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小林多喜二「老いた体操教師/瀧子其他」

2008年05月13日 | か行の作家
蟹工船で知られるプロレタリア作家小林多喜二の初期作品群16編を収録
マルクス主義を知る前から社会的な弱者や他人の不幸に同情せずにはいられない優しい資質の持ち主であったようです
大正時代に書かれたものと比較して昭和に入ってからの作品は、多喜二のリアリズムが頂点を極め「救い」「希望」を求めて闘い、自己を他者の眼で、他者をさらに社会的、客観的な眼で見つめようとして苦闘する姿が描かれる

高校で半ば強制的に読ませられた蟹工船
表現の残酷さではなく事実の残酷さに衝撃を受けました
当時、この短編集が発表されていたら、より深く読み込めただろうに、と思います

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