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山本周五郎「季節のない街」

2017年01月15日 | や・ら・わ行の作家

 

1970年 3月 発行
2003年 4月 45刷改版
2010年10月 52刷
解説・開高健
421頁

 

 

黒澤明監督「どですかでん」の原作です

 

風の吹き溜まりに塵芥が集まるようにできた貧民街で懸命に生きようとする庶民の人生
そこではいつもぎりぎりの生活に追われているために、虚飾で人の眼をくらましたり自分を偽ったりする暇も金もなく、ありのままの自分をさらけだすしかない
さまざまなエピソードの断面のなかに深い人生の実相を捉えた異色作

 

山本周五郎さんのあとがきによれば

内容には「青べか物語」と共通点が多く素材ノートの総ざらえといってもいいくらい
時限も地理的限定もない“街”
年代も場所も違う条件でありながら、本書に登場する人たちや、その人たちの経験する悲喜劇には普遍的な相似性がある
とのこと

 

少しでも社会の苦さを味わったことのある人にならわかる作品だと思います
しかし、戦後しばらくから昭和40年代初めを知らない世代には『季節のない街』での暮らしを想像することは難しいかもしれませんね

私は、わかる世代デス^^

 

 

 


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