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平田俊子「私の赤くて柔らかな部分」

2010年07月31日 | は行の作家
野生時代2009年3~7月号に連載されていた時は
「赤いお散歩」というタイトルだったそうです
単行本化にあたり改題、加筆修正

赤いお散歩
ではインパクトが弱いかもしれませんね

装丁も一風変わっているしカバーを外せば全部真っ赤っ赤
そして
この
私の赤くて柔らかな部分
というタイトル

これは何だろう?となりますよ


内容は
それほどインパクトがあるものではなく、ゆるやかなお話です

30代半ばの独身女性・まなみ
恋人にふられ、バイト先の上司が病で亡くなる
喪失感の中飛び乗った電車の終着駅に降り立ち、ビジネスホテルに泊まりながら毎日町を散歩する
恋人との過去を振返り、死んだはずの上司と話をする、夢想か幻想かわからない時間
現実の町の住人との会話
そんな中で少しずつ自分を取り戻していくまなみの心
ありそうでなさそう、しかし誰もが、ふとこんな行動を起こしたくなるのではないか
共感できる部分が多くありました




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