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吉村明「死顔」

2010年06月30日 | や・ら・わ行の作家

5篇の短篇
2006年7月に膵臓癌で亡くなった吉村さんの遺作小説集

いずれも『死』がテーマです


延命治療を拒んで死を迎えること、それはある種の自然死とも言えるが、自然死であることに変わりはない


私は

遺族の方々が、病気の家人に充分な医療を受けさせてあげられなかったのが悔やまれる
または充分な医療を受けさせてあげたので悔いは無い
と言われるのは
遺族が自分達を納得させ家人の死を乗り越え生きていく為に必要なステップなのだと思います

別の見方をすれば
死に逝く家人より、自分達に重きを置いた考えなのではないでしょうか

病気で苦しむ家人を見て涙が零れるのは自らも病に苦しみ死に至るのを想像するからだと思います

人は、そうやって知人・家族の死を受け容れて残された日々を生きていくのではないでしょうか


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