ミカエルの函館散策記

美しい夜景と異国情緒溢れる町・函館。
名所・旧跡・食べ処をご紹介していましたが今や万屋。
ご訪問に謝々。

第60号 老舗レストラン・五島軒本店(参部構成の壱)

2006年11月22日 | 美味満足技処、買い物処

所在地=函館市末広町4番5号

教会群や各国の領事館巡り、お疲れさま。
お腹も空かれたことでしょうから、お薦めの老舗レストラン・五島軒でお食事をしませんか。

 

内地からお客様が見えると、必ずご案内するのが五島軒本店。
深く輝かしい歴史を誇りながら、価格は手頃。
函館が日本に誇れるレストラン・五島軒、その歴史を3回にわたってご紹介します。

創業は明治12年4月、創業者は若山惣太郎氏。

氏の父は江戸で米問屋を経営、その長男として安政2(1856)年に江戸で生まれた。
明治11(1878)年に来函し、西洋料理店に勤務後、旧イギリス領事館西向かいあたりに自宅兼パン工場を建設して独立開業した。
すなわち、パン工場からのスタートであった。
以来、経営は若山家によって引き継がれ、現社長の若山直氏は4代目。
このように血筋が変ることなく西洋料理一筋に続けているレストランとしては、日本最古といわれている。

翌年の明治12年4月、当時の東浜町の連絡船桟橋付近に、ロシア料理、パン、ケーキの店「五島軒」を開業したが、のちに火災焼失。

明治19年7月9日、末広町15番地(八幡坂通り下)に新築。
フランス料理へ転換。商売繁盛で客室増築。

明治34年4月9日 基坂下、末広町1番地(日本銀行隣接地)に新築移転。
三階建て、撞球場併設。二代目徳次郎氏帝国ホテルへ修業に出発。
明治40年8月25日、大火焼失。

明治40年?月?日、現在地(当時は相生町6番地)に再建。
大正10年4月14日、大火焼失。

大正10年5月10日 旧桟橋前万世ビル4階と焼け跡地に仮店舗を設け営業続行。

大正11年?月?日 現在地に一部鉄筋コンクリート造地下1階、地上3階建の店舗を再建。2階の一部、3階にホテルを併設。
昭和9年3月21日、大火焼失。

昭和9年6月7日 焼け跡地、大三坂下、現大手町の3箇所に仮店舗を建設し営業。

昭和10年9月末日 現在地に本店を再建。
設計は函館出身の作家、亀井勝一郎氏の弟で亀井勝次郎氏。
函館市内で初めて神前式場を設けた。

受難はこれで終わったわけではなかった。
昭和20年10月~25年10月までアメリカ軍に接収され、第9軍団第77師団の司令部になる。
(昭和24年4月23日、1ドル=360円の為替ルート実施)

「これで本当に終わりだろうと思った」とおっしゃるが、
平成14年9月25日、本店が隣家火災によりもらい火となって、伝統ある「王朝の間」
が被災。同年12月10日、費用約1億5千万円をかけて復旧。

こうして創業から現在までの歴史を振り返ってみた。
まさに火災との戦いであったが、そのたびに力強い再建があった。
若山家のご苦労はどんなものであったろうか。

次回では、喜ばしい出来事をご紹介します。 ミカエル

 

 

 

 

 





 

 

 



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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
五島軒の苦労にびっくり! (きままMINA)
2006-11-22 18:09:46
「五島軒」がそんなに火災にあっていたとは、全く知らなかったです!
とても苦労しているんですね。
あと、リーズナブルなのも、意外でした。
老舗レストンなので「お高いのかなっ!?」と思っていました。
「五島軒」はカレーが有名ですよね~。
よくギフトなどで販売されているのはみますが、一回も食べたことが有りません。
今度は是非食べに行こうと思います
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カレーがお薦め (ミカエル)
2006-11-22 20:13:59
きままMINA 様

写真左側の雪河亭なら予約なしで軽い気持ちで食事ができます。
カレー各種が野菜、コーヒーつきで1,200円ほど。
レトルトより缶詰が美味しいですよ。
中辛でもけっこうからーい。
      ミカエル
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行ってみたいです (nzcj)
2006-11-23 10:21:50
行ってみたいレストランですね。
紹介記事もわかりやすくて。
それにしても何度も火災にあっているなんて・・・
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間違い (ミカエル)
2006-11-24 07:38:11
きままMINA 様

雪河亭は右の写真です。
ミステイク、御免なさい。 ミカエル
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ご訪問、有難うございます。 (ミカエル)
2006-11-24 07:47:21
nzcj 様
コメント、有難うございました。
ミカエル
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