台湾映画界の異才、蔡明亮ツァイ・ミンリャン監督の長編映画引退作。
台北の郊外に暮らす父親(李康生リー・カンション)と子供二人。父親は高速道路の下の道路でマンションの人間立看板となって日銭を稼いでいる。一家は貧しく子供たちは学校にも通っていないのだろう、巨大スーパーの食料品売り場の試食で空腹をごまかし、ドライブインのトイレにある洗面台をシャワー代わりにして手足や顔を洗う日々。スーパーの店員が変な . . . 本文を読む
『しんかい6500』の女性初のパイロット候補生、天谷深雪の成長を主軸としたストーリー。
深雪が勤務している独立行政法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)は実在の組織で、もちろん有人潜水調査船『しんかい6500』も実在し、日々深海の探索に励んでいる。そうした「自分の知らない世界」を垣間見る面白さが、この物語の魅力のひとつだろう。
初めて聞く名前の深海の生き物たちは、画像を検索してみれば非常に特 . . . 本文を読む
こんなに厳しい話が本当にあったなんて信じたくないけれど。
小さな自動車整備工場を切り盛りする夫ジョンベ(コ・ス)と娘ヘリンと3人で幸せに暮らしていた平凡な主婦ジョンヨン(チョン・ドヨン)、しかしジョンベが借金の保証人になったことから事態は一変する。自宅も工場も手放し、毎月の家賃にも事欠く日々。ジョンヨンは夫の旧友が紹介した「金の原石」を運ぶ仕事を引き受けるが、運んでいたのは麻薬だった。フランス . . . 本文を読む
阿部寛の顔芸にまたも笑わされました。
原作漫画を読んでないから分からないけれど、ルシウス(阿部寛)が平たい顔族(現代日本人)の先進的?なお風呂技術を取り入れるネタは、入浴剤からウォータースライダー、果ては温泉街のラーメンやモグラ叩き、射的遊び、湯畑まで温泉街全体とどんどんスケールアップして、さすがにお風呂そのもののネタは尽きたのかも。
そうこうしているうちに、ハドリアヌス帝(市村正親)の平和 . . . 本文を読む
邦題の「真実」よりも「その後」とした方が内容的には合ってるような。
『セデック・バレ』で描かれた霧社事件で生き残ったセデック族の孫、曾孫へのインタビューと当時の写真や新聞記事、セデック族が誕生した聖地「プスクニ」を訪ねる山行などを撮ったドキュメンタリー。
「プスクニ」を訪れる途中、明るい緑の下草に覆われた台湾の山々は美しく、キャンプしているテントのすぐ脇まで来る水鹿は神々しさを漂わせます。登 . . . 本文を読む
昨年の東京国際映画祭で、日本映画スプラッシュ部門作品賞受賞、そして今年のベルリン国際映画祭フォーラム部門で国際批評家連盟賞を受賞するなど高い評価を得ている作品。
公開初日で主演の2人、松岡恵望子と梅野渚、脚本の仁志原了、そして監督の坂本あゆみの舞台挨拶があり、上映前だから内容に触れる話はなかったけれど衣裳や小物のひとつひとつまで監督と役柄の性格などを話し合って揃えたそう。
キャリアウーマンと . . . 本文を読む