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湯本香樹実「夜の木の下で」

2015年05月14日 | や・ら・わ行の作家

 

新潮社
2014年11月 発行
197頁

 

別れの記憶を描いた短編集

 

「緑の洞窟」
子どもの頃、双子の病弱な弟を亡くした男の回想

 

「焼却炉」
女子校で一緒だった友と同級生の葬式で再会した女の回想

 

「私のサドル」
母の古い自転車に乗る少女
なんとその自転車のサドルは話が出来るのです
女の子のお尻が乗っかる場所、ちょっとエロティックですが厭らしさは全くありません

 

「リターン・マッチ」
苛められっ子と心を通わすようになった少年
やがて成長した彼は苛められっ子の自宅で衝撃的な事件を起こす

 

「マジック・フルート」
祖父の許で暮らし始めた少年がピアノ教室でひとりの中年女性と出会って以来不思議な体験をするようになる

 

「夜の木の下で」
二人だけで生きてきた姉と弟
交通事故に遭い生死をさまようの弟への強い思いは姉に幻想的な世界を見せる

 

 

失った時間を取り戻すことは出来ないし、亡くなった人にはもう会えないけれど思い出すことは出来ます
それは辛いことかもしれないけれど同時に温かく優しかった記憶を呼び覚ますことになるのかもしれません

 

 


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