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重松清「小さき者へ」

2010年06月15日 | さ行の作家
短篇集です。

「海へ」
東京に暮らすボク・妻・二人の息子
田舎で独り暮らすボクの母親
年を重ね健康に自信の無くなった母親が、独り暮らしの寂しさ・不安に耐えられなくなり孫の前で泣いてしまう
孫は泣きながら祖母の膝を撫で続ける
誰にも訪れる老後
年老いた親を抱える子供達
それぞれの思いに溜息が洩れます

「団旗はためく下に」
元応援団団長の父・高校を二年で中退し美容師になる決心をした娘
父が娘に
おっす→押忍
の意味について語る
逃げるのではなく、押して耐えるんだ。黙って忍んで、でも負けてない。それが押忍の心なんだ
人生には押して忍ばなければいけない場面がたくさんあるけど、後悔する時にこそ押忍の心が生きてくるんだ
説得力があります
応援団はグラウンドには絶対出られないけど、グラウンドの選手達に向って『ここにオレ達がいるぞ!お前は一人ぼっちじゃないぞ!』
スタンドから大声を出して選手に教えてあげている

いいですね~

誰もが選手
誰もが応援団
ですよね


他の4篇も、子を思い抱き締める
ほっと肩の力が抜けるお話しです

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