本日読み始めた本。
「そこから青い闇がささやき」山崎佳代子著
おいらが大学生の時にユーゴスラビア内戦が起こって
約10年続いたのだが、その間に日本人女性がずっと
戦時下にいたってのに驚いた。日本人には一番分かりにくい
民族紛争の最悪な結果がユーゴ内戦ではないかと思う。
社会主義国の中で一番まともな方向へ向かっていたのに、
チトー大統領のカリスマ性で多民族の結束が保たれていたがために、
亡くなってから民族ナショナリズムが台頭してバラバラに。
内戦が始まってめちゃくちゃになった所に、NATO空爆や
EU・国連の経済制裁も加わって町も人の心も破壊されてしまった。
首都だったサラエボは冬季オリンピックが行われたのに、
今でも残骸になった施設が多く残っているらしい。
ユーゴはサッカー強国として有名だったけど(ストイコビッチが
Jリーグに来たよね)、内戦で当時それどこじゃなくなったと思う。
クロアチアがW杯で3位だったけど、中心選手のモドリッチなんかは
正にこの内戦ど真ん中世代。子供の頃はずっと戦争状態だったはず。
そりゃ精神的に強いよね。
相変わらずロシアのウクライナ侵攻が続いているけれど、お年寄り・
女性・子供が一番被害に合ってる。ユーゴ内戦から20年経っても
繰り返されるこの悪循環を断ち切る方法は無いものか。