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アゴダ・クリストフ「悪童日記」

2014年12月13日 | 海外の作家

 

原題 Le Grand Cahier(大きなノートブック)
訳・堀茂樹
ハヤカワepi文庫
2001年5月 発行
2014年10月 17刷
273頁

 

 

映画・悪童日記の原作

 

第二次大戦末期
ハンガリーの大きな町に暮らしていた双子の男の子たち『ぼくら』は爆撃と飢饉から逃れるため母親に連れられて国境に近い小さな町に暮らす祖母の家にやってきます
文盲で不潔で粗野で吝嗇、夫殺しの過去を引きずっていて近隣の人々から「魔女」と呼ばれているその祖母はぼくらのことを「雌犬の子」と呼び、働かざる者食うべからずの方針に従い、ぼくらに厳しく当たります
ぼくらの生活は心身両面にわたり過酷を極めますが、その境遇に圧し潰されることなく双子は一心同体で、労働を覚え、自学自習し、現実から目を逸らさず、たくましくしたたかに冷酷に生き延びていきます

 

 

ぼくらの日記帳=大きなノートブックの体裁をとりながら、ドイツとソヴィエトの間に位置するハンガリーで20世紀半ばに起きた悲劇とそこに暮らす人々を描いた作品です

 

文字を追いながら、映画に描かれていた情景やぼくらの日々がはっきりと思い出されます

 

映画のラストは驚愕でした
小説のラストも全く同じですが、映画以上のインパクトがありました

 

ぼくらの物語はこれで終わりではありません
戦後を描いた「ふたりの証拠」に続きます

 

 

 

 


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