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村薫「半眼訥訥」

2010年08月01日 | た行の作家
1994年~1999年頃に新聞や月刊誌に掲載されたもの、音楽会の公演プログラムに寄せられたもの
などを集めた村さん唯一の雑文集

「黄金を抱いて翔べ」
「リヴィエラを撃て」
「マークスの山」
「照柿」
「レディ・ジョーカー」
絵画、音楽、宗教、大阪の下町、家族など作品の背景が解ります

合田が「レディー・ジョーカー」では大阪弁を使わなくなっていた理由
「晴子情歌」に繋がったのだろうか、と思われる経験
新しい発見に充ち満ちています


小説の衰退、小説の行末、文庫化に際しての大幅改稿についての部分は大変興味深く読みました
改稿の理由がそれだったとは驚き、というより畏怖の念が湧き起こります

テレビで見る、あまり表情を変えない、笑わない、相手に緊張を強いるような村さん
真面目過ぎるくらい真面目な文章からもそんな村さんが見えてきます
この雑文集を読んで、村さんの作家としてのモラルの高さに改めて感じ入りました



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