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辻原登「闇の奥」

2012年12月03日 | た行の作家

 

文藝春秋

2010年4月 第1刷発行

283頁

 

 

太平洋戦争末期、北ボルネオで忽然と姿を消した和歌山県出身の民族学者・三上隆

彼はジャングルの奥地に隠れ住む矮人族(ネグリト)を追っていたという

友人・村上三六が結成した三上捜索隊の謎めいた体験譚

三上はボルネオからマレー半島に渡り北上、雲南省から東チベットへ旅を続けたのだという

三六の死後、村上の息子までもが父の遺志を継ぎ三上を追ってチベットの山奥に向かうことになる

 

ネグリトに出会う場所では必ず蝶が群舞する

それは幻想か事実か

蝶の大群というのは、人を惑わせ不気味な心持にさせるようです

 

現実に起きた和歌山毒入りカレー事件もストーリーに組み込んで時間も場所も飛び越えた現実とも空想とも判明のつかない物語

奥泉光さんを思わせる箇所もあって面白く読めました

 


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