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真保裕一「デパートへ行こう!」

2010年05月24日 | さ行の作家

深夜のデパートのあちこちに蠢く人の気配

取締役会で退任させられそうなデパートの3代目社長
自分を棄てた男への復讐を考えるデパートの女性店員
宝飾品コーナーのゼネラル・マネージャー
仕事も家族も住むところも無くした中年の男
元警察官、転落の一途を辿り、ヤクザに追われ傷を負った男
まだ10代、家出してきたらしき若い男女
警備会社の面々

真っ暗なデパートの中で各々の思惑がぶつかり混乱し
最後には全く無関係なはずの各人が意外なリンクを見せる

全体に穏やかな展開をみせるので
良く言えば、気楽に読める
悪く言えば、緊張感が無い

面白いことは面白いけどね


創業者の祖父が鈴膳百貨店を始めた頃や東京大空襲の後の炊き出しの話し
子供の頃、母親に連れて行ってもらったデパートの思い出
古き良き時代の「百貨店」へのノスタルジア

自分も
デパートの屋上で遊んだこと
上階のレストランで食事をするのが楽しみだったこと
などを思い出しました


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4 コメント

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デパートの大食堂 (たんぽぽ)
2012-11-05 20:27:53
私も、デパート最上階の大食堂の印象は強いです。子供の頃、そこでお子様ランチを食べるのが楽しみで。
まあ、そういうノスタルジーを噛みしめたい方には良いストーリーでしたが、いつもの真保裕一を期待するとちょっと残念でしょうか。
私はむしろこの話は伊坂幸太郎さんが書くともっと面白かったかも、と思います。
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たんぽぽさん (こに)
2012-11-05 20:45:34
よそ行きの服を着て連れて行ってもらったデパート。
断片的でもよく覚えていますよね。
親は何を買いに行ったのだったろう、とふと思ったりして。

伊坂さんお得意のリンク、ナルホド。
それは良いかもしれませんね。^^
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オチ~ (cyaz)
2014-02-24 12:28:13
こにさん、こんにちは^^
TB&コメント、ありがとうございましたm(__)m

確かに子供の頃にデパートの屋上や、
レストランでのお子様ランチは誰しも
記憶に残っているものですね!
そんな中でこの作品の中のかくれんぼや鬼ごっこには
大人の醜さの縮図のようであり、
でも、それを払拭するに足りるオチが用意されており、
読後感は気持ちのいいものでした^^
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cyazさん (こに)
2014-02-27 16:46:25
cyazさんの記事を拝読して内容を思い出しました。
ホント浪花節、日本人だね~、でした。

デパートもずいぶん変わりましたよね~。
ちょっと寂しくもあります。
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