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川上健一「雨鱒の川」

2010年06月07日 | か行の作家
直球ど真ん中初恋小説です

舞台は東北
会話は全て東北弁で書かれており
川、リンゴ畑、野原、田圃などの自然描写が素晴しい


絵を描く天賦の才を持った少年、心平
耳の不自由な少女、小百合
少女に想いを寄せる年上の少年、英蔵

第一部では自然の中でのびのびと育つ子供たちの姿が描かれ
第二部では18歳になった3人の目の前の現実が描かれます



繰り返される文章
心平と小百合
二人とも実に幸せそうだった
二人の笑いが晴れやかでくったくがなく一点の翳りもなかった
二人は笑いをやめなかった



親が決めた英蔵との婚儀の直前
心平と駆け落ちしようとする小百合を追いかけてきた英蔵に小百合が手話で訴えます

わたしと心平は一緒でねば生きていけない
心平はわたしに絵っこば見せねば生きていけない
わたしは心平の絵っこば見なければ生きていけない
二人で頑張って心平は絵描きになるの
心平とわたしは一緒でなければ生きていけないの

おらだって小百合ば好きだッ
英蔵はいった

小百合はおだやかに笑って英蔵をみた
ありがと
しても、シンペと生きる



純愛ですね~

2004年
玉木宏さんと綾瀬はるかさんで映画化されています
韓流ドラマが好きな人にはハマる映画だったかもしれませんね


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