝い
採用された理由は「嘘の香りがしなかったこと」
その洋館では調香師の小川朔が、幼馴染の探偵・新城と共に、オーダーメイドで客の望む「香り」を作る仕事をしていました
人並外れた嗅覚を持つ朔のもとには、誰にも言えない秘密を抱えた女性や、失踪した娘の手がかりを求める親など、様々な事情を抱えた依頼人が次々訪れます
一香は、朔の近くにいるうちに、彼の天才であるがゆえの孤独に気づき始めます

朔が作り出す香り、料理、飲み物は古い洋館の庭で育てられている花、野菜、ハーブを使って作られています
それらに癒され、刺激を受け、自分の過去に向き合うことができた一香
ですが、彼女の変化に気づいた朔は一香に洋館を去るよう告げます

文字なのに香りが漂ってくる気がする不思議な小説でした
繊細で静謐な世界は、小川洋子さんや川上弘美さんの世界観に近いと思ったら、文庫本の解説は小川洋子さんとのこと
書店にあったら解説だけ立ち読みしてこようかしら<m(__)m>




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