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小池昌代「タタド」

2010年03月13日 | か行の作家
川端康成文学賞受賞作品
タイトルの「タタド」は伊豆半島の多々戸浜からつけたそうです

海辺の家に集まった男女四人
倦怠と甘やかな視線が交差して
やがて朝がくると
その関係は一気に「決壊」する
「あとでまた、交代しましょう」
「ええ、そうしましょう」

ご想像の通りです
が官能小説とはほど遠く
露骨な表現はありません
言葉と行間に読者だけが感じ取れるものが秘められている
少しだけ大人向けの小説です

他に収録されているのが

「波を待って」
子供と二人浜辺で砂遊びをしながらサーフィンで沖合いに出た夫を待つ妻
若くて華奢だった自分が子育てに夢中になっているうちに腕に筋肉がつき脹脛に贅肉がついてきた
この肉体描写がとてもリアルで艶かしささえ感じます

「45文字」
偶然出会った同級生夫婦の家に住み込み仕事を手伝うようになった男
奇妙な同居生活が始まる

この2編も話は淡々と進むのですが何だかドキドキします


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