読書と映画とガーデニング

読書&映画&ガーデニング&落語&野球などなど、毎日アクティブに楽しく暮らしたいですね!

ジェイムズ・ヘネガン「シーオグの祈り」

2010年09月03日 | 海外の作家
原題
「THE GRAVE」


佐々木信雄

原題のほうがしっくりきます

イギリス・リヴァプールに住む少年トム
1974年
工事現場の穴に引かれるように落ち、時空を飛んで着地した先は1847年のアイルランド・アキル島
そこで出会ったモネガン家の人々
何故その時代、その場所に飛ばされたのか
何故その地でモネガン家の人々と関わりを持たなければならなかったのか



バック・トゥ・ザ・フューチャー1を思い出させるとこもあり
これも映像化されたら是非観たいですね

邦題のシーオグとは
1847年当時のアイルランドで存在が信じられていた小妖精

小説の中でトムが落ちた穴は
アイルランド飢饉で祖国を脱出
イギリスやアメリカでの新しい暮らしを目指したものの病や飢えで命を落とした移民たちの集団墓地
実際に1973年にリヴァプールで発見された事実なのだそうです
民族の歴史とトムの『アイデンティティ探し』

全ての謎は終末部分でジグソーパズルが完成するみたいに解き明かされる
少年小説なので、最後は『大団円』で終わらせたのかもしれませんが
大人が読むのには少々都合が良すぎやしない?という感想です
amazon式評価をするなら
★★★★☆

小学高学年~中学生くらいの男子におススメします
勿論、大人も充分楽しめます



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 小川洋子「カラーひよことコ... | トップ | 津原泰水「蘆屋家の崩壊」 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

海外の作家」カテゴリの最新記事