
ソン・ガンホとシン・セギョンの主演2人の存在感が光る作品。
伝説のヤクザとして恐れられていたドゥホン(ソン・ガンホ)は、裏稼業を引退してソウルから釜山に移ってレストランを開こうと料理教室に通う日々。席が隣合わせとなったセビン(シン・セギョン)と、年の差を越えて少しずつ話をするようになるが、セビンには別の目的があった。7000万の借金があるセビンは、妹と2人で借金を返済するために地元ヤクザから、ドゥホンの監視を指示されていたのだ。射撃の世界選手権で優勝を争う腕前を持つセビンは、元コーチのつてで暗殺代行業者とも通じていた。
ソウルでは、ドゥホンが所属していた組織の会長が交通事故で死亡し、陰で跡目争いが熾烈に行われていた。殺された会長の右腕だったドゥホンは事故の真相を調べるためにソウルに向かう。一方、ドゥホン殺害の指令が下ったセビンもソウルに行き、ドゥホンの事務所で奇妙な共同生活を送ることになる。ドゥホンと心を通わせるセビンだが、彼女自身と妹の命を守るためにはドゥホン暗殺を成功させなければならない。。。

ソン・ガンホの中年オヤジの魅力全開です。不器用な料理の手際や、スマホやスタバなどヤクザのオヤジがあまり知らないことをセビンに教えてもらう場面、セビンとの奇妙な共同生活で高熱を出したセビンを着替えさせるところなど、コミカルでとぼけた味わいを存分に発揮していました。一方で、元ヤクザの大物としての凄みが垣間見える演技も光ります。
シン・セギョンはクールな雰囲気が魅力的で、元射撃の名選手という役柄が似合ってました。バイクに乗っている姿や銃を構える姿が凛々しく今後が楽しみです。本編ではかなり厳しい表情が続きましたが、エンディングでの笑顔は素敵な感じです。手作りで特殊な銃弾を作っているシーンは何だろうと思っていましたが、殺しをしたくないセビンが精一杯考えた作戦だったんですね。
ストーリー的には、ドゥホンの組織のボス争いに釜山の地元ヤクザと暗殺代行業者が入り込んで、対立関係がなかなか複雑です。セビンの妹は最終的に売り飛ばされた先が覚醒剤の精製工場だったから、裏社会の事情もいろいろとあるのでしょう。それぞれのエピソード、料理教室だったり、セビン姉妹でドゥホンを轢いたり、ソウルでドゥホンのいた組織が揉めていたり、ドゥホンの隠れ家が襲撃されたり、最後のカーチェイスと塩田での対決まで盛りだくさんなのですが、サービス精神旺盛で少し長かったかな、と感じました。もう少しコンパクトにまとまっていたら、さらに良かったのではないでしょうか。シン・セギョンの次回作が楽しみです。
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3/17 新宿武蔵野館




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