角川文庫2004年1月 初版発行2009年5月 14刷発行199頁
私小説風の連作短編集です
息子と犬と暮らす小説家の「私」片手が上がったままになった水泳選手ロシア語の翻訳家蘇生という意味を持つ名前を持つ老女などなど、他の作品でお馴染み(?)の人が登場する作品もありそれぞれの短編は小川さんにしては意外に現実的で読みやすかったです
20年以上の作家生活でも小川さんの小説世界には極端な変化がありませんねお見事です「博士の愛した数式」が唯一万人向けだと改めて感じ入りました
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>20年以上の作家生活でも小川さんの小説世界には極端な変化がありませんね
これ、私も感じます。
この小説の中では、片腕が上がったままの水泳選手の話が好きというか、印象に残っています。こういうお話、小川さんらしいですよね。
この短編では、既読の情報が邪魔をして「姉」の存在を軽く見てしまいました
それで余計に裏切られ感が強くなって印象的でした
醜さばかりが目だって、かえって記憶に残りそうなのが、小説家の本を全て身につけている男性の話でした
ゾッとしました
これで大体、過去の作品を読み終えたので、やっと「人質の朗読会」以降の新刊が読めそうです
^^