韓国技術ベンチャー財団では、韓国の優れた企業の製品の日本企業への売り込みに日本のコーディネーターを委嘱し国内の企業に売り込みをかけている。
日本企業が国際競争に勝つには、日本企業からの調達に限らず、世界の企業から良いものを安く調達することが求められている。その点で、韓国の企業と国内企業のニーズは一致し、コーディネーターの役割も意義がある。
先日配電用変圧器メーカー(双竜(サンヨン)電気株式会社)とロストワックス部品製造業(ヒョンウ精密株式会社)を訪問してきた。目的は、当該企業はどのような強みを持っているのか。その強みを出せる背景を確認するためであった。
まず、品質保証はできる仕組みがあるか。最低でも現在の取引企業と同等な品質・性能が保証されていなければならない。品質は当たり前の条件である。この確認は、ヒアリング、文書、資料などから確認できた。また現状の取引先の企業からも確認できた。国内特許の侵害は、既存技術を使っており心配ない。
最大のメリットは、電気代などのインフラコスト、労務費など人件費が日本に比べて安いこと。材料費も安く調達できる。すなわち製造原価、販売費管理費が日本企業より安く、その結果販売価格は日本企業が期待するように安く調達できる。この効果は、生産性を云々する必要性を感じさせないほど大きい。バイヤーに納得していただくにはこの当たりの勘定科目毎に日本企業と比較した数値を示せば理解いただけよう。
今回の訪問企業は、配電用変圧器メーカー。この企業の特徴として大型の変圧器を得意としている。もう1社は精密鋳造、インベストメント鋳造あるいはロストワックスの部品を造っている企業。後者は経営者が元公的研究機関でロストワックスの研究をしていた。
これらの企業に発注したいと思われる企業がありましたら御連絡下さい。情報提供させていただきます。
ムゲン経営研究所 中小企業診断士 特級機械技能士 中小製造業の経営革新
田中 義二 tanaka@mgein.com