ラミ・デュ・ヴァン・エフ シェフのブログ ~言葉の錬金術~

フランス料理に限らず、色んな話のブログ内容です。

言葉の略は、暗号のようなもの

2008-06-18 23:16:36 | Weblog
 今日の午前中に書いた記事が全消えしてしまい、今日は更新するのを止めようか、とも思ったのですが、今また懲りずに書いている私です。
 パスワードを使いログインしないと「記事消滅」の憂き目に遭うのは判っているのですが、それをしなくてもブログ編集サイトに直接繋がる事があり、しかも、それでもたまには記事が投稿されてしまいますから、毎回、消えないように祈るしかありません。 
 その祈っている状況というのは、今は懐かしいテレビ番組になってしまった「おれたちひょうきん族」の懺悔のコーナーの、ブッチー武者扮する「神様」に水をかけられる芸人の祈りに似ているものがあり、「記事消滅」した時は、水を浴びせられたくらいのショックがあります。
 
 さて話は変わりますが、ある記事を見ましたら「キャバクラ」の話が載っており、改めて「キャバクラ」って何の略?と疑問に思ったのですが、調べたところ「キャバレー調クラブ」の略なんだそうです。
 キャバレーのように気軽でありながら、クラブのような装い、と説明がありましたが、高額スナックや場末ではないパブとの違いは何なのか?とも思った次第です。
 「そんな事言いながらもアンタも行ってるんでしょ。」とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、当店の営業時間を考えれば行ける時間などあるわけもなく、仮に早く仕事が終わったとしても、バーで飲んで疲れを癒すのが関の山です。
 別にキャバクラの話をしたかったのではなく、考えてみると略語は色んなところに点在しているな、と思った、という話です。
 例えば「合コン」又は「コンパ」。これも普段何気なく使っておりますが(使っているのかよ)、よく考えてみると「合同混合パーティー」の略だったりするわけです。
 この「合同混合パーティー」という名前自体、何の意味なのか判らない状態になっておりますが、これが仮に合同で混合の結婚式だったりすると、大変な事になってきますので気をつけたいところでしょう。広告塔の芸能人はいませんか?

 そんな略語は勿論、私たちの仕事料理の現場においても重要なものになってくるわけです。
 「トマコン」。こんな事を言われても「がんばれ!ロボコン(古い!)」の親戚か何かにしか思わないでしょう。
 これは正式には「トマト・コンカッセ」という作業の略語です。「トマト」は当然、野菜の「トマト」ですが、これに「コンカッセ」と付くと何だか判らなくなってしまいます。
 「コンカッセ」とは、フランス語で「約1センチの立方体に切ったもの」を意味します。大きさが違いますが、立方体に切るという意味を持つ言葉で「デ」「マセドワーヌ」「ブリュノワーズ」というのがありますが、それよりももっとラフな感じに切ることを「コンカッセ」と呼びます。
 ソースなどにバターを溶かし、艶とコクをプラスする作業も「モンテ」又は「バターモンテ」人によっては「バタモン」などという事がありますが、正式には「ブール・オー・モンテ」となります。
 この辺は厨房によって違うのでしょうが、私が仕事してきたところではそのように呼称しておりました。誰が言い始めたんでしょうね。
 勿論、全てフランス語で指示する、というシェフもいることと思います。それは、それで緊張感があって良いのではないでしょうか。
 因みに、私は独りで仕事しておりますから、自分に自分で指示を出したりするわけです。
 
 最後になりますが、私の同級生が合コンで覚えたてで使いたかったのか、何なのかは判りませんが、「KY」を連発してドン引きされた、という話を聞きました。

 そりゃ、そうでしょ。30後半の親父からそんな略語を連発されれば、空気が悪くなる、というものです。本人が一番「KY」といわれてもしょうがないでしょう。

 やはり、略語も使う場所を選ばないといけない、という事なのでしょうな。


コメント
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