かんたんクッキングEX 

信濃毎日新聞発行「週刊さくだいら」2007~2010年連載。
〔食育エトセトラ……料理の言葉を知ろう〕

つま

2010-07-03 | かんたんクッキングEX
                      信濃毎日新聞社「週刊さくだいら」                   
                        <2010. 6/24号掲載>


「つま」といえば、刺身の添え物を連想しますね。
刺身や汁もののあしらいにする野菜や海藻をいい、主の素材の引き立て役になり、肉や魚の生臭さを消したり、口の中をさっぱりさせる効果があります。

“妻”という当て字が使われるのも、内助の功を意味する名脇役の存在から。

つまは、日本料理独特の風情ある素材。
彩ビジネスで知られる徳島県の上勝町では、約320種のつまものを全国販売して町を活性化し、日本ならではの食文化を再発見させています。

現在のつまものは幅広く呼ばれますが、本来の「つま」は刺身の横に添える穂じそやハマボウフウなど。
一般的につまと呼んでいる野菜は「けん」、下に敷く葉などは「敷きづま」といいます。
ワサビ、ショウガなどは薬味になる「辛味」です。

梅雨の季節には特に、食中毒の予防などの役目を果たし、殺菌、食欲増進、健胃、精神安定、利尿などの効能も期待されます。



【つま】穂じそ、防風、たで、食用キク、山椒の葉、ネギなど

【けん】ダイコン、キュウリ、ウド、ミョウガ、海藻など

【敷きづま】オオバ、ササの葉、ホウ葉、ナンテンの葉、青モミジなど

【辛味】ワサビ、ショウガ、辛味ダイコン、ニンニクなど










最新の画像もっと見る

コメントを投稿