読書と映画とガーデニング

読書&映画&ガーデニング&落語&野球などなど、毎日アクティブに楽しく暮らしたいですね!

辻原登「花はさくら木」

2010年09月04日 | た行の作家
大佛賞受賞作品

宝暦11(1761)年、桃、桜の季節から菊の季節まで
京・大阪を舞台に智子内親王(後の後桜町天皇)、田沼意次が大活躍する恋と冒険溢れる時代小説

史実とフィクションがごちゃまぜになって、あれれ?ってところが楽しかったです

田沼意次=賄賂政治=悪いヤツ
学校で習いました
高校生の時だったか、山本周五郎「栄華物語」を読んで、この時初めて、歴史を一面のみから見てはいけない、と強く自覚した覚えがあります
本作に登場する意次も、自分の利益のみを追求する悪い輩ではなく、将軍の信任を受け、経済の近代化を進め、商業の重心を京坂から江戸へシフトしようと画策するわけです
西の大商人、内裏との駆引き、争い、恋

田沼は副主人公
主人公は架空の人物、菊姫
淀殿の血を引く唯一の人間であるが故、豊織の時代を懐かしむ西の大商人達の陰謀に巻き込まれそうになる
おまけに美少女ときたら面白くないはずはありません

小説世界にどっぷり浸れる作品です





コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ドストエフスキー「鰐」 | トップ | 島田荘司「漱石と倫敦ミイラ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

た行の作家」カテゴリの最新記事